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「私たちの闘志も100倍になりました」

[パク・ビョンハクの文を書く生を書く]明知大行政助手ストライキ闘争100日

パク・ビョンハク/ 2009年05月28日9時48分

5月27日は、解雇された明知大学校非正規職行政助手が職場に戻る戦いを始めて から100日目になる日です。その日、明知大正門の前では『明知大非正規職スト ライキ闘争100日キャンドル文化祭』が開かれました。

明知大では助手を『教育助手』と『一般助手』に分けています。教育助手は、 大学院に通いながら助手で働き、奨学金を受け取りますが、一般助手は大学の 中にある多くの学科の行政業務を手伝い、賃金を受け取ります。復職闘争をし ている行政助手が、まさにその一般助手です。一般助手はほとんどが明知大を 卒業して母校で働く契約職労働者で、1か月100万ウォン程度の賃金を受けます。

明知大の行政助手が腕まくりをして闘争を始めて100日になりましたが、学校側 が行政助手たちを困らせ始めたのはかなり前のことで、少しどころか昨夏に遡 ります。2008年7月の終わりに明知大は行政助手40人に学校の経営が苦しいから 職場に来なくていいというEメールを送ります。突然、解雇者の身分になった行 政助手は学校側と会い、話そうとしましたが、学校側は目を閉じ耳をふさいで 口を閉じているだけです。

我慢できず、行政助手たちが大学労組明知大支部を作ったのは数か月たった寒 い12月のことです。だが学校側は行政助手が叫ぶ『元職復職』と『定年保障』 を無視し続け、2月28日に行政助手95人を再び切ってしまいます。明知大支部の 行政助手は2月17日からストライキに入った状況でのできごとです。

▲明知大正門前では『明知大非正規職ストライキ闘争100日キャンドル文化祭』が開かれ ました。

事業場の非正規職労働者を切るたったひとつの理由は、他でもない非正規職法 です。行政助手たちは、よくある勤労契約書さえ一度も書いたことがありませ んでした。契約期間が2年を越えると無期契約職にしなければならないので、と ても困ったようです。行政助手の後の空席は『行政補助員』という名の契約職 労働者で埋められました。言葉は美しい行政補助員ですが、実は新しい非正規 職労働者に違いありません。引継ぎもなく、ただ叩き込むように行政補助員を 職場に放り込んだのですから業務がうまくいくはずがありません。実際に十余 人の行政補助員は、3月の1か月間も頑張れず、あまり仕事がたいへんで複雑で、 学校を離れました。

学生も教授も、学科行政について誰に何を聞けばいいのか、すっかりこんがら かってしまいました。そのような時に明知大龍仁キャンパス総学生会は『学生 の授業権と勉学の雰囲気』を保護しろと、体育教育科の学生まで呼び集めて行 政助手に、集会は授業がない時間だけにしろとおどかします。4月22日には明知 大行政助手を解雇したのは明らかに不当という京畿地方労働委員会の決定があ りました。もちろん学校側は控訴をすると言っています。

2月17日に始まったストライキ闘争は、いつか冬と春をすぎ、夏の入り口にさし かかる5月27日になり、テント座り込みを始めてから指折り数えてみればいつし か100日になります。雲一点ない暖かい春の日の夕方に明知大正門の前に一人ず つ集まり始めました。たそがれが濃くなる頃、いよいよストライキ闘争100日を 迎えるキャンドル文化祭が始まり、一番最初の開会発言でソ・スギョン支部長 が発言をします。この部分が記憶に残りました。

「空にいらっしゃった盧武鉉前大統領も私たちの闘争を支持しているでしょう。 私が作った非正規職法のおかげで労働者たちは皆死んでいるんだな! そう思っ て、私たちの戦いが必ず勝利することを望んでいるでしょう。」

行政助手のダンスチーム『未完成』が素敵な公演を見せ、続いて国立オペラ合 唱団解雇労働者たちが出てきて普段なら芸術の殿堂に行ってお金を出して聞か なければならない素敵な声で歌を聞かせてくれました。

行政助手の闘争を支持する明知大学生の会、『労働者学生協議会』から来た学 生の一人が発言でこんな話をしました。

「明知大祭りの期間に総学生会が学生会館の前にあるテント座込み場が祭りの 邪魔だからテントを移動してくれと明知大支部に要求しました。行政助手労働 者は後輩を理解できると、テントを祭りの期間中は別のところに移したのです が、横で見ていた私の心は本当にみじめでした。」

たっぷり水分を吸った草木のような若さが楽しく花咲くのに、しめっぽい座込 みのテントは邪魔物のような煩わしい存在だったのでしょう。そうだったので しょう。それと共に、まさに専攻の本とTOEICの本だけを本の虫のように食い荒 らすのは絶対にきたならしいことではないと思うでしょう。何人かが暮らせば お互い考えが違うこともあるからです。私がそう考えているときも、きれいな 服を着た大学生たちは休む間もなくどこからかあふれ出て、小さな球のように 弾むような歩みで正門を通りすぎていました。

行政助手組合員たちがみんな前に出てきて一人ずつ挨拶をしました。ある組合 員が、明知大総長様に差し上げる手紙を読んでくれました。耳で聞いて、大体 書き取ってみました。

「総長様、おとなしく従順な行政助手が雇用を失ってストライキを始めてから 100日目になりました。冬が行き、春が通りすぎて行って、いつのまに夏になっ てしまった今、総長様はお元気でしょうか? こんな時は本当に神様が寛大だと いうことが悔しいです.... 私たちは冬の寒さを味わって強くなり、春の温みの おかげで豊かになり、夏の暑さには毅然と対処できるようになりました。学校 が私たちにくれる試練にも、もっときちんと対処できるようになりました。横 断幕を盗み出して救社隊を動員することには強硬に、分裂を助長して脅迫を続 けることには毅然と対処して行くことにしました。私たちをあまり甘く見ない で下さい.... 135人も残忍に解雇されてしまった今、権利を主張するために残っ た人は19人しかいませんから、総長様も成功したのではありませんか? それに してもやり過ぎですが、もうやるだけやったのですから地方労働委員会の決定 を受け入れて、私たちを復職させてください。総長様の賢明な決定を待ちます。」

ストライキ闘争100日間の話を入れた一本のビデオを見ました。そして組合員た ちがまた前に出てきて『パフォーマンス』を見せました。教職員の顔が描かれ た仮面をかぶった人々が、組合員たちと綱引きをして、組合員たちが勝ち、結 局、教職員と組合員が仲良くなるという内容でした。

キャンドル文化祭が終わり、人々は後始末のためにテント座込み場がある学生 会館前に行きました。そちらには豚の頭とスンデとマッコリがたくさん置かれ ていました。何人か知っている人と丸く座り、注しつ注されつしているうちに こっそりと席を抜けて、1人の組合員をつかまえてちょっと話を聞きたいといい ました。その組合員は私に明知大支部副支部長を紹介してくれて、私は副支部 長と学生会館の階段に腰掛けて短く話をしました。

「100日になる気分はどうですか?」

「私がこうしたチョッキを着て、シュプレヒコールをあげる生活を送るように なるとは思いませんでした。苦しい戦いはもう100日にもなりましたが、ある意 味では私にとって最も貴重で意味ある100日だったようです。生活の中で、自分 の権利を堂々と主張することは本当に難しいです。順応して暮したり、ちゃん と話す勇気なく暮していることが多いのですが、もちろん私は不当解雇という 大きな枠組みの中にいたとはいえ、私もとにかく自分の権利というものについ て考えてみることができました。また学校側の不当性を社会的な不当性に拡大 することもできるでしょう。そんなことまで考えるようになって..... 私には 金を払っても暮せない時間でした。」

「こういして来てくれる連帯単位は多いのですか?」

「たくさん来ますよ。聞かれるたびに『ありがとうございます』と言うのです が、彼らはこうに言ってくれます。『これは有り難いことではない。そう考え るな。私たちがみなさんを助けるのではなく、同じ問題で共に戦っている。有 り難く思ったり、申し訳ないと思う必要はない』。私は初め、連帯という言葉 が何かもわからなかったし、キリュンや他の非正規職闘争事業場に行っても、 自分の胸で感じることはまだそれほど多くもありません。ところが私たちのと ころに連帯しにきてくれる人たちは、『同じ問題に全く同じ声をあげているの だ』といつもおっしゃいます。彼らが言うことを、まだ胸で完全に感じていな いのですが、胸で感じて行くことを学んでいます。」

「明知大の学生はたくさん来ますか?」

「初めは1人でしたが、今は十人ぐらいになります。でもその学生たちが私たち がかゆいところを本当によくかいてくれます。今日も私たちが文化祭の準備で 気が気でない時、みんな細かい小さなことをよくまとめてくれました。ロウソ クの入った箱をさっと持ってきたり、何か足りないものを持ってくるとか....」

「総学生会の学生たちはちょっとどうでしょう? 学校側についているようだと 聞きましたが....」

「学校側の学生たちだとは言いますが。私たちもこうして闘争をはじめる前は、 非正規職問題にあまり関心がありませんでした。関心がないということは否定 的なことだけではないでしょう。知らなかったのですから。ところが総学生会 からきた学生たちと直接話をすると、学生たちの目つきが変わります。『ああ、 そんな問題がありましたね』といいながら私たちに共感もして..... 初めから 悪い学生ではなく、この状況についてよく知らないのですから。それを学生た ちに知らせることが私たちの仕事でしょう。どうせみんな後輩たちなのに。(笑い)」

「学校側とはどんなぐあいに会っていますか?」

「4月の末に地方労働委員会の判決があった後、学校側は私たちとは接触しない と言っています。6月2日に判決後、初めての交渉があります。4月末の判決から 1か月になる今日になって判決文になって学校に飛んできたので、2日の交渉の 時は学校の対応の方式が少し変わると思っています。そうでなければ私たちも もっと強硬に圧迫をしなければなりませんね。(笑い)」

「最後に、この戦いを知っている人や、知らない人々にも言いたい言葉があれば?」

「私がその質問を受けるといつも言うのですが。(笑い)自分の主観を持ってほ しいですね。私たちがニュースや新聞を見ると、その論調のとおりそのまま信 じるでしょう。そちらの考えが流れる人が多いでしょう。そんなマスコミの報 道を表面的に聞かず、かくされた問題の本質を見られる人になってほしいです。 中をのぞき見れば、そうするしかないすさまじい本質があるのです。そんな隠 された本質について考える人になってほしいですね。そんな社会になれば良い し。そうなると、政府も簡単に世論を操作できないから、非正規職法が改悪さ れるようなことは起きないでしょう。」

話を終えて、しばらく座ってさまざまな話たちをしていると、副支部長がこっ そりこんな話をしました。

「実は、今こんな状態ですが、正門前で文化祭するのはちょっと不安でした。 前職大統領が亡くなったのに、君たちは何をしているのかと通りかかる市民が 抗議するかもしれないと思いました。ところが幸いに無事に終わって.....」

死んだ人の追慕は、生きている人のための愛で生まれ変わらなければならず、 他人を助けない追慕は結局、自分自身を慰める方便に過ぎないと、だから、わ けもなくそんなことに気を使うことないと言おうかと思って止めました。ソ・ スギョン支部長の話のように、彼らも空の上で明知大行政助手をはじめ多くの 労働者の闘争を心から支持していると、ただ信じることにしました。問題は、 生きている人々でした。

家に帰ろうと、また正門から出ると、さまざまなおいしいものを売る明るい窓 の中では、すっきり着飾った若者たちが何かをもぐもぐおいしそうに食べてい ました。私がこの頃読んだ本に、こんな一節が出てきます。

『世の中が目がくらむように悲しくても、国民は自分の楽しみを奪わない。』

ビリヤード場で、ビヤホールで、サムギョプサル専門店で、アイスクリーム屋 で、粉食屋で、ネットカフェで楽しく笑う大学生の目には、100日間も戦って きた行政助手がどう見えるのかは分かりません。他の場所に行って雇用を得れ ばいいのに、じめじめと食い下がるおばさんたちと思っているのでしょうか? でなければ左派アカ運動圏と見ているのでしょうか? あるいは騒々しく音楽 でもかけてスローガンでも叫ぶ勉強妨害屋と見ているのでしょうか? 大学生 たちを見ながら、こんな良くないことをたびたび考えさせる理由は、復職を叫 ぶ行政助手の横をあまりにも平然と、風のように、矢のように通り過ぎる大学 生がとても多かったからでしょうか? その大学生たちに世の中とは、二十代と は果たして目がくらむような悲しいことでしょうか?

世の中が目がくらむように悲しくても、明知大行政助手たちは自分の楽しみを 奪われずにいました。そういえば、キャンドル文化祭が終わって帰る頃に見せ たビデオに、こんな文句が出てきたのを思い出します。

ストライキ闘争100日
私たちの闘志も100倍になりました

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-05-31 14:19:15 / Last modified on 2009-05-31 14:19:19 Copyright: Default

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