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警察が民主労総への不法進入で議論になった後「集会デモ文化」世論調査

鉄道労組ストライキを例にあげて責任逃れのセルフ世論調査の疑惑

チョン・ジェウン記者 2013.12.27 15:38

警察庁は、12月24日から集会デモ文化に対する電話質問方式の世論調査を実施したという。24日は、無理な民主労総強制進入にもかかわらず、鉄道労組指導部が検挙に失敗しただけでなく、捜索令状棄却の事実が現われ警察の不法行為議論の真っ最中の時だった。

世論調査の時点も問題だが、鉄道労組を不法集会デモ履歴団体として例にあげた 調査内容に、労働界は反発している。警察の「警察力乱用」を正当化する意図が あるのではないかと指摘される理由だ。

[出処:労働と世界ピョン・ベクソン記者]

[出処:労働と世界ピョン・ベクソン記者]

土木業に従事するチェ某(41)氏は12月25日に電話を受けた。警察庁が依頼した マーケティング世論調査機関のフォーカスカンパニーからだ。「韓国の集会・ デモ文化はどれほど過激なのか、集会で被害にあったのか、警察の対応はもっと 強力でなければならないのでないのかなど、20種類を聞かれた」とし「質問の内容が ちょっと深刻なようなので、通話を録音した」とチェ氏は明らかにした。

メディア忠清が入手した録音ファイルには、10数項目の関連質問と、各質問に 対する4項目択一型の回答、別途にチェ氏の個人情報を尋ねる4つの質問が含まれていた。

調査者は10番目の質問で「交通の流れを妨害する道路占拠デモに対する警察の 対応はどうすれば良いですか」とし「現場で検挙して強制解散」、「現場検挙 するが強制解散自制」などの回答項目の選択を要求した。

11番目は集会デモ団体が交通を妨害している時の、禁止通告方案の必要性につ いて質問し、「鉄道労組」を例にあげた。チェ氏が「交通を妨害した履歴がある 団体というのは何か」と逆に質問すると、調査者は「例えば、鉄道労組です。 今ストライキをしているでしょう」と答えた。チェ氏がまた「(鉄道労組に)そんな 履歴がありますか?」と聞くと、調査者は「例えば」と語調を高めた。

調査者は続いて、△集会デモの騒音水準の深刻性、△スピーカーに対する一定 水準以上の騒音規制の必要性、△集会デモ者(団体)がポリスラインを侵犯した時の 警察の対応方法、△警察の放水銃解散措置の必要性、△カプサイシン噴射器での 集会デモ解散措置の必要性、△先進国と比較した時の警察集会デモ対応水準、 △今後集会デモ不法参加者に対する警察の対応方法、△平和的遵法デモ定着に 必要な事項などを尋ねた。

これ以外に、△最近2年間の集会・デモ参加経験の有無、△政治指向は 保守と中道、進歩のうちどれに近いか、△職業、△学歴など、調査対象者に 関する質問もあった。

チェ氏は「質問が5番目になって、集会デモ者は最初から法律違反者だとか集会 デモそのものが社会秩序を破壊する行動だと規定している感じだった」として 「また、鉄道労組を不法集会団体に例えて、警察の労組弾圧の正当性を確保 しようとしているような感じもした」と話した。続いて「鉄道労組を例にあげて、 怒りながら強圧的に回答を要求したのは、調査者の私見ではなく、最初から準備 されたマニュアルによって質問をしているようだった」と伝えた。

チェ氏はまた「なぜ政治指向や学歴、職業などの個人情報を聞くのかわからない」 とし、「とても不快だった」と心境を明らかにした。

人権団体連席会議(公権力監視対応チーム)の活動家のランヒ氏は「警察が民主 労総に強制進入した翌日の世論調査で、不法な集会デモ団体として鉄道労組を 例にあげたのは、公権力乱用の議論を静める意図に思われる」とし「自分の 正当性を確保するための一種の措置」と批判した。

また「政府は、集会デモを憲法に従って保障せず、監視と統制を強化している 現状況で、質問の内容は集会・デモの抑圧、制限する政策を具体的に作るための 事前段階と疑う」とし「すでに法案が発議されていたり、警察庁が発表した内容が かなり質問に含まれている」と伝えた。

特に「集会デモは憲法の基本権であり、社会的弱者が選択せざるを得ない最後 の手段だが、警察はその関係の内容はまったく取り除いて質問する」として 「基本権を保障する方案なく、集会・デモの監視統制だけでは正しい集会文化 は定着しない」と指摘した。

安行委に所属する民主党の陳善美(チン・ソンミ)議員は「民主労総不法侵奪と 催涙液乱発などの警察の過剰鎮圧が問題になっている状況で、警察責任論から 逃れるための世論調査としか考えられない」とし「警察が誘導尋問に近い世論 調査で、憲法が保障する集会・デモの権利を侵害するのであれば強く抗議する」 と話した。

警察庁の関係者は「警察庁が質問項目の草案を作った今回の世論調査は、先週 世論調査機関と契約し、月曜日(24日)から調査をした」とし「2006年から集会・ デモ文化のための世論調査を毎年行って、年末に発表してきた」とし、鉄道労組 ストライキと今回の世論調査は無関係だと一蹴した。

警察庁は昨年でも10月30〜31日全国16市道の満19歳以上の成人男女千人に対して 集会デモ文化、実態、対応について電話質問方式の世論調査を進めていた。 (記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-12-27 19:57:45 / Last modified on 2013-12-27 19:57:46 Copyright: Default

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