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仁川空港の給油施設民営化強行...早ければ今週にも

「迂回的に空港民営化を推進」

ユン・ジヨン記者 2012.08.01 11:06

政府と仁川空港公社が早ければ今週中に仁川空港の給油施設の民間委託を強行 する予定なので議論が続いている。

給油施設運営権の売却を一時延期した公社は突然民営化を再推進し、一部では オリンピックなどの社会問題を利用して、売却を強行しようとしているのでは ないかという批判も提起されている。

特典の議論が起きている状況で、「すでに大韓航空と結論が出ている」という 仁川空港給油施設(株)役員の発言も議論に火をつけた。大韓航空は7月31日に、 急いで該当役員を罷免したが、国会をはじめとする世論は相変らず特典疑惑が 収まらない状況だ。

▲仁川空港 全景[出処:仁川空港公社キャプチャー]

仁川空港給油施設運営権売却強行
「迂回的に空港民営化を推進」

仁川空港給油施設の運営権売却は公社が入札公告をした後、適正価選定を経て、 業者選定の過程を踏む。1、2、3位の業者の中で適格審査を経て、最終的に選定 されれば5年間運営権を取得し、給油施設を運営する構造だ。現在、仁川空港の 給油施設を運営している民間業者、仁川空港給油施設(株)の運営期間は8月13日 に終了する。

給油施設民営化の議論が続き、公社は先週、売却を暫定的に保留すると発表し た。だが7月30日からまた報道機関を通じ、売却強行の動きが捉えられ、議論が また高まった。

公共運輸労組仁川空港のチョ・ソンドク地域支部長は「今週はオリンピックも あって、少女アイドルグループのイジメ事件もあるので、反対の世論が消える と予想したのではないか思う」とし「別の理由があるのなら、8月13日に現在の 運営業者の法人が清算されるので、その前に入札して民間業者を選定するとい う意図もあるのだろう」と説明した。

現在、最も争点になっているのは、仁川空港給油施設の運営権民間委託が仁川 空港民営化の信号弾になりかねないという憂慮だ。

チョ・ソンドク支部長は8月1日、SBSラジオの[キム・ソウォンのSBS展望台] とのインタビューで、「眼につかない施設から民間に渡し、迂回的に仁川空港 の民営化を推進しているのがわかる」とし「人で言えば手足から麻痺し、結局 胴全体が麻痺する方向に進んでいる」と主張した。

実際に仁川空港内の14の施設の所有権、運営権の委譲が次第に近付いており、 給油施設運営権の最初の売却は今後、これらの施設の民営化に続く可能性が高い。

そればかりか、他の国内空港の給油施設をすべて公社が運営しているので、 仁川空港の最初の給油施設売却は窮極的に空港民営化の手順踏むことという 視点も支配的だ。

チョ支部長は「6つの空港給油施設のうち、金浦は工事が直接建設、運営して、 大邱、務安、襄陽空港は政府が建設した後に公社が買収した公共施設で、金海 と済州空港は民間資本の使用期間満了後に公社が買収し、直営運営している」 とし「結局今、仁川空港の給油施設が民間に渡れば初の事例になる」と説明した。

特定企業『特典』議論相変わらず...労働者雇用継承の議論も

仁川空港の給油施設は『最も重要な施設』と言われる。この10年間、年平均 売上が約227億ウォンで、営業利益は79億ウォン、毎年の現金収入は年平均 約171億ウォンにのぼる。

一番重要な施設の政府の売却強行が続き、特定企業への『特典』議論も続いて いる。実際、最近仁川空港給油施設(株)の役員が職員に対し「すでに大韓航空 と結論が出ている」と発言し、罷免された。

チョ支部長は「給油施設の役員が、大韓航空が事実上、事業を取ってくること になるという発言をしたのは、結局、現在の大株主である大韓航空への特典の 疑いをまた確認させた」と説明した。

特に現在、仁川空港内には特定の財閥企業が給油施設を含み、14の空港内施設 に系列会社を通じたり、あるいは直接、大株主として事業をしている。特定の 企業に給油施設などの運営権が渡れば、特定の財閥企業が運営権のほとんどを 独占する可能性が高くなる。

政府は民間売却の理由として『効率』を提起しているが、これまで民間企業の 不当利益と不正などで政府の主張が説得力を失っている。

仁川空港公社労組のカン・ヨンギュ委員長はYTNラジオの[キム・ガプスの出発 新しい朝]とのインタビューで、「この10年間、政府をだまして、160億も追加 不当利得を取り、自分の系列会社の会長を登記理事にし、出勤もしないのに10 年間、1億5千万ウォンの年俸を支払い続けてきた」とし「また投資施設を疎か にし、航空燃料が流出して、傘下機関の指針に反して差別的な航空燃料の販売 をするなど、多くの不正や不当なことがあった」と明らかにした。

続いて「民間に渡したことでこんな多くの被害があったのに、何も問題はない と主張する方がむしろ問題」だとし「国民が共感できない仁川空港の売却でも 様々な問題が政治的不正によるものではないかと疑われる」と強調した。

一方、仁川空港給油施設の民間委託で、現在雇用されている労働者の雇用継承 も不透明だ。チョ・ソンドク支部長は「この10年間、給油施設は仁川国際空港 給油施設株式会社で管理、運営され、約40人の職員がいる」とし「管理運営の 時限が満了する8月13日以後に民間に委託されれば、労働者の雇用継承は法的に 保障されない」と憂慮した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-08-02 09:33:30 / Last modified on 2012-08-02 11:01:22 Copyright: Default

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