報告 : ソウルのメーデー(国際部・高幣) | |||||||
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4月28日から開かれたレイバーネット・アジア国際会議の締めくくりプログラムとして韓国ソウルのメーデーに参加した。前日まで警察は集会を認めたが、都心でのデモを許さない弾圧の下、市の中心部のソウル市庁やソウル駅周辺を機動隊のバスが隙間なく埋めつくし緊迫していた。 メーデー集会は1日午後3時、国会前のヨイド広場で始まった。会場に着くと、大音量のスピーカーから明るい音楽や力強いスピーチが流れていた。壇上にキャンドンルを持った青年の絵(昨年の大規模なキャンドルデモを象徴)とスローガンを書いたバックスクリーン、そして上空にアドバルーンと大風船のカラフルなデコレーションが元気で明るいムードを作り出していた。 今年のメーデーは、汎国民大会」と称して労働者のほか市民、学生、障害者などさまざまな階層を結集した集会であった。われわれ海外代表10人ほどは最前列近くに座った。同行の安田幸弘さんが日本からレイバーネット日本の幟旗を掲げた。 集会のメインスローガンを同行してくれた宮内正義さんに訳してもらった。 「ロウソク集会の精神継承、民生・民主主義の再生、MB(ミョンバク)政権糾弾」、「1%の利益のために99%国民を犠牲にするミョンバク政権を打倒しよう」。音楽とスピーチがほぼ同じ時間組み合わされ飽きないプログラムだ。参加者は4万人と公式発表された。 発言でもっとも注目を集めたのは、地上げ再開発のために撤去されるビルに立て篭もり警察の弾圧のために5人殺された住民たち(龍山惨事)遺族の黒装束を着た訴えだった。住民たちはまだ葬儀を出さず、弾圧を糾弾し続けている。韓国における経済恐慌の犠牲を象徴する事件として国民的な焦点になっている。音楽は若いグループの躍動的なものやオペラ歌手のデュエットなど多彩で参加者を引き込んだ。 集会は何時までも続くのかと思われたが、午後4時半頃に終わり、学生を先頭にデモが出発した。広場を出ると片道5車線もある広い道路いっぱいに走るような勢いでデモ隊は南下した。昔日本で経験した大規模な非合法のデモのように開放感とともに緊張しながら私たちもそれに続いた。 デモ隊はソウルの中心、ハンガン(漢川)を渡る橋を越えてヨンドンポ駅前で、戦闘の学生たちのデモ隊が橋の反対車線にUターンしていた。デモ隊が橋の両車線を塞ぐ形で、橋を渡ろうとする多数の自動車をマスクで顔を包んだデモ指揮者たちがまるで道路誘導員のようにデモ隊を通し、車両を待たせている。待っている多数の運転手は怒りながら指揮者を脅すようにクラクションを鳴らし、車を徐々に前に進める。その場で非常に緊迫した雰囲気が約5分続いた後、自動車が前進して道路は平常に戻った。 われわれはここでデモ隊から抜け出し、夜のさよなら夕食会へ移動した。案内してくれた韓国の仲間たちは、今日の集会が以前比べずいぶん後退したメーデーだと嘆いていた。 (レイバーネット国際部・高幣) Created by staff01 and Staff. Last modified on 2009-05-16 23:50:14 Copyright: Default |