金属労組の役員が現代車非正規職座込場の離脱を推奨?

「損害賠償リストから抜いてやる」と言われ「現代車支部で名前書いた」

25日間にわたる現代車非正規職労働者の蔚山第1工場占拠座り込みで、現代車 支部出身の金属労組役員が座込者の一部に『座込場から降りなさい』と勧めた という主張が出ている。

今回の主張は非正規職労働者の座り込みの当時、うわさだけで流れていた一部 の正規職労働者、労組幹部の座込場離脱推奨の確認という点で、少なからぬ 議論が予想される。

現代車非正規職労働者で、蔚山第1工場座り込みに参加したA氏によれば現代車 出身の金属労組中央役員B氏が電話で「座込場から降りろ」と話したと伝えた。 また、「現代車支部の車で座込場を出た8人が、労組の小会議室に行った。Bと 現代車支部の常執幹部がいたが、常執幹部の名前は知らない。名前を書けと言 われ、Bは名前を書けば後で損害賠償リストから抜いてやるといわれた。名前を 書かずに会社の外に出た」と話した。

A氏ばかりでなく同じ部処出身の非正規職労働者にも似た内容の電話があったと いう。非正規職座り込みが終りに近づく頃には座込場にいた人が1か所に集まり B氏の提案について話をしたこともあった。当時、対話に参加したC氏は、「Bが 同僚に電話で言ったのは、『今、座込場から出れば現代車支部と事業部代表と 協議して、損害賠償を撤回させる』、『公権力が投入されなくても、ここの救 社隊は普通の救社隊ではない』と言い、座込場から降りろといった」と伝えた。

非正規労働者の占拠ストライキに関し、現代自動車使用者側は『生産損失』を 理由に座込者全員に30億ウォンの損害賠償を請求した事実がある。

これに関連して、現代車出身で金属労組中央選出職役員のB氏は「そんなことは ない」と否定した。続いて「闘争の初期に座込場でキム・ジュイク烈士などの 闘争烈士の歴史を説明して、熱心に闘争しようと話した。非正規職支会ファン・ イナ組合員が焼身した時だ。『討論はしても、支会長が決めれば最後まで死守 するのが支会を生かす方法』と話した。その後、ミョンチョン正門で出入を止 められたりして、座込場に入れなかった。私は交渉の主体でもなく、損害賠償 の解決もできない。出た人に確認すれば分かる」と反論した。

現代車支部の関係者も「これに関連したうわさが現場に出回ったが、確認する とそんなことない。(現代車支部)小会議室でそんなことがあったとは初耳だ」 と話した。

一方、金属労組関係者は「初めて聞く」とし、役員のB氏は金属労組の代議員 大会での全面ストライキ方針に反する行動をしたのかという質問には「よく わかないので考えていない。確認してみなければならないようだ」と短く 答えた。

座り込み解除一日前に8人が出て来て現代車支部の事務室で名前を書く

非正規職労働者によれば、金属労組中央役員のB氏の座込場離脱推奨は電話で行 われ、現代車出身のB氏と現場で親しかった労働者に集中していたと言う。

結局、非正規職支会が占拠座り込みを解決前日の8日の夜にA氏をはじめ同じ部 処の8人が座込場から出て、彼らはすぐ現代車支部小会議室に行って『損害賠償 を解決してやるというリスト』に名前を書いて出てきたという。

A氏は「Bが私たちのことを考えてくれて助けようとしたのはわかるが、こんな ことになって残念だ。他の人にも同じ内容でBが電話をした。言うべき言葉がな かった」と証言した。

座り込みをしていた非正規職支会労組幹部のD氏も「B氏は00部で非正規職と親 密な仲だ。00部が何人かに電話して、損害賠償については現代車支部に話して 解決すると言い、座込場から出てこいと言ったと座込場で聞いた。現代車支部 の車で労組事務室に行って名前を書いたという話も聞いた」と話した。

12月、冬に外部と遮断されて、いつも電気が切れ食物もきちんと搬入されない 座込場で、フォーククレーンで窓を壊す使用者側の暴力があった非正規労組の 座り込みは、長びくほどに様々な理由で離脱者が増えていた時だった。

非正規職座込者K氏は話す。「座込場が突然落ち着かなくなった。00部は組合員 がBからの電話で全員抜け出た。中がひっくり返した。雰囲気が落ち着かなかっ た。第1工場シート部処の組合員が出て行くだろう、第4工場で2人がまた出て行 くだろう... 出て行く人が私を見て出て行けなかった。私が逃げた。腹立たし かった」。当時の雰囲気を伺わせる部分だ。

座込者のC氏は今回の事件について現代車支部と金属労組全体を批判した。彼は 「金属労組役員の『口が立つな』と感じた。話を聞いて胸が痛く、気分が悪い。 現代車支部と金属労組はお似合いだ。私たちにいたずらするのでもないのに、 こんなことがあるか。われわれは金属労組が言う『仲間』に背信された気持ちだ」 と話した。(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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