報告 : 「君が代不起立」教員に思想転向を強要する都教委 | |||||||
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思想転向を強要する都教委―5ヶ月間で25回の研修“思想転向の強要”といえば、戦前の特高警察を思い出すが、それがいま、日本の東京で白昼堂々と行われている。8月31日朝、飯田橋の都教職員研修センターの前には80人ほどの人が集まっていた。今日は、田中聡史さん(写真・板橋特別支援学校教員)に「服務事故再発防止研修」が行われる日だ。集まったのは、それを心配した教員や市民だった。 田中さんは、今年4月の入学式で「君が代」不起立をした。東京都の学校で「日の丸・君が代」強制が始まったのは2003年。それに抗してこれまで多くの教員が不起立をしてきたが、ここ数年はその数も激減し、今年の入学式は田中さん一人になった。都教委は、例年不起立教員を処分すると共に「再発防止研修」と称して、思想転向の研修を強要してきたが、それも昨年までは年に1〜2回だった。それが今年、田中さんに対しては、研修センターでの研修が2回、研修センターや経営支援センター(ともに都教委の出先機関)の統括指導主事が学校に出向いての研修が3回、さらに学校長の研修が毎週1回(通産20回程度)と、5ヶ月間に計25回もの研修が課せられた。 内容も、今までは「地方公務員法(服務規律)について」だけだったが、今年からは「教育における国旗掲揚及び国家斉唱の意義と教育者の責務について」が加わり、思想転向をさらに強要するものになっている。 今日は、研修前に田中さんを支援する教員や市民の団体が「転向強要」の研修をやめるようセンターに申し入れを行った。また、橋下「教育改革」の下、「日の丸・君が代」強制が始まった大阪からも不起立教員が支援にかけつけた。研修を終えた田中さんは、「最後に“今後は二度と服務事故(不起立のこと)をおこさない”というチェック項目があったが、それはできないとことわった。わたしの不起立は、思想・良心の自由、教育の自由に基づいて行ったものなので、服務事故に問われるようなものではないと確信している」と毅然と語った。たった一人の田中さんの闘いは、わたしたちの自由を守る闘いでもある。(佐々木有美) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− この日午後4時からは、都教委包囲アクションの主催で「都教委要請行動」が取り組まれた。約100人が集まり、「君が代」処分撤回などを強く求めた。新任の波田・教育情報課長が出席したが、木で鼻をくくったような不誠実な対応に終始し、その上一方的に席を立ち、参加者の怒りを買った。(M) ↓要請前に都庁前で集会を開いた ↓会議室で要請(左=都教委) ↓要請後の集会。高嶋伸欣さんが挨拶。高嶋さんは都教委が事実誤認の歴史教科書を今も使っていることを問題にし、この日質問状を提出した。引き続き回答を求めていく、という。 Created by staff01. Last modified on 2012-09-01 01:43:59 Copyright: Default |