韓国:双竜自動車全面ストライキと広がる占拠ストライキの波 | |||||||
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双竜自動車全面ストライキと広がる占拠ストライキの波[寄稿]譲歩の歳月を越えて、内外のかく乱に動揺することなく
ウォン・ヨンス(進歩評論)/ 2009年06月18日19時25分
72年前-1936年冬、米国 今から72年前の1936年の冬、ミシガン州デトロイト近くのフリント市。米国の 労働運動の歴史で最も重要なストライキが行われた。これまで組織されていな かった自動車労働者たちが、労働組合の承認を要求してストライキに入った。 一般に、労働者が工場の外に出てストライキ破壊者(scabs)が工場に入ることを 阻止するピケットラインをたてるストライキと違い、今回のストライキで労働 者は工場を占拠した。 1937年冬、フリントの労働者たちは使用者と公権力の圧迫に屈することなくGM 資本に対する占拠ストライキを勝利に導いた。この勝利により、占拠ストライ キの波は続き、全米自動車労組(UAW)は古い米国労総(AFL)の職能別組合主義を 越える産別労組運動の象徴として中心になり、新しい労総産別労組会の(CIO)は 米国労働運動の進歩陣営を代弁するようになった。 しかし占拠ストライキの波にあわてたルーズベルト政府は結局、占拠ストライ キを不法化した。それ以後、占拠ストライキは資本の私的所有を侵害する不法 行為として徹底して禁止され、歴史の彼方に消えた。少なくとも米国の地では。 ▲フリント占拠ストライキ 1970年代に入り、半世紀の間、米国経済と世界経済をもてあそんだ巨大企業GM が経営危機に陥り、GM資本と自動車労組の間の蜜月時代は終わった。1980年代 以後、労働組合は下からの現場組合員の熱望とは無関係に譲歩交渉を続けた。 ほとんど30年にわたる譲歩の結果は何か? 一時は70万人に迫っていたGM組合員 は10万に減った。今、2008-09年に破産の危機に陥っても、GMは労組のさらに多 くの譲歩を要求しており、自動車労組も現場組合員の怒りを無視して譲歩交渉 の沼に落ちてもがいている。 この状況では、労働組合は労働者の団結で、労働者を守る組織ではなく、資本 の立場から労働者に譲歩を強要する労働貴族の官僚組織に過ぎない。こうした 自動車労組に対して下からの組合員を主体にしようとする労組民主化闘争は絶 えなかった。伝統的に米国の労組に統合されていたカナダの支部は1985年、譲 歩交渉を拒否して全米自動車労組から脱退し、独自のカナダ自動車労組(CAW)を 結成した。最近、カナダ自動車労組も譲歩交渉に陥ったとは言え、この20年あ まりの間、CAWは占拠闘争を辞さない戦闘的な民主労組としてカナダの労働運動 を健康に発展させるために多くの寄与をした。 そして今 2008-09年に破産の危機に処したGMの失敗は、米国自動車資本の不良経営のため であり、GMを含む自動車ビッグ3の没落は、米国資本主義の没落を象徴する。資 本と言論は強固路線労組を破産の原因と決めつけているが、自動車労組は譲歩 交渉で資本に協力してきた事実上の御用労組だった。本当の危機の原因は医療 保険と年金の財政負担ではなく、全国民医療保険と年金体系がない米国の私的 福祉制度だ。 問題は政府の判断だ。一握りに過ぎない資本の側に立つのだろうか? 多くの労 働者-民衆の方に立つのだろうか? しかし進歩的政権を打ち出すオバマ政権も、 構造調整と公的資金を連係する古典的な反労働者政策を全く修正していない。 無責任な経営陣と資本に対し、米国の労働者たちは主張する。GMを国有化しろ! 破産で責任を回避せず、莫大な生産施設を活用して現在の非経済的車両でなく、 環境親和的な大衆交通手段と多様な代替エネルギー手段を生産する施設に転換 せよ! すでに第2次大戦の当時、自動車生産施設を軍用施設に転換したことがあ り、今回は環境親和的、労働者と地域社会が統制する環境親和的な生産単位に 転換することができる。労働者には代案がある! ▲フリント占拠ストライキ 全世界は今占拠ストライキ中! よく知られるように、この30年間、新自由主義攻勢の下で労働組合は直接の攻 撃の主たるターゲットだった。1970年代からストライキと闘争で形成された闘 争力は、連続する譲歩交渉で無力化し、労働組合運動は代案なく新自由主義に 抱き込まれた。しかし90年代後半から回復する労働運動の闘争力(1995年のフラ ンス年金改悪阻止ストライキと1996-97年の韓国のゼネスト)を通じて反新自由 主義戦線を徐々に構築してきた。 そして2008-09年の経済危機で労働者の対応は変わり始めた。30年の後退と敗北 を味わい、新自由主義の階級性と欺瞞性を体得した労働者たちは資本に対抗し、 動揺する労働組合を越える激しい抵抗を始めた。この数か月間、占拠ストライ キと全面ストライキの波が、さまよう資本主義の真中で出てきている。 労働組合の無風地帯である米国で、昨年12月にリパブリック・ウインドウ&ドア の労働者が整理解雇に抗議して数十年ぶりに占拠ストライキを行い、勝利をお さめた。それだけでなく、英国のピスティオンとプリズムパッケージング、ア イルランドのウォーターフォード・クリスタルなどでも占拠ストライキを敢行 した。過去には想像できなかった闘争が占拠ストライキの無風地帯で否定でき ない現実として現れている。 経済危機の局面で、30年間の敗北と後退の時期が終末を告げている。こうした 国際的な流れと分離して展開した韓国の民主労組運動も今、新自由主義、いや 資本主義に対する共同闘争の隊列に合流している。恐慌初期の局面で登場した 戦闘的労働者闘争の大きな流れで、双竜自動車闘争も一部門を形成していると いう点を直視しなければならない。 双竜自動車の占拠ストライキ、工場を越えて、社会へ! 国境を越えて! 5月21日の全面ストライキで始まった双竜自動車占拠ストライキは、97-98年の 経済危機時のストライキ闘争の脈を受け継ぎ、経済危機への正面から対抗した 闘争で始まった。政府の責任回避と資本と経営の圧迫にもかかわらず、玉砕ス トライキで情勢を突破している。 譲歩交渉は決してしてはならない! GMを含む米国自動車産業の歴史は何を示す のか? 譲歩交渉は代案ではない。一度の譲歩はさらに多くの譲歩を産むだけだ。 無能力で腐敗した経営陣と資本は、労働者を殺し、結局自分も殺すだろう。国 際的に自動車産業での労働費用は10%以下であり、労働者の責任は1%にもならな いのに、90%以上の責任を問わない整理解雇にどうして同意できるのか? たとえ今日整理解雇の嵐を生き残っても、彼らに未来があるだろうか? 解雇の 刃の前に殺人的な労働強度強化、可能な最大水準の賃金引き下げと労働条件の 悪化など、奴隷のような生だけがあるだけだ。労働者の強固な隊列におい出さ れた管理者と経営陣のすべてが可能な権力が現場に復帰し、頭を下げた労働者 たちはハエの命でしかない。 現実性を口実にする代案は欺瞞だ。国有化と社会的統制が闘う労働者の代案だ。 そして代案を現実化するのは論理的な説得力ではなく、労働者の闘争と団結、 連帯の力だ。労働者の団結だけが生きる道だ。 双竜自動車はすでに双竜自動車だけの問題ではない。地域社会の問題であり、 韓国経済の問題になった。したがって、解決の道は労働者の団結と連帯を事案 の性格にふさわしく拡張させることだ。地域社会全体で、韓国社会全体で、さ らに全世界の労働者の国際的な連帯闘争戦線に拡張させることだ。 87年代の闘争の後、韓国の労働者が多くの烈士の死を踏んで産別労組を建設し た理由は何か? 産別労組の存在意味は何か? 今は総体的危機に陥ったが、民主 労組総団結の象徴だった民主労総の存在理由は何か? いわゆる進歩政党の存在 理由はまた何か? それらの存在理由は、全階級的代理戦の中心に立つ双竜自動 車闘争を全階級的闘争に、全国的戦線に拡張することでなければ何だろうか? 長い敗北と譲歩の歳月を越え、占拠闘争の波が確認する真実は、本当の代案は 労働者の闘争と団結が勝利を保障するということだ。内外のかく乱に動揺する ことなく、資本と国家を圧迫し、彼らに責任を問う時、労働者は自身の職場と 人生を守ることができ、危機を越えて労働者が自分の生と全社会の主人になる 労働解放の空間を開くことができる。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2009-06-22 02:34:35 / Last modified on 2009-06-22 02:34:37 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |