報告 : 感動的だった「労働者性の否定を許さない集会」 | |||||||
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報告 : 北健一(出版ネッツ) 3月4日、日本労働弁護団の「労働者性の否定を許さない集会」は、総評会館2Fの大会議室を埋める大盛況でした。参加者は200名をこえていました。 *写真提供=コンビニ加盟店ユニオン この問題にいつもぶつかり、訴えながらもなかなか理解されなかった小労組の私たちには、昨年の連合、全労連それぞれのシンポに続き、こうしたシンポが開かれたこと自体、感動しますが、内容はさらに感動的であり、また衝撃的でした。 私は、東京東部労組・菅野委員長が報告されたニチガス関連会社による「雇用契約」と「業務委託契約」の二重契約の形式を悪用したぼったくりにショックを受けました。フリーター全般労組の清水さんが紹介された「銀座ルール」の問題にも通じますが、昔の暴力飯場で労働者を借金漬けにして酷使したのと本質的に変わらない暴挙が、大企業の下で平然と行われている。ここまでいくと、労使問題というより、犯罪でしょう。絶対に正さなければいけないし、そのために支援したいと思いました。 基調報告は労働弁護団会長の宮里邦雄弁護士ですが、最後に「最初に法ありきではない。事実があり、運動があり、法がそれを追認する」と言われたのは、深く共感しました。レジメにはあった「使用従属関係」論からの訣別という重要論点が、時間の関係で聞けなかったのは残念で、発言できなかった組合・当事者の発言も含め、ぜひ次の機会を望みます。 ピアノの先生たちの組合の方が、「組合ができて、バラバラだった先生たちがすごく協力するようになった。経営とも対立ではなく協力し、よりよい職場を作っていきたい」と言ったのもよかったです。その前段のところで、争わざるを得ないことが多いのも現実ではありますが。 音楽ユニオン・篠原さんの「音楽家の働くものとしての権利を含め、土台がしっかりしなければ芸術は育たない」、JMIU・ビクターエンジニアリング争議当事者・岡野さんの「お客さんと接し修理をする最前線の人たちがいて、メーカーが育つ。金儲けだけなら、技術は衰退するだけ」との指摘も、ほんとうにそうだと思います。 近く、新国立劇場事件とイナックスメンテナンス事件で、最高裁が弁論を開き、労働者性を非常に狭くした高裁不当判決を見直すことは、私たちにとって、委託や請負ではたらく人たちにとって、大きな追い風です。その熱と勢いを、そしてさらに必要なことを体感できた集会でした。 Created by staff01. Last modified on 2011-03-07 21:55:08 Copyright: Default |