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LNJ Logo 南京大虐殺記念館問題〜日中労働者交流協会が日本政府に抗議文
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日中労働者交流協会は2月21日、代表4名が外務省アジア大洋州局中国課を訪れ、
昨年12月13日に改装オープンした南京大虐殺記念館の展示内容に上海総領事が
「見直し」の要求を記念館朱成山館長と南京市幹部におこなった事に対して福田
総理大臣と高村外務大臣に宛てた抗議文を手渡しました。

対応にでた課長補佐2名は「総領事は記念館を視察後意見交換をし、日本側にも
様々な意見がある旨の問題意識を伝えた」と答弁、代表団からは今は歴史の真実
を「しっかり直視」すべき時だ、展示内容に見直し要求する事は、南京大虐殺は
なかったと云う論調を助長する事だと述べました。
 
そのあと記者クラブにおいて記者会見を行い、抗議文と日中労働者交流教会の活
動を紹介し、反覇権、反戦の誓いの記念碑を南京大虐殺記念館に
建立する計画を公表しました。

日中労働者交流協会

――――――――――――――――――――――

2008年2月21日  
内閣総理大臣 福田康夫 殿
外 務 大臣 高村正彦 殿  
日中労働者交流協会
会 長  元木末一
            
日本政府の南京大虐殺記念館展示内容に対する見直し要求に抗議する
 去る1月11日、日本政府は上海総領事館を通じ昨年12月13日に改装オープンした南京大虐殺記念館の展示内容に対し、「日本人の残虐性が強調された描きかたで、恨みや反感を引き起こす懸念がある」「30万人の犠牲者数」「日中関係の進展でのバランスに欠けている」などで展示内容に見直しの要求を記念館朱成山館長と南京市幹部に申し入れたことに対し、私たち日中労働者交流協会は満腔の怒りをもって抗議するものです。
 旧日本軍の南京大虐殺事件は歴史の事実であり、虐殺・略奪・放火・強姦など言葉に言い尽くせないその残虐性は、中国の人々にとっては屈辱の歴史であり、日本政府が侵略戦争と南京大虐殺に対し正式な謝罪もなしに、展示内容に「見直し」の要求をするとは言語道断といわざるをえません。記念館改装中の2006年にも改装建設地から新たに19人の遺体が発見され、南京市公安局法医センターの鑑定を経て、南京大虐殺の被害者であると確認されたと報道されております。
 福田総理は昨年末中国を訪問し、12月28日温家宝国務総理との共同記者会見で、日中間の『相互理解・相互信頼の促進』の中で、歴史に関し「振り返ることがつらいような歴史であればこそ、しっかり直視すべき、それを伝えるのは我々世代の責務、将来に誤りなきよう期することが私の仕事」と述べております。しかしこのような福田総理の発言のあと、舌の根が乾わかぬ間に展示内容にまで「見直しの要求」をすること自体、福田総理の政治姿勢を疑わざるをえません。今まさに歴史の真実から目をそらさず「しっかり直視」する時期であります。その為に昨年南京大虐殺70周年を迎えて改装された南京大虐殺記念館は歴史の真実を伝えるという非常に大きい役割をはたし得ると確信できます。
 私たち日中労働者交流協会は、日本政府の南京大虐殺記念館の展示内容見直し要求に断固抗議するとともに、ただちに見直し要求を撤回する事を強く申し入れます。
以 上
 

Created by staff01. Last modified on 2008-02-25 10:58:56 Copyright: Default

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