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旭硝子・社内下請労働者たちが動かす9.12希望バス

[寄稿]私たちの境遇はあまりにも似ている

チャ・ホノ(旭社内下請労働組合) 2015.08.31 16:03

旭硝子は亀尾市から特典を受けて亀尾4工団に入居した外国投資企業だ。 亀尾工団では三番目に大きな工場だ。 年平均の売り上げは1兆ウォン、年平均の当期純利益は500億ウォン、 社内留保金だけで7300億ウォンの巨大会社だ。

特典も多かった。 亀尾市が雇用創出を目的として2004年に誘致し、 12万坪もの敷地を50年間、無償賃貸することにした。 国税も5年間は全額、2年間は50%を減免した。 地方税も15年間減免することにした。

だがこうした途方もない特典を受けても、旭硝子は工場稼動を始めた2005年から非正規職労働者を使ってきた。 賃金も1100人ほどの労働者のうち30%が9年間、最低時給だった。 1か月に二回休むために、週末には12時間二交代を強要され、365日工場を稼動した。

ここで9年間、最低賃金で働き、日常的に人権侵害を受け、 このままではとても暮らせないと労働組合を作った。 労働組合が合法的な団体なのかも知らなかったし、社内下請労働者たちが労働組合を作れるのかも知らなかった。 労働組合を作って一か月で、私たちが所属していた社内下請業者との契約をまるごと解約した。 どういうわけか、一日出勤せずに休めと言われ、その日、携帯電話のメッセージで解雇通知がきた。

人間らしく生きようとして労働組合を作ったところ、逆に路上に追い出された。 労働組合の設立と活動は憲法で認められているが、現実は社内下請労働者たちが労働組合を作れば業者がまるごとなくなってしまう。 法が保障する労働組合の活動でも、労働者に力がなければ、あってもなくても空文句だ。 持てる者たちは法を無視し、合意した約束さえ守らない。 労働者が自分を守るためには、ひとつの事業場の団結だけでなく、 業種を越え地域を越え、団結しなければならないということを学んだ。 さらに大きな団結と、さらに大きな連帯が希望だ。 死ぬほど働く労働者たちがなぜ貧しく暮らすしかないのか、労働組合を作ってわかるようになった。

今まで多くの希望バスがあった。 しかしわれわれ旭硝子社内下請労働者たちは、一度も希望バスに乗ったことがない。 労働組合を作るまで、私たちのすべての未来はどんな出口もなく閉じられていた。 希望バスがどのように、どんな趣旨で生まれたのかも知らなかった。 つらく苦しい戦いをしているすべての人に、絶望を乗りこえて希望を持たせるために希望バスが生まれたことを今になって分かった。

9月12日、全国から希望バスが出発をする。 私たちのような社内下請労働者たちで、明白な不法派遣だから正規職化しなければならないという大法院の判決を受けても何の進展もなく、 国家人権委員会の屋上広告塔に上がって80日(8月29日基準)高空籠城をしている起亜自動車社内下請非正規職座込場や、 鄭夢九(チョン・モング)会長の家の前から出発する予定だ。 出発したバスは遠い巨済島の大宇造船工場の前に一走りに走って行く。 そこには80メートルのクレーンの上で142日(8月29日基準)高空籠城をしているカン・ビョンジェ氏がいる。 そして私たちのような社内下請非正規職労働者たち約3万人がいる。 私たちがそうだったように、労働組合さえない。 カン・ビョンジェ氏とその同僚は、2007年の私たちのように、 労働組合を作ろうとしたが解約された。 そのように私たちの境遇はあまりにもよく似ている。

われわれはそこで退勤時間を利用して、約3万の大宇造船社内下請労働者たちと会うことにした。 彼らを応援し、彼らに連帯しようと訴えたい。 そして釜山市庁の前の広告塔で137日目(8月29日基準)の高空籠城をしているセンタクとタクシー労働者を訪ねて走って行く。 センタクはマッコリ工場だが、全国のマッコリ販売順位2位の企業だ。 とんでもないことに、40人の社長が120人の非正規職労働者の血を吸う会社だ。 1970年代、釜山地域のマッコリ工場が合同醸造を作ったが、今は当時の社長の2世が株式を継承し、何十年も配当金を持って行く。 顔も見たことのない人が大半だが、すべての労働の代価を捧げなければならない。 日曜の特別勤務時は、昼食にさつまいも一つ、卵一つを与えたという。

希望バスは誰もが乗ることができる。 これまで希望バスを知らず、乗ることができなかったが、 今は希望バスの貴重さが分かる。 解雇されたわれわれは、高空籠城をする労働者の切迫した心情が分かる。 亀尾で旭社内下請労働組合は、組合員たちと共に希望バスを埋め尽くして出発するだろう。 高空籠城をする人々の勝利を応援し、完全に地面を踏めるように希望を作ろう。 希望は団結と連帯で可能だ。

2011年、希望バスが韓進重工業の塀を越えたように、 現代起亜車と大宇造船とセンタク資本の心臓を攻撃する騒々しくも力強い希望バスにしてほしい。 1000万に迫るわれわれ非正規職労働者の家族も、最低限の希望を夢を見ることができる、 そんな9月12日になることを希望する。

そうだ、その前に9月5日(土)の午後3時からは、 亀尾の旭硝子工場の前で開かれる連帯ハンマダンにも多くの人々が来て下さることを願う。 (ソウルは起亜車高空籠城場から午前10時30分に出発)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-09-01 23:25:01 / Last modified on 2015-09-01 23:25:02 Copyright: Default

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