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LNJ Logo 社会保険庁改革で公然たる「労組バッシングと採用差別」
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佐々木です。
以下、ひとネットの下山房雄さんのメールの転載です。
社会保険庁から日本年金機構への移行のなかで、国鉄分割時以上の公然とした採
用差別が行われようとしています。


転載ここからーーーーーーーーーー

人ネットMLの皆様

過日「国鉄改革法23条※と全く同文の法規定※※によって「改革」されようとしてい
る社会保険庁の解雇問題をとりあげ」る点で注目されるとして、参加を呼びかけた全
労連国鉄闘争本部の1.23集会の内容を報告するメディアは、左翼メディアを含めまだ
ありませんが、社会保険庁問題にかかわってのところだけ以下に私から数言、報告い
たします。

まず、基調報告「労働者の権利闘争」(全動労弁護団 加藤健次 加藤氏は国公労連
社保庁対策にも関わられている)の中で、「労働組合に対するバッシングと徹底した
採用差別」が「国鉄の分割民営化を上回る攻撃」として行われていることが指摘され
ました。けだし、国鉄民営化では「採用差別はしない」と公言しつつ組合差別をした
のに対し、社会保険庁改革では「改革に反対する者は不採用 処分歴ある者は全員不
採用」と公然と唱えられて、ことが進められているからです。フロア発言として国交
労連・全厚生の役員から、厚生年金は戦費調達のため戦時に発足したことから保険料
徴収優先で保険金=年金給付体制が全く構築されておらず既に1959年の時から年金記
録の不備が公的に指摘されていながら対応しなかったことから始め、年金機構設立委
員会委員長・奥 田 碩(トヨタ自動車株式会社取締役相談役)宛ての誓約書(処分歴
はありません 処分があったら採用取り消して結構ですと言った屈辱的内容)を社保
庁職員が書かされている現状が報告されました。報告者は、定年まで三か月なので機
構採用を希望しないつもりでいたがこの酷い採用の仕組みに抗議する意味で採用希望
し、不採用になったら全動労争議団とともに闘うと決意表明をされました。日弁連が
社会保険庁→日本年金機構への異常な採用基準(すでに為された処分に解雇処分を重
ねる二重処分)を昨秋に批判していることを含め、メディアでの報道がほとんどなさ
れず国鉄JR闘争に関わっている我々にも事実が十分に伝わらないない状況のもとで、
国鉄民営化の際をうわまわる労働者攻撃が行われている厳しい状況がこの集会ですこ
しわかりました。国鉄JR闘争がなかなか勝利できないことが、こうした労働者攻撃の
歴史再版を許しているわけで、それぞれの闘争勝利を改めて期待し、なお頑張らねば
と思った次第です。



※国鉄改革法

第二十三条  承継法人の設立委員(当該承継法人が第十一条第一項の規定により運
輸大臣が指定する法人である場合にあつては、当該承継法人。以下「設立委員等」と
いう。)は、日本国有鉄道を通じ、その職員に対し、それぞれの承継法人の職員の労
働条件及び職員の採用の基準を提示して、職員の募集を行うものとする。

2  日本国有鉄道は、前項の規定によりその職員に対し労働条件及び採用の基準が
提示されたときは、承継法人の職員となることに関する日本国有鉄道の職員の意思を
確認し、承継法人別に、その職員となる意思を表示した者の中から当該承

継法人に係る同項の採用の基準に従い、その職員となるべき者を選定し、その名簿を
作成して設立委員等に提出するものとする。

3  前項の名簿に記載された日本国有鉄道の職員のうち、設立委員等から採用する
旨の通知を受けた者であつて附則第二項の規定の施行の際現に日本国有鉄道の職員で
あるものは、承継法人の成立の時において、当該承継法人の職員として採用される。


4  第一項の規定により提示する労働条件の内容となるべき事項、同項の規定によ
る提示の方法、第二項の規定による職員の意思の確認の方法その他前三項の規定の実
施に関し必要な事項は、運輸省令で定める。

5  承継法人(第十一条第一項の規定により運輸大臣が指定する法人を除く。)の
職員の採用について、当該承継法人の設立委員がした行為及び当該承継法人の設立委
員に対してなされた行為は、それぞれ、当該承継法人がした行為及び当該承継法人に
対してなされた行為とする。

6  第三項の規定により日本国有鉄道の職員が承継法人の職員となる場合には、そ
の者に対しては、国家公務員等退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)に基づ
く退職手当は、支給しない。

7  承継法人は、前項の規定の適用を受けた承継法人の職員の退職に際し、退職手
当を支給しようとするときは、その者の日本国有鉄道の職員としての引き続いた在職
期間を当該承継法人の職員としての在職期間とみなして取り扱うべきものとする。

※※日本年金機構法

第八条  設立委員は、社会保険庁長官を通じ、その職員に対し、機構の職員の労働
条件及び機構の職員の採用の基準を提示して、機構の職員の募集を行うものとする。


2  社会保険庁長官は、前項の規定によりその職員に対し、機構の職員の労働条件
及び機構の職員の採用の基準が提示されたときは、機構の職員となることに関する社
会保険庁の職員の意思を確認し、機構の職員となる意思を表示した者の中から、当該
機構の職員の採用の基準に従い、機構の職員となるべき者を選定し、その名簿を作成
して設立委員に提出するものとする。

3  前項の名簿に記載された社会保険庁の職員のうち、設立委員から採用する旨の
通知を受けた者であってこの法律の施行の際現に社会保険庁の職員であるものは、機
構の成立の時において、機構の職員として採用される。

4  第一項の規定により提示する労働条件の内容となるべき事項、同項の規定によ
る提示の方法、第二項の規定による職員の意思の確認の方法その他前三項の規定の実
施に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

5  設立委員は、機構の職員の採否を決定するに当たっては、人事管理に関し高い
識見を有し、中立の立場で公正な判断をすることができる学識経験者のうちから厚生
労働大臣の承認を受けて選任する者からなる会議の意見を聴くものとする。

6  機構の職員の採用について、設立委員がした行為及び設立委員に対してなされ
た行為は、それぞれ、機構がした行為及び機構に対してなされた行為とする。

7  第二項又は第三項の規定により機構の職員の採用に関して行う事務について
は、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百六条の二第一項の規定は、適
用しない。


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