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警察、一網打尽式基地局捜査で議論

特定地域の集会参加者を標的に

キム・ヨンウク記者/ 2010年04月05日16時39分

竜山氾国民対策委活動をしていたK某氏は、昨年5月に鍾路警察署に集示法違反 などで召喚され、調査を受けている間、警察が携帯電話通話記録内容を突きつ けられるとんでもない経験をした。警察は当時、K氏が集会に参加して道路を防 いで交通を妨害したという事実を立証するために、通話記録を差し出したが、 立証資料としては不充分だった。

K氏は集会には参加したが道路には出ず、歩道にいたからだ。また通話記録には K氏が行ってもいない光州広域市で通話したという間違った情報もあった。K氏 はなぜ光州が出てくるのかと聞くと、警察は「時々そんなことがある」と答え るだけだった。問題は警察がこうした形で通話記録を確保するのはK氏1人の記 録だけでなく、基地局の押収捜索で提供されているという事実がわかり、議論 になっている。

放送通信委員会が4月2日に発表した09年下半期の通信事実確認資料によれば、 2009年下半期の電話番号/IDについて15,778,887件の通信事実確認資料が情報機 関に提供されていた。これは236,782件提供された08年同期の67倍に達する。何 と6,564%の増加だ。特に警察に提供された電話番号/ID数は14,366,747件で圧倒 的多数を占めた(91.1%)。軍捜査機関に提供された電話番号/ID数も1,358,496件 に達した。

こうした放送通信委の発表をめぐり、人権社会団体は4月5日午前、警察庁前で 記者会見を行い、監聴統計の分析と立場を表明した。人権団体たちは、今回の 統計がこれまで警察が基地局単位で電話番号の提供を受けてきた別名『基地局 捜査』方式の実態があらわれたと糾弾した。

基地局捜査は、特定の時間帯に特定基地局から発信されたすべての電話番号を 対象とするため、基地局捜査の許可書が発行されると、通常1万件内外の電話番 号数が集計される。放送通信委発表によれば、2009年下半期だけで1,257件の 『基地局捜査』が行われ、1件の捜査で12,000件ほどの電話番号が提供された。 こうした一網打尽の基地局捜査は捜査便宜主義で違憲の余地があると指摘され る。犯罪が起きた周辺地域で同じ時間帯に通話したという理由だけで捜査対象 になったり、特定の地域の集会に参加した人々を標的として、携帯電話番号と 位置情報を入手してきたという推定も可能だという説明だ。

人権団体は「警察が単に凶悪犯罪の捜査で12,000件の電話番号が必要だったか」 とし「特定の集会に参加した人を狙ったのだろう」と憂慮を表わした。何より も警察のこうした捜査技法そのものは合法だが、1件の捜査で持っていった 12,000件の電話番号の主にその事実を知らせないのは問題になる。通信秘密保 護法は、電話番号を持っていった人にいちいち『あなたの電話番号を持っていっ た』と通知するようになっているが、警察があまりに多くの人の資料を持って いくので不可能だということだ。

進歩ネットワークセンターのチャン・ヨギョン活動家は「基地局捜査がどの程 度行われるのか、実態を透明に公開しろ」とし「法の義務を果たすことができ ない捜査方法を使ってはいけない」と非難した。チャン・ヨギョン活動家はま た「警察が過去の事実に対する位置情報だけでなく、これからどんな地域集会 に集まった人の電話番号をすべて出せというような未来の事実の位置情報を要 求する可能性もある」とし「すべての国民を犯罪者扱いするような中断しろ」 と要求した。

人権社会団体は「情報/捜査機関の色々な便法の中に通信の自由と秘密は消えて いる」とし「基地局捜査実態を公開して即刻中断しろ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-04-19 01:46:39 / Last modified on 2010-04-19 01:46:40 Copyright: Default

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