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LNJ Logo 4/15集会感想〜ここにも「仮想敵国」のパターン
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News Item 0418-1
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海樹です
4・15の感想など

ノーモア尼崎キャンペーン4・15集会での講演とシンポジウムを耳にしていて、 “仮想敵国”という言葉が頭の中に浮かんでしまいました。浮かんだ理由としては、 会場でのどの方の発言・例え話しも、「福知山線は私鉄と競合するから熾烈な競争を 余儀なくされてくる〜」「東海道新幹線は航空機と競合するから熾烈な競争を余儀な くされてくる〜」「筑波エキスプレスと競合するから〜」「庄内空港ができなか ら〜」・・・と「Aと競合している。だから自分たちの競争は〜」のパターンだった からです。

仮想敵国が引き合いに出される時の話のパターンは「●●が攻めてくる〜△△が攻め てくる。だから、万一に備える。攻められた時のために日頃から訓練をする。訓練に 参加しないのは非国民」といったワンパターンに大体落ち着きます。このパターンの 特長としては、仮想敵国がどこであろうとなかろうと対して関係なく、自組織内の行 為は全てにおいて正しいとされ、自組織内での搾取も正当化されるということです。 常に相手を想定している様に見せていますが、実は相手などは最初から度外視で、そ れより自組織内の粛正や搾取を強化するための手法として使われることの方が多いも のです。まあ、相手を無視した古典的錬金術というか、そんな手法の類かと思いま す。相手を確かめるということをしませんから。

JRに限ったことではありませんが、大手企業などは事ある毎に、A社、B社と競争 するには〜と競争という言葉を持ち出しますが、競争というのは、スタートラインが 整えられているとか、そういう一定の条件が整えられて、ルールがあって、フェアで あってはじめて成り立つもの。スポーツを思い出せばすぐわかります。

例えばバレーボールの試合で、相手が強烈なスパイクを打ち込んでくるような強い チームだった時に、「外で草むしりでもしていなさい」とか「危ないから床の下に隠 れていなさい」とか「反省文を書いてなさい」とか言う監督はいないでしょう。ま た、相手が強すぎるといって「負けそうだから自分たちがスパイクを打つときは鉄球 を使ってもかまわない」とか「鎧を着てレシーブして良い」などと言うそんな監督も いないでしょう。もしいたら、則、クビでしょう。ところが、こうした反則技を、赤 字とかの言葉をかりながら、さも正しいことかのようにまかり通している現実が各会 社にはあったりする訳です。仮想敵が想定されはじめた時は、すでに競争そのものが 成立していないわけなのですが。

さて、この仮想敵国を用いたワンパターン思考から抜け出すにはどすればいいのか? という所が気になるところです。やり方は結構あるのかもしれませんが、一つには、 相手側の実状が明らかに見える様にしてしまうというのが効果的なのかもと。福地山 線の事故のケースでは私鉄との熾烈な競争が〜とよく言われていたわけですが、比較 できるデータが全くといっていいほど示されないまま語らることがほとんどですの で、比較できるデータの提示を促し、フェアに競争出来る状態にもっていくというの が、案外効果があるのかなあなどと思ったりしています。

cubacomm@mail4.alpha-net.ne.jp
Mori Miki
杜 海樹(片柳悦正)


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