韓国:[李明博時代展望](2) -政治・経済・社会生態系崩壊朝鮮半島まで | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバーフェスタ2024(12/25) ・レイバーネットTV(11/13) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班(11/22) ・ブッククラブ(10/12) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第96回(2024/11/15) ●〔週刊 本の発見〕第368回(2024/11/21) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/11/14) ●川柳「笑い茸」NO.157(2024/9/26) ●フランス発・グローバルニュース第14回(2024/10/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第95回(2024/9/10) ●「美術館めぐり」第4回(2024/10/28) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
李明博支持1千万人、心の生態学の崩壊[李明博時代展望](2) -政治・経済・社会生態系崩壊朝鮮半島まで
イ・ドクチェ(編集委員)/ 2007年12月21日7時27分
だまされた。すっきりと清潔にだまされた。李明博大統領当選者の『成功神話』 に国民がやられた。李明博当選者が成功した政策は、ソウルの車線整備であり 清渓川事業だった。李明博大統領当選者は、現代建設を不渡りに追い込んだ張 本人だった。その有数な経済CEOが現代建設の不渡り原因になり、公的資金4兆 ウォンを降り注いだことがある。イラク戦で受注したが一銭も受け取れず、そ れをそのまま国民の税金で間に合わせたのだ。そんな大統領当選者がなぜ経済 CEOと経済大統領だというのか? BBK事件だけでもそうだ。李明博大統領当選者の話がみな正しいと仮定しても、 詐欺師キム・ギョンジュンにやられるほどいいかげんな人が、なぜ大企業CEO なのか? それでも、もちろん多くはなくても国民は李明博大統領当選者の成功 神話の詐欺行為に完ぺきにだまされてしまった。 16代大統領選挙で、盧武賢次期大統領の得票率は48.9%だった。今回の大統領選 挙での李明博大統領当選者の得票率は48.7%だった。盧武鉉大統領や李明博当選 者の得票率はほとんど同じだ。半数を越えられないのも似ている。盧武鉉大統 領の参与政府や李明博当選者が打ち出す実用政府は、大きく違うこともない。 ハンナラ党は盧政権を指して左派政府だと言っても、盧武鉉政権は自由主義左 派政権でしかない。ハンナラ党は当然、自由主義右派政権だ。大統領選挙前か ら、盧武鉉政権が次の総選挙のために政治資金5千億を用意したという話が流れ ていた。盧武鉉大統領の故郷にはゴルフ場建設が推進されるという話もある。 李明博大統領当選者が積みあげた財産や、盧武鉉政権が集めた政治資金は、何 か違うのだろうか? もっと本質的に見れば、李明博大統領当選者も盧武鉉大統領も、二人とも『新 自由主義』を信奉するという点で全く同じだ。新自由主義左派だとか、新自由 主義的実用主義とかという言葉は修辞に過ぎない。KT構造調整の時、社外重役 として働いていたムン・グキョン候補も、洗練された新自由主義者に過ぎない。 金大中の国民政府、盧武鉉の参与政府の時に、大韓民国の経済生態系はほとん ど崩壊した。特に盧武鉉政権の時、新自由主義が露骨に施行されて大韓民国の 経済生態系は壊れるだけ壊れた。地方分権は、政府縮小、市場拡大という新自 由主義の論理の一つだったが、この点は区分されたまま施行され、全国の投機 場化が促進されてしまった。 政権末期にも、参与政府は韓米自由貿易協定の手順のとおりに経済自由地帯 (FEZ)をさらに数か所選定しようとしている。イ・カンチョル大統領府政策特別 補佐官は、大邱の経済を生かすと言ってハン・ドクス総理に大邱の経済自由地 帯選定を建議した。参与政府の下で銀行はすべて外国系に越えて行き、人を切 る構造調整も、非正規職法で果敢に裏付けてくれた。現在の想像力では、参与 政府が新自由主義を大々的に拡散させたのだから、李明博実用政府は何か新し くやることがあるのかという疑問まで生じる。 偽装転入・偽装就業など16もの法的な疑惑を受けている李明博大統領候補が大 統領当選者になった瞬間は、土木政権が誕生する瞬間だった。国家がお膳立て して大々的な土木工事を行い、一時的に雇用を創出し、また労働者から税金を かき集める。資本はこのときに大きな利権を取る。文字通り国家と資本が露骨 に共謀する土木政権が誕生したのだ。資本主義の歴史で土木政権の誕生は専制 君主の誕生と同じ文脈にある。李明博大統領当選者を横で見ていた人たちの話 によれば、横で話も付けられないほどの人物が李明博大統領当選者だ。原始的 資本蓄積期の専制君主ほどではないかもしれないが規制緩和、金産分離など李 明博式押し通し新自由主義政策が吹き荒れるだろう。現代グループで身に付け たのが、そうした組織暴力主義ではないのか。現代グループにいた人を子供に した人に伝え聞いた話では、現代グループ自動車鄭夢九会長から酒一杯受ける には、ひざまずいて両手で受けて飲まなければならないと言うのだが、ありそ うな話だ。 ▲李明博当選者と朴槿恵候補が党内競選のときに並んで座った 問題は、金大中の国民政府以後、われわれの胸の中に席を占めた腐敗心理だ。 大韓民国の人口を概略5千万人とすれば、今回の大統領選挙投票率を考えると李 明博大統領当選者の支持票の数はおよそ1300万票だ。これらの票のうち相当数 は李明博大統領当選者に、不動産価格の反騰ないしは上昇を望む票 だろう。結 局、不法・便法・違法・違法の達人である李明博大統領当選者と腐敗心理に飼 い慣らされた1300万の国民の間に、大統領選挙取り引きがなされたわけだ。各 種の不法取り引き行為で上がった家の価格、地価、株価で利益を得た集団利己 主義が、李明博候補に票を集めたのだ。 では大韓民国のあと3700万の大多数の国民は誰か? 李明博大統領当選者とハン ナラ党は『圧勝』を口にするが、厳密に言えば心の生態学が崩壊した集団利己 主義者、あるいは社会的特権層、そして誰よりも強力なトリモチの接着剤で大 韓民国全体を腐敗の構造に形質転換させたサムスン財閥など、『彼らだけの』 勝利である。大韓民国は17代大統領選挙で1300万対3700万に両極化してしまっ た。半分にも満たない得票率のために憲法改正などのボリバリアン革命推進に ブレーキがかかったベネズエラのチャベス大統領の事例を見よう。よく見れば、 社会的既得権勢力だけに利権を渡し続ける土木政権の李明博大統領当選者は、 ベネズエラと違って半分の半分という勝利という限界を、恐らく現代で磨きあ げたブルドーザー精神で突破してしまおうとするだろう。 李明博実用政府の将来は明らかだ。35%に達する自営業者の割合はもっと増える だろうし、自営業者間の競争はさらに激しくなるだろう。すでに労働者の平均 賃金に達しない収益構造の中で苦しむ自営業者の人生はさらにみじめになるだ ろうし、そんな国で子供を産むのは罪悪だというところに、それでも参与政府 では気を遣われていたみすぼらしい福祉政策まで水泡に帰すだろう。すでに産 業の構造は、産業資本から金融資本へと渡った状態で、財閥が銀行を所有する ようになると国民全体の金を手中にした財閥-官僚-政治屋たちの同盟で、国民 だけが損をするのは明らかだ。 今、ほとんどの民衆の怒りは天を突いている。経済で成功をした経験がない李 明博大統領当選者がどんな方法で7%の高成長を誘導できるのか? 大々的な土木 工事で瞬間的に効果を出せるかもしれないが、いわゆる『李明博効果』はそれ 以上でもその以下でもない。一部では、李明博大統領当選者が左右の概念なく 実用だけを強調しているので、李会昌や朴槿恵のような極右政治勢力よりはま しだと安心しているのかもしれないが、富の私有化で誰よりも一家言があるの が李明博大統領当選者だ。大統領選挙前から、李明博大統領当選者の妻の実家 がある大邱ですでに騒々しいうわさが聞こえるほどだ。李明博大統領当選者が これまで国民に教えたのは、各種の先進詐欺行為で金を儲けて成功しろという ことだった。江南の得票率が60%に達するが、今回、李明博大統領当選者に票 を投じた人々がそれを知らないはずがあるまい。 今回の大統領選挙でのもう一つの問題は、自称進歩を名乗る政治勢力の大幅な 没落だ。こうした流れは来年の総選挙でも逆転はできないだろう。ムン・グキョ ン候補も自分だけが正しく、あとはみんな間違いだというような独善と傲慢を 終わらせることができず、最初の支持率10%を食いつくしてしまった。新自由主 義ドライブ政策で、すでに民衆の生活全体を疲弊させた状況で、大統合民主新 党の候補が大統領選挙に勝利するのは、はるかに遠い状態だった。民主労働党 の権永吉候補もムン・グキョン候補と政策が似ているという妄言により『自称 左派』の立場一つも守れない形になってしまった。 李明博大統領当選者の実用政府は、世界的な政治経済、軍事的な流れの中で引 き起こされる危機対処能力が弱い。そしていつどこでまた、BBKのような大事故 を起すかもしれない。すでに先が分からない数百個の金融地雷が世界的に敷か れているところに、10年前のIMFのような新類型の金融IMFが爆発するかも知れ ない。有数な経済CEOが大統領に当選した国だからだ。しかし、これに対応する 『真の進歩政治勢力の空白』という問題が解決されないのに、大韓民国が土木 政権、倫理も法もけとばして金、金という『お金政権』に振り回されれば、今 後の大韓民国はどうなるだろうか? 政治経済生態系の崩壊、社会生態系の崩壊 に続き、大韓半島自体が崩壊してしまうのではないだろうか? 李明博実用政府 の土木工事は、恐らくブルドーザーの暴力を使ってでも少なくとも5年間、朝鮮 半島にその道を開くだろう。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2007-12-27 15:46:59 / Last modified on 2007-12-27 15:47:03 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |