「11万人」にモノ言った産経1面の宣伝効果 | |||||||
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先月29日に沖縄県宜野湾市で開かれた県民大会の参加者数に、産経新聞がかみついた。
昨日7日朝刊、1面のトップ記事。「『11万人』独り歩き−参加者は『4万人強』主催者発表にモノ言えず」と、モノを言った。 どれどれ、と読み進むと、何のことはない。出所はお得意の公安筋で、「幹部」やら「関係者」だと言葉巧み。 会場の広さを東京ドームになぞらえて比較し、誇張された「11万人」は、国会でも論争になっているという。 後半部分は、面白い。 「職員が勤務の傍ら防災無線を使って大会をアピール」したとか、会場まで無料バスを運行したとか。公的行事さながらの集会準備をこと細かく伝えている。 県議会自民党も選挙をにらんで結局、条件付きで賛同してしまった。おそらく「仕事中に集会の準備をするのはけしからん。公私混同だ」などと言いがかりをつけ、「検定で異常事態の沖縄」をなんとしても演出したかったのだろう。 ところが図らずも同記事は、まさに県民一体となった集会の大成功を裏付けるかたちとなった。 参加者が11万人か4万人かは、この際問題ではない。 地元紙と本土各紙が最大級で扱った1枚の写真をみれば、 そのダイナミズムが十分伝わるというもの。 警察側が参加者数の「公式発表を控え」るのも、「検定抗議」の怒涛のような民意に押しまくられた結果ではないのか。文末では臆面もなく、「沖縄の雰囲気は、戦前の大政翼賛会と同じ」だと、自民県議の発言を流用して締めくくっている。 参加者数については、広さと航空写真を分析した、ベタ記事でやめておけばよかった。 当初の「11万人報道」で、おとなしくしていればよかった。 騒ぎ立てて、逆効果になってしまったようだ。 読めば読むほど、沖縄県民の史実否定への怒り。 全島あげての抗議の意気込みが、ひしひしと伝わってくる。 興味深い記事である。 (レイバーネット会員・Y) Created by staff01. Last modified on 2007-10-09 22:01:18 Copyright: Default |