サムスン本館奇襲デモ…サムスン警備、鉄製バリケードに押し出す

特検、李在鎔副会長を明日被疑者として召喚

キム・ハンジュ記者 2017.01.11 15:03

市民が江南のサムスン電子本館で「李在鎔(イ・ジェヨン)拘束」を要求して奇襲デモを行った。サムスン電子の警備員は参加者を鉄製バリケードから押し出そうとして衝突が発生した。

朴槿恵(パク・クネ)政権退陣非常国民行動(退陣行動)財閥拘束特別委員会(財閥特別委)は 1月11日12時10分、サムスン本館1階のロビーで市民約30人とサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の拘束を要求して奇襲占拠を行った。

▲サムスン警備がデモ参加者を本館建物の外に出している。［出処:キム・ハンジュ記者］

約20人のサムスン私設警備員はデモ参加者を建物の外に強制的に引き出し、プラカードも奪った。警備員たちはまた鉄製バリケードからデモ参加者を敷地の外に押し出した。警備員たちは現場にいた取材陣も引き出した。

奇襲デモを主導した財閥拘束特別委のキム・テヨン委員長はサムスン本館前で「サムスンが朴槿恵と崔順実一党に賄賂を捧げ、国政を壟断した被害者は私たちだ」とし「警備員たちはそんな私たちをずるずると引きずり出し、アスファルトの地面に投げ飛ばした。暴力をふるう者は朴槿恵政権にこびて悪い政策、積弊を量産した反逆者」だとサムスンを批判した。

デモ参加者は本館進入から10分も経たないうちに建物から押し出された。彼らは午後12時30分からサムスン電子本館前で記者会見を行い、サムスンを糾弾した。キム・テヨン委員長は記者会見で「李在鎔副会長が犯罪者として拘束される日まで、いくらも残っていない」とし「拘束されなければサムスンに抑圧された私たちが李在鎔を引き出されるだろう。李在鎔がこの建物でどのように(特検捜査の)準備をしているのかわからないが、ここに出てきて国民の前に頭を下げて謝罪しなければならない」と話した。

▲サムスン本館1階ロビー奇襲デモ［出処:キム・ハンジュ記者］

サムスン電子で半導体職業病により死亡した故ファン・ユミ氏のお父さんのファン・サンギ氏もデモに参加した。ファン・サンギ氏は「サムスンは李秉喆(イビョンチョル)から、李健煕(イ・ゴニ)、李在鎔(イ・ジェヨン)まで、政権に賄賂を捧げて労働者の権利を奪った。憲法が認める労働者の権利も奪い、労働者に毒劇物でいっぱいの化学物質を使わせた」とサムスン電子を批判した。

民主労総のイ・サンジン副委員長は「サムスンは(国民年金事態で)私たちの老後を強奪した。国民年金の金はサムスンの李在鎔の金ではない。労働の代価として受けた大韓民国国民の血のような金であり、劣悪な老後の福祉のために払った金だ。しかしサムスンの李在鎔はむしろ被害者コスプレを続けている」と声を高めた。

社会変革労働者党のイ・ジョンフェ代表は、サムスン電子の通報で出動した約50人の警察に対し「警察は記者と同じぐらい早く現場に出動した。警察がサムスンの私兵だからだ。警察はサムスン電子白血病で若い労働者が死んでいく時、こうして飛んでくるべきだった」と指摘した。イ・ジョンフェ代表はまた「朴槿恵-崔順実ゲート」で政権に流れたサムスンの資金500億ウォン、国民年金事態による損失6千億ウォンをすべて国家が還収しろと主張した。

市民はサムスン本館前で記者会見を終え、午後2時に自主的に解散した。

退陣行動財閥拘束特別委が主導したデモには社会変革労働者党、パノルリム、サムスン労働人権守備隊、緑色党、民主労総などが参加した。

特検はサムスン電子の李在鎔副会長を賄賂供与の被疑者として 1月11日の午前9時30分に召喚すると明らかにした。