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LNJ Logo 2・9「横浜事件」再審公判レポート
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2月9日の「横浜事件」再審公判に行ってきました。その記事を以下に記載します。

2006年2月9日 

※確定稿ではなく、一部に未校正部分・情報未確認・不備等も若干含まれていると思いますが、取り急ぎ第一報としてお知らせします。それらの点に留保してお読みくださるようお願い申し上げます。その点に留意くだされば、この記事の転送・転載は自由です。その旨のご一報を下されば幸いです。また感想などもお寄せください。

治安維持法被害者救済 横浜事件再審 判決公判状況を多面的に報道する

人権後進国日本の司法の悪しき伝統は今回も正されず 国家犯罪を黙認

弁護団は「免訴」は違法、直ちに控訴と表明したが、もっともな主張である。

判決内容の評価について、結論を先に簡潔に述べれば、経済先進国ではあるが人権後進国日本の司法の悪しき伝統は今回も正されず、国家犯罪を黙認する構造腐敗振りを自ら露呈したものであり、「恥を知れ!犬になった検察官、裁判官よ!」ということに尽きる。厳しく叱責すれば、今後被告席に座るべきは「法の正義」を知らぬといえる恥知らずなヒラメ型裁判官(裁判長)松尾昭一、裁判官竹下雄、裁判林美紀子、検察官栗田和穂、検察官沖本浩である。またその背後にいる上司も「知るべき立場にある者の責任の法理」から逃げる事はできないのである。

裁判官、検察官、警察官もいろいろで、中には女性好きで、酒も飲み、上司にゴマをすり、投資話に熱心な人もいるだろう。(ひょっとしたらホリエモンのライブドアに投資した人もいるかもしれない)。社会常識の範囲内なら問題はすくない。しかし、一線を踏み超えると、これほど社会的信用をなくす職業もない。のみならず、司法全体の信用も失墜させかねないのである。だからこそ民主主義国では、主権者である市民に奉仕すべき公務員としての廉潔さと公正さが求められるのである。特に裁判官は良心に従い判断する権利が憲法でも特に保障されているのである。

しかし、今日のように「恥を知れ!犬になった検察官、裁判官よ!」と名指しで手厳しく批判できるようなお粗末な弁論や判決を出すようでは、その資質に大いに問題がある司法公務員と指摘せざるを得ないのである。

名指しで批判するからといって、私はこの国の幼稚な商業マスコミがよくやるような個人をセンセーショナルなバッシングの嵐で反論権も与えず一方的に叩くような卑怯・下劣な手法は採らないのである。つまり、一方的に断罪するものではない。彼らの反論権は十分保証するものであることを表明する。

裁判官(裁判長)松尾昭一、裁判官竹下雄、裁判官林美紀子、検察官栗田和穂、検察官沖本浩には、「きちんとした情報公開と説明責任」の観点から、彼らにも十分な釈明・反論の期間(2ヶ月間)を与え、その反論は全文掲載する事を約束する。

「きちんとした全面的情報公開と説明責任」の履行を重視する観点から、この記事は広くインターネット等を通して内外に知らしめるものである。彼らの反論も同様に知らしめるものであること予めを表明しておく。

この国の司法を良くしたいと願う人たち(法曹人も含めて)の奮起と行動を切に期待する。

 (しらせ道人・ジャーナリスト)


 2006年2月9日の今日は、2005年3月に再審が決定した横浜事件の再審公判の判決日。

悪性の風邪で崩していた体調もようやくいくらか良くなったので、この歴史的事件裁判の傍聴と取材に出かける事にした。

よく晴れた日差しの中、横浜地方裁判所に向かう。

みなとみらい線「日本大通り駅」2番出口を出て徒歩1分のところに横浜地裁はあった。同地裁の前には、報道陣や報道中継車、傍聴希望者、裁判支援者でかなりの人だかりができていた。報道陣はNHKや各民放、各新聞社はほとんど来ていたと思う。雑誌関係、ミニコミ報道機関関係者は確認できなかったがかなり来ていたと思う。その状況を写す。

戦時下の言論弾圧事件として、日本の司法の一大汚点として名高い横浜事件再審の判決であるので傍聴希望者が多く抽選(傍聴席40席に対して傍聴希望者213名)となる。私は抽選に外れたので法廷に入れず、同地裁ロビーで待つ事にした。判決を待つあいだもあれこれ取材をする。この日は、早くから傍聴に並ぶ人がたくさんやってきたようであった。年配者が多く「新聞で知った。私も戦争でひどいめにあった」「父が治安維持法で7年入れられ拷問をされた」など、当時のことを体験した人も多かった。

1時半過ぎの判決は「免訴」(裁判の打ち切り)であった。被害者の遺族が求めていた冤罪を認める「無罪判決」とはほど遠い結果だった。予想外の結果に集まった関係者らは「これでは殺された人が浮かばれない」「ひどすぎる」「戦争責任問題にふみこめない司法の反動ぶりには怒りを覚える」「あんなひどい眼にあわせておいて、許せない」「日本は戦前と変わっていない・・」「みんな無関心だからこんな判決がまかりとおるのよ」「マスコミはこの状況をきちんと報道せよ」など怒りの声と涙に周辺は一時包まれた。

そもそも「横浜事件」は特高警察の偽造・デッチアゲによる逮捕と拷問を伴った一大国家犯罪事件である。裁判所は誤判の有罪を出す過ちを犯してから六十年を過ぎ、元被告も全員死亡した異例ずくめの再審判決で、今日の裁判官は、愚かにもまたも誤判を犯したのである。

私は裁判官の精神腐敗が進行し、犬になった裁判官になっていれば、「免訴」判決を出す事も予測していた。しかし、被害者と遺族に対して謝罪する意思がまったく感じられない判決を見ると、人間として未熟で幼稚な裁判官が多くなったとつくづく思う。そのことを広く詳しく伝えたいと思う。

耐震偽造問題、ホリエモン事件、米国産牛肉輸入再開問題などと同様に、杜撰で悪党が主役に躍り出る小泉的インチキ改革の実態がそれらの事件の発覚で破綻したにも懲りず、真相を隠蔽するために、またもインチキ臭ふんぷんの小泉流の官製談合司法改悪などが引き続き行なわれようとしている。

本当の意味での自由で独立した市民が主役である民主的司法改革がこの国に必要だと思う。
 

日時 2006年2月9日(木)午後1時30分より
法廷 横浜地方裁判所 第101号法廷

昭和20年(公)第50号 治安維持法違反

第二刑事部 裁判(長)官 松尾昭一

裁判官    竹下 雄

裁判官    林美紀子


検察官    栗田和穂

検察官    沖本 浩


書記官    栗村榮秀

被告人    木村  亨

       小林栄三郎

       由田  浩

       高木健次郎

       平館 利雄


横浜事件再審弁護団による記者会見を兼ねた報告集会は、裁判所となりの横浜弁護士会館会議室で行なわれた。

その内容の詳細についても後日まとめて述べたいが、私の印象に残る一例を挙げれば被害者遺族の女性が「判決が出た後、ひどい判決に呆然としていると、私の背中をぐっと押してくれる人がいた。見るとその人は免田栄さんだった。免田さんはご夫妻で傍聴に来てくれていた。冤罪事件を闘い抜き無罪判決を勝ち取った免田さんの気持ちが私に伝わった。私も闘い続ける…」という話であった。

○弁護団声明全文

○判決要旨および判決全文

などは後日追って記載したい。

余談(閑話休題):

 報告集会終了後、せっかく久方ぶりに横浜まで来て、天気も良いので、「ふらりぶらり みなとみらい線 途中下車の旅」を時間と体調のゆるす限り試みる。…まず、ふらりぶらりとみなとみらい駅まで歩きながら取材。そこから電車に乗り、元町・中華街駅、馬車道駅と途中下車。…(中略)写真は延べ百数十枚撮った。 

追伸

帰宅するとYさんなどからの留守電が入っていた。YさんにTELすると、「NHK・TVニュースの報道振りがひどくて怒り心頭…、この国の行く末が心配…」とのこと。Yさんは普段は穏やかなご婦人であるが、戦争体験をされているので戦前・戦中の状況に似てきたとの実感があるとのこと。

私も9時のNHK・TVニュースを見たが、すでに横浜事件の報道をはずしていた。小賢しさ見え見えのDNHK(大本営ニュース発表協会)の面目躍如ぶりは、今後も嗤える種になる。各民放各社、各新聞者の報道も本質をそらすの甘い「金太郎飴」的報道の羅列であった。

 このように判決の本質をそらすマスコミの報道振りでは、玉石混交情報過多の時代、一般の多くの人は横浜事件の本質を知ることなく、またこの判決の本質を知ることなく、簡単に忘れ去ってしまうであろう。 

そこで問題を解決するには本質を詳しく広く一般に正確に詳しく報道することが肝要なことになる。(残念ながら、少数の人が知っているだけでは、なかなか巨悪を裁き問題を解決する方向に世論は向かないものである。よって、広く世論を喚起する諸活動が重要なのである)

追追伸

「裁判官(裁判長)松尾昭一、裁判官竹下雄、判官林美紀子、検察官栗田和穂、検察官沖本浩らは、どんな人物、どんな経歴なの?」というと質問がきた。私もこの裁判に関わる司法公務員としての質を問うているのであって、彼らがどんな人物どんな経歴なのかは、知らないので「司法関係者、ジャーナリストの人たちなどに聞いてみよう」ということになった。広く情報提供を求めます。知っている人、よろしくご協力ください。

●この件についての連絡先メール:minoru_taichi@yahoo.co.jp

追追追追伸

さる法曹人の評価コメント:

「戦時中、そして戦後から今日まで冤罪事件をデッチアゲた国家犯罪に対する真摯な反省のない恥ずべき判決であった。よって現在の検察、裁判所の罪も大きい。その無責任さは新しい犯罪行為であるといっても言い過ぎではない。日本の民主主義を健全にするためには、現在の検察、裁判所の無恥・無能・無責任さは今後も「法の正義の実現を目指す視点から厳しく追及されるべきである。」

(大地実 「市民の評価委員会通信」記者)




























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