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本日(24日)、10時東京地裁で、公務パート裁判、地位確認の勝利判決が出ました。

まだ、信じられません。
予想は、出来たとはいえ、損害賠償ぐらいはという気持ちでした。ところが、地位確認の全面勝利です。
判決文を、ユニオンのホームページにアップしました。
歴史的勝利です。


2006年3月24日 平成16年 (ワ)第5713号 地位確認等請求事件
東京地方裁判所民事第36部 裁判官 山口 均 

判 決

主 文

1 原告○○と被告との間で、原告○○が被告に対して労働契約上の地位を有することを確認する。

2 被告は、原告○○に対し、金190万円290円並びに平成16年3月17日から本判決確定の日まで
  毎月17日限り、1ヶ月金19万29円及びこれに対する各支払日の翌日から支払済みまで年5分の
  割合による金員を支払え。

3 原告国立情報学研究所非常勤職員組合の請求を棄却する。

4 訴訟費用は、原告○○と被告との間においては全部被告の負担とし、原告国立情報学研究所非常勤職員   組合と被告の間においては、被告に生じた費用の3分の1を原告国立情報学研究所非常勤職員組合の負担  とし、その余を各自の負担とする。

5 この判決は、第2項に限り、仮に執行することができる。ただし、被告が金500万円の担当を供にするときは、
  上記仮執行を免れることができる。

判決理由概要 一部抜粋

 思うに、非常勤職員と言っても、任用更新の機会の度に更新の途を選ぶに当たっては、その職場に対する愛着というものがあるはずであり、それは、更新を重ねるごとにましていくことも稀でなはいところある。任命権者としては、そのような愛着を職場での資源として取り入れ、もってその活性化に資するように心がけることが、とりわけ日本の職場において重要であって、それは、民間の企業社会であろうと公法上の任用関係であろうと変わらないものと思われる。
 また、非常勤職員に対する任用更新の当否ないし担当業務の外注化の当否については方針もあろうが、任用を打ち切られた職員にとっては、明日からの生活があるのであって、道具を取り替えるのとは訳が違うのである。
 これを本件についてみるに、国情研においては、原告ら非常勤職員に対して冷淡すぎたのではないかと感じられるところである。永年勤めた職員に対して任用を打ち切るのであれば、適正な手続きを試み、相応の礼を尽くすべきものと、思料する次第である。

本件任用更新拒絶は、著しく正義に反し社会通念上是認しえないというべきであって、---特段の事情が認められる場合に該当するものと思料する。
 よって、任命権者たる国情研所長が原告に対して、平成15年4月1日以降の任用更新を拒絶することは、信義則に反し、許されないものといわなければならない。

 前記大阪大学図書館事務補佐員再任用拒絶事件の事案と本件を比較してみても、本件に前記事件の最高裁判決の言う「特別の事情が」を認める余地がないことは明らかであるとする。しかし、前記の事案は、日々雇用職員で4月1日から翌年3月30日まで任用予定期間とし、3月31日には公務員たる身分を保有してないことから任用の「更新」といえるか、厳密にいえば微妙な事案であり、採用から3年度目の任用予定期間の満了をもって再任用されなかったという事案であって、本件原告のように、任用更新が13回に及び、その結果通算して13年11ヶ月にわたって非常勤職員の身分を継続して保有していた事案とは異なるものである。
したがって、最高裁判決が、当該事案の事実関係の下においてはそのような「特別の事情」があるということができないと判示したとしても、本件は事案をことにするものであるから、同一には考えられない。


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