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外部勢力は「左派介入」を叫ぶ君たちだ

[寄稿]双龍車事態を自分の問題ではないと思ったことはない

コ・ミンテク(社労準)/ 2009年07月03日17時36分

資本、保守言論、政権の三角編隊

どういうことだろうか、双竜自動車使用者側、朝鮮/文化日報などの保守言論、 そして李明博政権の守備に転落した公安勢力が三角編隊になって、双竜自動車 労働者闘争に『左派』が介入して影響力を行使していると再び持ち出した。む しろ遅い感がなくはない。

これまで工場の中で闘っている労働者の勢いに押さえられ、調査がおろそかだっ たり、あるいは闘争が早く終わるか終わらせられると思ったのではないだろう か。そして6月27日、双龍車使用者側が試みた大々的なストライキ破壊作戦が労 働者の頑強な抵抗と、これに対する連帯勢力の支持と援護で失敗し、いよいよ 『伝家の宝刀』である外部勢力介入論を取り出したのだ。

李明博政権は昨年のキャンドルデモの時には『どこの金でロウソクを買ったの か』と言い、不純勢力が背後から『純真な市民』を操縦しているという低級な 認識を示した。龍山大惨事ではそれこそ虐殺を行ったことには一抹の言及もな く、『全撤連』にその責任をなすりつける低劣さを見せた。

今、双竜自動車労働者闘争が簡単に崩れず、ますます隊伍が団結するのを目撃 して、その理由を『外部勢力』のせいにする情けない態度を繰り返している。

闘う当事者の主体的判断と行為は李明博政権の眼中にない。李明博政権は彼ら を、外の何かの言いなりになる『操り人形』扱いをためらいなくしている。闘 う当事者の政治的判断、人間的対立と苦悩、闘争に臨む覚悟と決断などはあっ さり無視される。そこに至るまでに当事者が味わい、考え、そして始めて立ち 上がった過程は何もしらないという態度だ。これが今、双竜自動車事態で使用 者側、保守言論、李明博政権が同じく見せている実状だ。

あなた方三角編隊に『左派』勢力が言いたい話は別にある。あなた方が話す 『左派』は、キャンドルデモでも、龍山闘争でも、双竜自動車闘争でも、たっ た一度も、ただひと時も、それが私たち/私の問題でないとは考えなかった。そ れは韓国社会の問題であり、韓国政治の問題で、さらに資本主義体制が産む問 題だという点で、まさに直接私たち/私の問題だと受け止めている。

しかしあなた方三角編隊は、いつもそれらをあなた方の問題と想定しない。た だ当事者が担って行くべき彼らの問題と言うだけだ。あなた方にとって、彼ら は同じ社会の構成員でなく、同等な資格を持つ主体ではなく、共に問題を解決 する対象ではない。ただあなた方の必要によって動く事物/機械に過ぎない。誰 の考えと態度が正しいのか?

あなた方が話す『左派』は、いつでも闘争現場に駆け付けて、共に感じ、共に 考え、判断を交換しながらどうすれば闘争を勝てるのかを共に悩もうとする。 直ちに私たち/私の問題だからだ。私たち/私は、彼らの外部ではない。

彼らの外部は私たち/私ではなく、むしろあなた方だ。あなた方にとって、彼ら は徹底して他者だ。しかし私たち/私は彼らの外部ではないと言っても、彼らと 私たち/私が完全な一つというわけではない。彼らと私たち/私の間にも間隙が あり、距離があって壁がある。それは私たち/私と彼らが自ら望むからなのでは ない。まさに彼らの外部の人、あなた方の一方的で暴力的な介入と影響力のた めであり、あなた方が彼らと私たち/私の間の疎通と連帯を遮断し妨害している ためだ。

左派、韓国社会でタブー視されてきた用語

韓国の保守勢力は、盧武鉉前大統領を死に追いやる程に絶対的な権力を振るっ ている。韓国の保守右派は、金大中・盧武鉉自由主義政権さえ『左派政権』と 呼ぶほど無鉄砲な態度を示している。これは、すべての問題の責任を『左派』 に負わせる意図で、つまり『左派』は悪いという認識を植えつけるイデオロギー 攻勢の一環だ。韓国社会では、『左派』は長い間タブー視されてきた用語で勢 力だった。それはつまり『親北朝鮮』を意味するものとして一方的に罵倒され てきた。

韓国社会、韓国政治において、社会主義は取り付くこともできない理念として、 勢力として扱われてきた。西欧では、すでに社会主義は自由民主主義を構成す る一本の柱だ。新自由主義グローバリゼーションが全面化され、むしろ労働者 民衆には右派政権と違わないという批判と不満を受けているのが実情だ。これ に較べれば、韓国の政治ははるかに後れた、それこそ原始状態を免れない。民 主労働党と進歩新党が進歩政党という概念で、保守/中道/進歩の政治地形を形 成しようとしているが、それさえまだ根を下ろした状態ではない。

今、世界の資本主義では深刻な恐慌が展開されている。支配勢力さえこの恐慌 の終わりがどこか分からない程の危機を迎えている。この30年以上、新自由主 義の他には代案がないという思考が世界を支配した。『現実社会主義』の没落 で、資本主義が永遠の体制だという神話も形成された。しかし今、その大勢と 神話が目の前で崩壊している。新自由主義は人類を破綻に追いやる主犯だとい うことがあらわれており、資本主義が決して永久不変ではないという自覚と認 識が再登場している。

しかし、現実は相変らず国家間、資本間の競争体制が威力を轟かせている。労 働柔軟化という名で、構造調整/整理解雇/非正規職などが一方的に強行されて おり、労働者民衆の生と日常を破壊している。生きている人間である労働者民 衆は、ただ資本の利益追求の道具としてだけ扱われている。これがどうして正 常な社会で、体制だろうか。これらすべては資本主義体制、または現実の市場 第一主義をどうしようもない大前提とすることから始まっている。今必要なこ とは、まさにこの大前提そのものを問題にすることだ。

社会主義勢力の認否は、ただ労働者民衆が判断する問題

だから『問題は資本主義だ』が成立するしかない。ところが資本主義は単に経 済だけを意味するものではない。資本主義はつまり自由民主主義体制の根幹だ。 だからまた『問題は経済ではなく政治だ』でなければならない。政治は生きて いる人間が、社会と体制をどうたてて運営するかを決める問題だ。

ここで、資本と労働の間に、支配勢力と被支配勢力の間に、鋭く利害が対立す る。社会主義は『反資本主義』を前提とする。つまり資本主義または市場主義 をどうしようもない絶対的前提ではなく、いくらでも変化/克服できるものと 考える。

資本主義や自由民主主義も、特定の階級、特定の政治勢力の理念であり、人間 労働力の産物だ。同じように社会主義もそうだ。まるで資本主義や自由民主主 義は、人類普遍の生活様式と比べて社会主義だけが特定の階級、特定の政治勢 力の理念であるかのように語ることは話にならない。資本主義と社会主義の間 には、互いに和解できない間隙が存在する。まさにその間隙を資本権力とそれ に基づいたブルジョア権力は、力で制御している。その力は、法と制度の名で、 直接には公権力という国家暴力を前に立てて行使される。労働者民衆の抵抗と 闘争は、ここでは必然的に発生するほかはない。

『左派』は社会主義勢力を示すものでなければならない。社会主義は資本主義 体制を克服する政治理念だ。資本主義を適当に改造したり改良することで終わ らせようとする理念は社会主義ではなく、『左派』とは呼べない。それは、資 本主義体制内の一分派と表現されなければならない。それでこそ事態が明らか になる。資本主義体制内の分派間にも利害が分かれるが、それら全体と社会主 義の間の利害ははるかに根本的に対立する。もちろん社会主義勢力も現実には やむをえず資本主義体制内の特定の分派と特定の懸案に対して連帯/協力するこ ともある。だがそれはあくまでも勢力関係を反映する戦術的必要による。

双竜自動車労働者闘争に社会主義勢力は当然連帯するべきだ。しかしそれはあ くまでも闘う労働者が主体だということを前提にした上でだ。もちろん社会主 義勢力も単純な支持を越え、闘う労働者の立場と境遇を共有し、共に問題を解 決するもう一つの主体として成長していこうとしている。その過程で双竜自動 車労働者の闘争を妨害したり歪曲する行為に対して、きっぱりと対処/対応しよ うとしている。

これを通じて社会主義勢力が労働者民衆の本当の政治勢力であることを確認さ れ、検証されようとする。社会主義勢力の認定可否はただ労働者民衆の政治的 判断にかかっている。

双竜自動車事態は闘う労働者の要求を受け入れることでのみ解決の糸口を見つ けられる。それは最低の要求で、正当な要求であり、現実可能な要求だ。ただ、 李明博政権が前に出て労働者の要求に耳を傾け、それに基づく解決を提示する ことだけが、事態を収拾する方案だ。公権力投入を天秤にかけたり、破産の威 嚇は、さらに大きな抵抗と闘争を呼ぶだけだ。『左派』の介入が事態を難しく しているとか、何か『武器製造法』を教えているといった、とんでもない歪曲 扇動を直ちに中断しなければならない。

社会主義勢力は双竜自動車労働者の工場占拠ストライキ闘争を微塵の留保もな く無条件に支持する。それだけでなく民主労総金属労組をはじめとする労働者 連帯闘争を強く訴える。各政治社会団体の支持と連帯も当然歓迎し、さらにそ うするべきだと考える。さらに使用者、保守言論、李明博政権が要求/強制する いかなる形態の整理解雇もはっきり反対/拒否することをまた強調する。

彼ら三角編隊が提示する解決は、労働者失脚でしかなく、決して受け入れや容 認はできない。社会主義勢力の双竜自動車闘争連帯はさらに強化されなければ ならず、そのためのあらゆる努力を傾けるべき時だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-07-05 04:09:02 / Last modified on 2009-07-05 04:09:03 Copyright: Default

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