プレス腕章を着用した警官、「詐称」ではなくハプニングか?

ニューコア鎮圧中警察腕章着用議論「どこの記者ですか?」....「チャンポン記者だ」

7月20日、ニューコア江南店座込み場への公権力投入現場で警察が『韓国記者協会』 が発行した取材腕章を着用したまま、手配犯人名簿確認作業をする姿が捉え られ、物議をかもしている。

確認した結果、取材腕章をはめていた警官は瑞草警察署の所属で、ソウル地方 警察庁はハプニングだと釈明したが、公権力が投入される敏感な現場で警察が 取材腕章を腕に着用していたことに対する非難は避けられないものと見られる。

私服姿のこの警官は左側のヒジ側に『韓国記者協会』と書かれた黄緑色のプレ ス取材腕章を着用していた。もう一方の手には手配された労組幹部の写真と名 簿が書かれたビラをもっていた。ニューコア江南店座り込み労働者への警察の 連行が終りに近づいた頃、護送車の近所で取材腕章をはめていたこの警官は、 連行労組員の顔と、手に持ったビラをいちいち対照する作業を行っていた。

取材腕章をしていた警察に所属を尋ねると「連合記者、世界日報記者、チャン ポン記者」と言い、はっきり所属を明らかしなかった。

▲/アン・チャンヨン映像記者

「放送局記者が抗議して投げたプレス腕章を拾ってつけた」

この日、取材腕章の配布を担当したソウル地方警察庁広報担当官室のイ・マン グク警偉は、「フォトライン設置についてある放送局記者が抗議して投げたプ レス腕章を拾ったが、保管する適当な場所がなかったので、腕に着用していた」 と話し、「きちんと(着用)して、手配犯人を検挙する目的に利用したのではな く、手首の部分にしばらく巻いたにすぎない」と釈明した。

イ・マングク警偉は「もし何かの目的に利用しようとしていたのなら、いたず らのように聯合ニュース記者だ、世界日報記者だと答ただろうか」とし、 「記者が冗談を真に受けた」と語った。

今日の午後、ソウル地方警察庁も民衆言論チャムセサンに電話で盗用の目的は なかったと釈明した。しかし、世論の関心が傾く緊迫した現場で、誤解を生む ような行為をしたことに対する警察の責任は避けられないものと見られる。特 に、警察の写真採証などで敏感になっている現場で取材記者が使う取材腕章を 着用したことは、たとえハプニングだとしても取材妨害など言論侵害の余地が 大きいと指摘される。

インターネット記者協会のイ・ジュニ会長は、「冗談でも記者だと言ったり、 取材腕章をしていたことは、記者詐称とも見られる」とし「いたずらだとして も、つけてはならない腕章をつけていたことは、警察の写真採証など他の目的 の誤解を生みかねず、これは言論取材行為を妨害する言論の自由の侵害とも思 われる」と語った。イ・ジュニ会長は「警察の公式な謝罪も受けなければなら ない程に重大な事案」と付け加えた。

▲/アン・チャンヨン映像記者

協会側と協議して配布したという取材腕章、「インターネット記者協会は協議していない」

この日、現場で配布された取材腕章は、ソウル地方警察庁広報担当官室が担当 し、瑞草警察署の広報担当者により記者に配布された。取材腕章は、韓国記者 協会とインターネット記者協会が製作した二種類で、韓国記者協会に所属する 記者は黄緑色の取材腕章を、インターネット記者協会と写真記者協会、放送カ メラマン協会は共同製作したオレンジ色の腕章を着用することになっている。

イ・マングク警偉は「大型集会およびデモの時、プレス腕章をしない記者が確 認された。記者の安全のためにインターネット記者協会、韓国記者協会、放送 カメラマン協会との協議を経て、製作後に残った腕章を現場で別に配布するこ とになった」とし、「FTA集会の時には協会が配ったが、協会職員のスケジュー ルにより、今日は私たち(警察)だけが配ることになった」と述べた。協会との 協議を経て、警察側が自主的に取材腕章を配布したという主張だ。

一方、3月27日付の記者協会報の記事によれば、韓国記者協会は「デモの現場 などの危険地域で記者の安全な取材を保障」するために、警察庁と共同で取材 腕章を製作配布したという。記者協会報はこの記事で、「約200個の取材腕章 を製作し、記協所属ソウル地域17社の市警キャップ(市警に出入するキャプテ ン記者の略語)にそれぞれ5個ずつの取材腕章を支給した」と報道した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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