写真速報 : 奨学金「アリ地獄」の実態に驚く〜レイバーネットTVで特集 | |||||||
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奨学金「アリ地獄」の実態に驚く〜レイバーネットTVで特集「えぇ!おぉ!はぁ!」、大内裕和さん(写真)が具体的数字を上げるたびに、スタジオに驚きと嘆息の声が上がった。3月25日のレイバーネットTVは、「まるでアリ地獄? 奨学金問題を考える」を特集した。大内さんによれば、1970年代国立大学の授業料は1万2千円だったが現在は約70万円。奨学金を借りる学生は2割くらいだったが、現在は5割をこえる。1990年の学生一人一日に使える金が2300円だったのが、現在は930円。だからブラックバイトに走るし、社会活動をする余裕もない。そして何より問題なのは、奨学金に約3%の利子が付き、社会に出たとたんに400〜500万円の借金を背負うことだ。教育予算の削減は中曽根政権からはじまり、橋本、小泉が推進してきたが、その「小さな政府=新自由主義路線」が、確実に若者を破滅的状況に追いこんでいる。「ひどすぎる」「何とかしなくては」、初めて知った事実にスタジオの怒りも沸騰した。(M) ↓ワンポイント英語は「奨学金」「学生ローン」 ↓ニュースダイジェストでは「メトロコマース支援」の呼びかけもあった ↓特集「まるでアリ地獄? 奨学金問題を考える」のコーディネーター・白石孝さん。「マイナンバー問題と奨学金問題はつながっている」 ↓熱弁をふるった中京大教授・大内裕和さん ↓図表を駆使して解説した ↓420万の奨学金ローンで苦しんでいる当事者が実態を証言 ↓「ジョニーと乱のほっとスポット」 ↓ジョニーHと中澤誠さんが絶妙な味をみせた ↓サブコーナーで中澤誠さんは築地移転問題の最新情報を語った ↓乱鬼龍の一句。ほかにレイバーネット句会から「繋がって繋がれていく人の群れ」(ケータイが課題)も紹介された ↓「さよならのポエム」は宮沢賢治の「生徒諸君に寄せる」 ↓出演者記念撮影 *写真撮影=小林未来 ーー以下、笠原眞弓さんのレポートーーーーーーーーーーーーーー 「奨学金」ではなく実態は「学生ローン」奨学金と学生ローンは似て非なるもの。月とすっぽん。日本の「奨学金」と言っているものは学生ローンで、以前にあった返済しなくていい給付も、教員になると返済免除という制度もなくなった。しかも、運営は「独立行政法人」だが、ローン会社と繋がっている。自ずと利子をとって「儲け」の対象にする。場合によっては返済を3ヶ月も延滞すると、ローン会社が委託した取立て会社から電話などによる返済催促がある(当事者ゲストの言)。 大内裕和さんは以下のように解説した。 ・この「ローン地獄」から抜け出すには、猶予制度を使ったり、減額措置や自己破産の方法もある。保証人は、必ず機関保証にすることが大事で、人的保証は借金地獄から救済できない。人的保証の場合、保証人が誰になっているかが問題で、個人になっていると、本人が払えない場合、その連帯保証人に返済義務が生じる。親が連帯保証人だと、下手すると親の収入が差し押さえられたり、不足なら家を取られる。借りる場合の保証人は、人的保証でなく、機関保証にすべき。機関保証は、支給額が見かけで目減りするので避ける人が多いが、親世代が考えているほど新卒→正社員の道は、今厳しいし、借金がちゃらになる感じがするほどの高度成長期でもない。そこに「世代間断層」がある。親世代は、「学生時代に頑張れば、バラ色の未来」なんてないことを自覚するべきだ。 ・教育に金を出さない国から、教育に金を使う国に脱却するように働きかけよう。ひとり親は保育園の時から大学進学を諦めている。かたや高収入共働き家庭の子は、大学に行くことが、ある程度保証さているとして、保育園内での格差が生じているところもあるらしい。これは社会悪でなくて、なんなのか。先進国の中では、公立大学の数が少な過ぎと大内さんは指摘した。公立大学の増設と大学の授業料無償化を求めたい。 授業料の無償化が進めば、アルバイトの時間が減り、社会にももっと目を向ける時間が増える。結果的に、社会が良くなると大内さんはいう。この言葉は空論ではなく、大内さんの実感なのだ。いまの学生が一日に使える金額は平均930円だそうだ。それで全てを賄う人たちに、社会活動をする交通費も暇もない。放送終了後の交流会で、学生の関心のある集会や勉強会に、学生が出てこないので学生に聞くと、500円の会費も高いし、交通費も払えないと言ったそうだ。それで会費は無料にしたばかりか、交通費も支給したら、大勢の学生が来たという。私たちも、「学生、若者に来てもらいたい」といつも言っているが、ヒントをもらった。(笠原眞弓・レイバーネットTVスタッフ) Created by staff01. Last modified on 2015-03-26 17:01:57 Copyright: Default |