テント日誌(5/5)原発が止まった日! | |||||||
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<テント日誌 5/5(土)――経産省前テントひろば238日目>
原発が止まった日!その歴史的な子供の日に新たな繋がりを! カンショ踊りの音は霞ヶ関にこだまし太陽と月が祝福した 晴れた! 「こどもの日」に相応しい快晴の朝を迎えました。この数日の空模様とはうって変わり、 営業用原発の稼動がゼロとなる今夜を控えてそれを祝福するかのようです。 この日は集団ハンストの最終日と、泊原発が定期点検に入って日本で42年ぶりに全原発停止・発電稼動ゼロを迎える歴史的記念日。そのセレモニーを正午から経産省テントひろば前で行い、今まで一緒に活動をして下さった方々や支援を惜しみなく注いで下さった多くの皆さんと、まずは日本から原発の火が消えたことを素直に喜び、再稼動阻止という新たな闘いに向かう決意を確認する日です。 何よりも子ども達にそれをプレゼントできる事を喜び合いたいのです。 まずは参加者に振舞う「柏餅」の調達。昨夜、注文内容の確認を行ってはいたのですが、何せ500個という数の注文なので緊張が。 和菓子屋さんに着くと先日注文に訪れた時と出で立ちが違うのでビックリされるが、今日の趣旨をお話しすると『そうでしたか、頑張って下さい』と激励を受けました。 11時半過ぎにテントに着くともうテント前は大勢の人の輪が出来ています。さすがにマスコミも多く来ているようです。晴天の中、テントにこれだけの方が訪れるのも久しぶりです。2日に皆さんで描いた「鯉のぼり」も爽やかな風の中ではためいています。その中で一際目立っているのが、瀬戸内寂聴さんに描いて頂いたもの。 はじめ『どう描けば良いのよ?』などと躊躇されてはいましたが、一旦筆を進めるとその勢いは止まらず一気に描き終えた力作です。丸でそのまま空に駆け上っていくかのような素敵な「鯉のぼり」なので是非一度、テントひろばにお越し下さりご覧頂ければ幸いです。 Qさんが体調を崩されたということで見えていないのが残念。何よりもこの日は彼と迎えたかった。そして天国の蔵ちゃんとも。見てるかな?蔵ちゃん?晴れた空の上からきっと一緒に参加してくれてると思うと胸が熱くなります。 12時を少し過ぎ渕上太郎代表の挨拶でセレモニーが始まり ました。いつもながら渕上さんの言葉は力強く、明快で私たちの気持ちを鼓舞してくれます。続いては福島の椎名千恵子さん。今日を迎えたお気持ちと「未来を孕むとつきとおかのテント行動」の意味を語りますが、最初の言葉に胸が詰まります。 『今、福島の子どもたちは復興気分の中で利用されています・・・。』今の福島の現状はこの言葉によく表されています。一年が経っても何ら事態が好転しないで、「安全・復興キャンペーン」に子どもたちを動員し、さらなる被曝を強いていく政府・県に対して怒りを覚えますが、原発が止まっても何ら困らないことを知らしめて、脱原発運動を更なるステージに高めようと思う気持ちを再確認させてくれる言葉でした。 最後に7日間という長丁場をハンストされた江田忠雄さんの言葉で締めくくってセレモニーを終えましたもちろんこの後にこの日用意した「柏餅」「鯉のぼり」等などが皆さんに振舞われました。 「柏餅」が好評だったのでホッと一安心です。 13時頃になって、芝公園に福島の女性たちを先頭に向かいました。車を用意するとか地下鉄でとか言っていたのに先頭はもう歩き始めています。結局、全て徒歩で行くことになり、皆さんの意気込みを感じさせられました。 集会では、鎌田慧さん、澤地久枝さん、古今亭菊千代さん、北海道の長田秀樹さん、原子力資料情報室の山口幸夫さん、韓国の環境団体代表・崔冽さんの後、いよいよ椎名さんの挨拶です。その時、壇上に福島の女性たちが登壇。黒田節子さん、佐々木慶子さん、佐藤幸子さん、森園かずえさん、人見やよいさん、地脇美和さんと今まで一緒に活動してきた皆さんの顔と合わせ10人程の皆さんが晴れがましく見えました。 そこでも椎名さんは力強く、思いのこもった情念の挨拶をしました。福島みずほさんに続いて、福島・いわき市出身の神田香織の会場から『かっこ良い!』と歓声が上がる挨拶の後に落合恵子さんのまとめ挨拶で閉会しました。参加人数は主催者発表で5,500人とされましたが、芝公園23号地の会場にはそれを上回ると思われる人で溢れていました。 デモの開始に先立って、「カンショ踊り」を参加者の方に披露。公園の出口からデモに向かう人々の真ん前で、デモの参加者の方々の多くに踊りを見て頂く。何度も踊り、その都度、良い反応を頂き、夕方からの経産省を踊りで取り囲む目論見にデモ参加者の参加に期待が膨らみます。通りかかった福島みずほさんにも手ほどきして踊って頂けました。デモ隊を送り出した後、急いでみんなで歩いてテントまで帰る。 テントひろばではミニコンサートが開かれており夕方からの第二部の気分を盛り上げていす。約束した福島瑞穂さんがテントにいらっしゃり、一息つくと「カンショ踊り」の出番です!何回かテント前でリハーサルを行い経産省本館正門前に向かって踊り始めます。踊り上手を先頭、真ん中、最後尾と振り分け(トラメガも)皆さんにレクチャーしながら踊りだすのですが、少しも前に進みません。 皆さんに前に進む要領をお見せしながら気が付くともう別館前の角に差し掛かります。 人数を確認しようと先頭まで行くと、もう国会通りを左折しています。ヒューマン・チェーンは一列でしたが、今回は二列三列となっているので7〜800人というところだろうか?約1時間、心地よい疲れと充実感で「カンショ踊り」で経産省を取り囲むことが出来ました。そこにはデモの参加者が多くいらっしゃいました。 その後のセレモニーでは全国の原発現地で闘っておられる人たちからのメッセージが読み上げられる。長年、困難をこえて頑張ってこられた人たちとの心がつながる。 夜も更けて21時にセレモニーを終了したが、ほとんどの方は帰宅しようとしません。それは23時頃に予定されている、泊原発3号機の出力停止を皆で迎えたいという思いからでした。 アワー・プラネットTVの白石さんのお計らいで「ホクデン」のHPをプロジェクターで投影して頂けたので皆さんでその時間を待つことにしました。23時10分(実際には新聞発表によると23時03分)その時がやってきました。 福島が過酷な状況の中、喜びの表現は慎むべきとの声もあるのを承知でしたが、握手する方、抱き合う方、それぞれが日本から原発の電気が無くなったことを喜び合いました。 そこに「世界ヒバクシャ」の森下美歩さんと安斉さんがやってきて皆さんに喜びの差し入れを下さいました。 長い一日が終わった。しかしこれは新たなスタートでもあります。今、50基の原子炉の内、26基に燃料棒が入ったままになっているという。スイッチを押せば直ぐにでも再稼動をしてしまう危うさがあるのです。このスイッチを押させない闘いが始まったのです。 そのためにも『経産省テントひろば』は立ち続けなくてはならないし、『とつきとおかのテント行動』も福島の現状を打破するためには成功させなくてはなりません。これまで以上にくの方の支援が必要になります。引き続き応援頂ければありがたく思います。是非、一度テントにお越し下さいませ。お待ち申し上げます。 ( F記 ) (追記)定期検査のため、5日深夜に発電を停止した北海道電力泊原子力発電所3号機(北海道泊村、91・2万キロ・ワット)は6日午前4時に原子炉が完全に停止し、7日午前11時11分、原子炉内の水温が100度以下となる冷温停止状態になった。 Created by staff01. Last modified on 2012-05-07 17:49:05 Copyright: Default |