韓国:医療費健康保険黒字17兆ウォン、もう返してもらおう | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバーフェスタ2024(12/25) ・レイバーネットTV(12/11) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班 ・ブッククラブ(2025/1/11) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第97回(2024/12/10) ●〔週刊 本の発見〕第371回(2024/12/26) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/12/19) ●川柳「笑い茸」NO.158(2024/10/26) ●フランス発・グローバルニュース第15回(2024/12/24) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第96回(2024/12/5) ●「美術館めぐり」第6回(2024/12/23) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
積み上がった医療費健康保険黒字17兆ウォン、もう返してもらおう[寄稿]健康保険黒字17兆を国民に!
チョン・ジナン(健康権実現のための保健医療団体連合政策部長) 2015.09.22 17:46
健康保険の黒字が17兆ウォンだという。 国民が病院を利用できず、苦しんで死んでいくのに、 公団には途方もない財政が積み上げられているのだ。 このとんでもない現実を知る国民は、まだ多くない。 政府はいつも金がないから、福祉が大変だというように話してきた。 今年のはじめから入院費の負担を上げる方式で患者の早期退院をあおり、 健康保険の支出を減らすといってきたし、 福祉財政を削減するとして医療受給権者の各種の医療費支援を削るとも発表した。 一方では福祉のためにはもっと国民がたくさん金を払わなければならないという主張も漏らさなかった。 ところが実際には何と17兆ウォンという金が金庫に積み上げられている。 一年の健康保険財政の半分近く、全体では一年の国家予算の20分の1に該当する金額だ。 金が余っているのに国民を欺瞞しているのが、この国の医療福祉政策の実体だ。 患者の血の涙、健康保険黒字毎年、赤字だったり、やっと収支を合わせていた健康保険の財政が、なぜこれほど残っているのだろうか? 政府はしっかり健康診断と予防をしたので、国民、特に老人たちが元気になったためだと答えた。 果たしてそうだろうか? 病気になっても治療を受けられない人々の中で「金がない」と答える人がますます増加している現実がこれに反論する。 事実、2008年から始まった経済危機で医療の利用が減っているのは世界的な傾向だ。 老人の貧困率が50%に迫っているこの国で、経済危機の余波は人々に深刻な影響を与えた。 つまり、悪化した家計の都合で病気になっても病院に行くことも出来ない人々により、 健康保険の財政が余るようになったのだ。 こうした状況で、健康な老人を云々する政府の主張はあまりにも廉恥がない。 韓国は健康保険の保障性が低いため、病院の敷居が高い国だ。 医療費の公的保障が55%にしかならず、OECD平均の80%にはるかに至らない。 診療費の上限額もなく、いくらになっても医療費の半額を本人が払わなければならない。 これが人々が病院に行けない主な理由になった。 つまり、17兆は高額な医療費により、人々が病気で死んでいくことで残した血の涙だといえる。 したがって、この金をすぐ医療費を下げ、患者が治療を受けられるように使わなければならない。 健康保険17兆ウォンでできること17兆ウォンで患者たちのためにできることは数えきれない程多いが、 代表的な例をいくつかあげると、まず次のようなことが可能だ。 一年で2兆ウォンを使うだけで、入院患者に最大の負担になっている看病費を完全に解決できる。 看病費は1か月でおよそ200万ウォンにもなり、入院した時に普通の労働者・庶民の家族が耐えるのは難しい。 結局、この金を払えなければ、家族が直接看病をして院内感染の危険を我慢するしかない。 それが今回のMERS拡散の主な原因の一つになった。 健康保険の黒字で看病費を解決すれば、入院費用を下げ、 病院をはるかに安全なところにすることができる。 年間3兆ウォン使うだけでは、すべての国民が健康保険の入院本人負担金を全く払えないかもしれない。 家族が重病で入院すれば、中産層も我慢できないほどの各種の検査費と病室料などの入院費はとても高い。 健康保険の黒字を少しだけ使えば、患者と家族を締めつける病気と入院費の二重苦をなくせる。 一年に2兆ウォン使えば、19歳未満の青少年と子供たちは医療費を払わなくても病院に通える。 「子供たちから無償医療」を実現し、金がないために治療を受けられない多くの子供たちの生命と健康を守ることができる。 その上、健康保険黒字17兆ウォンの一年の利子だけで3400億ウォンになる。 これだけの金があれば、晋州医療院のような国立病院を7つも作れる。 洪準杓(ホン・ジュンピョ)知事は1年で50億の赤字を理由に国民を脅迫し、晋州医療院を閉鎖した。 しかし私たちが払った保険料の利子収益だけでも公共病院を守るだけでなく、 今よりもっとたくさん作れる。 なぜ政府は健康保険の黒字を使わないのか?これらすべては、私たちが払った金を使いさえすれば可能なことだ。 ところが政府はこの黒字をがちがちに隠していて、この金を国民に出すつもりはなさそうに見える。 理由は何か? まさに政府が黒字財政を理由に国庫支援を減らすためだ。 政府は健康保険の財政の20%を負担する規定が来年に満期になり、これを減らしたりなくす計画を持っている。 黒字を使えない理由はまだある。 大型病院と財閥企業に私たちが払った健保財政を与えることを考えているためだ。 遠隔医療のような安全性と効果性が立証されていない医療技術の構築に健康保険財政を使わせようとしているのだ。 政府は製薬会社のためにも薬価の引き上げに帰結される各種の政策を施行した。 製薬・医療機器企業の商品開発目的の臨床試験を健康保険で支援するという、 法と常識を無視する政策も出した。 このように、政府の医療民営化政策は国民の血のような金が大型病院と医療機器、 IT業者、製薬企業のシャンペンになるように設計されている。 まさにこうした点により、政府は黒字を使わずに保険料を上げ続けているのだ。 労働者・庶民の月収のうち、健康保険料として出ていく割合も毎年上がっている。 文字通り、乾いたタオルを絞り取っている。 健康保険黒字17兆を国民に[出処:保健医療団体連合] 経済危機よりも緊縮が人を殺すという研究結果を含蓄し、緊縮は死の処方箋と呼ばれる。 韓国の保健医療は黒字財政の中での緊縮であり、その罪質ははるかに重い。 黒字を隠して病気の人たちの前で医療費を払わない政府は、 ひそかに多くの国民を死に追い込む犯人だ。 医療費があふれているのに、人々が病院に行けずに苦しむ今の現実は、 利益中心のこの社会システムの矛盾を象徴的に表わす断面だ。 これを終わらせる力は結局、健康保険の黒字を国民に返してくれという労働者・庶民の強力な叫びから出るほかはない。 「健康保険黒字17兆を国民に」運動が先日、約200の市民社会団体と労働組合と共に最初の一歩を踏み出した。 ソウルを始め、各地域で運動が始まる予定だ。 9月23日、ソウルの大病院を始め、毎週広報キャンペーンと署名運動も始まる。 この運動には多くの国民の支持と応援が切実だ。 最も重要なことは、まず健康保険の黒字を自分の周辺に知らせることだ。 さまざまな小さな動きが全国に広がり、怒りと願いが広がれば、 われわれはこの運動で勝利できる。 健康保険黒字17兆を国民に! すべての人の健康な権利を共に勝ち取ろう! 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2015-09-23 14:36:00 / Last modified on 2015-09-23 14:36:01 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |