韓国:メディアセンター公募に関するMediACTのアピール | |||||||
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納得できない映像メディアセンター公募選定! 即刻謝罪と撤回を要求する。-映像メディアセンター事業運営者公募審査の発表に対するメディアクト・スタッフの立場- メディアクトのスタッフは、(社)韓国独立映画協会からの委託で、2002年に映 画振興委員会(委員長チョ・ヒムン,以下映振委)の映像メディアセンター事業を 設立、運営を続けてきました。 しかし2009年末の再契約を控え映画振興委員会 がメディアセンター事業の運営主体を公募制で選定することにしたことで、今 までメディアクトを運営してきた現運営スタッフが脱落し「(社)市民映像文化 機構」(理事長チャン・ウォンジェ)という団体が新しい運営者に選ばれました。 選定の結果により、この8年間熱情的に映像メディアセンターを運営してきたメ ディアクトのスタッフは、2010年1月31日までにすべての事業とサービスを中断 してこの空間を出ていかなければならない状況に置かれました。 今回の映振委 のとんでもない公募審査の結果に対し、メディアクトのスタッフ一同は怒りと 無念さを禁じ得ません。 映像メディアセンターは独立映画の活性化、映像メディア教育の根拠地である 地域メディアセンターの設立支援を目的とする公共文化基盤施設として、これ までメディア教育、創作支援、政策開発などの多様な活動を行ってきました。 特にメディアクトのスタッフ全員は、国内初の公共映像メディアセンターを運 営するという責任感と自負心を持って、訪問メディア教育、市民映像の製作を 養成する常設講座および装備貸与、公共メディア政策研究およびネットワーク 活動などを専門的、先導的に牽引してきたと自負します。 メディアクトはこれまで多くの成果を積み重ねてきました。 メディアクトが先導的に実施した「訪問メディア教育事業」は、障害者、老人、 移住民など、メディアから疎外されてきた階層へのメディア教育を拡大させる ことに決定的な役割を果たし、多様な創作支援事業は各種の教育事業と結合し、 シナジー効果を創り出しました。利用者数と教育参加者数は8年間で飛躍的に増 加しました。この期間には計923種類の講座が開かれ、開設講座の40%以上が常 に新規講義で満たされ、満足度、講座推薦率の増加も爆発的でした。そして毎 年2千人以上の受講生を輩出して、メディアクトは新しいコンテンツ製作の中心 に位置してきました。また全国22か所のメディアセンターが設立される過程で 中枢的な役割を果たし、公共サービスの新しいモデルの拡張に決定的な寄与を しました。それにより、メディアクトは国内だけでなく米国、ヨーロッパ、日 本、南米などでも独立映画と市民メディア創作を活性化する模範的なモデルと 評価されてきましたし、各国のメディア研究者と関連分野従事者の研究対象と して、教本として認められてきました。 こうした状況で、2009年から映振委と文観部を通じて提案された「公募制」は、 最初から多くの議論を呼んできました。 既存のメディアセンター活動に対して 何の否定的な評価もない状態で表面化した公募制だったため、現在の運営主体 を追い出す形式的な手続きではないかという大きな危惧もありました。さらに 運営主体のメディアクトに対して行われた昨年夏の監査院監査は、何の指摘事 項もないという結論が出され、その結果、メディアクトの現運営スタッフの事 務能力もまた客観的に立証されました。 このように、監査の結果、何の指摘事項もなく、長年の運営経験により専門性 を備えているうえ、利用者から支持と信頼を受けていたわれわれのセンター利 用者の表現を借りれば何の問題もなく模範的に運営されているメディアクトの 運営主体が交替しかねない公募制の導入は、誰が見ても納得できないものでし た。また、2000年からメディアセンターの必要性を主張して映振委と文観部を 説得し、メディアクトを開館、8年間メディアセンターを豊かに堅実に育ててき たメディアクトのスタッフの立場としては、正当な理由なく公募制で運営主体 を選び直すという映振委の処置は、批判されるべきことでした。しかしさまざ まな問題提起にもかかわらず、映振委の公募制推進を阻止することはできませ んでした。 メディアクトのスタッフは、公募に同意できないとしても、変化した環境を考 慮して避けられないと判断し、新しくメディアセンターの運営のための最適な 組織を作り公募制導入に対応しました。2009年下半期からメディアクトのスタッ フは具体的な公募の準備に入り、その結果多彩な布陣の理事陣、地域メディア センタースタッフおよびメディア教育専門家、独立映画製作者などを総網羅す る新しい法人「韓国映像メディア教育協会」を設立し、ソウル市から承認され ました。また8年間の活動を冷静に振り返って評価し、変化するメディア環境に ふさわしい長期的展望とビジョンをたてて詳細な事業計画を用意しました。 しかしこのような私たちの努力にもかかわらず、公募の結果は憂慮された通り のものでした。今回の公募の過程と結果は、納得し難い多くの問題を抱いてい ます。まず二度の審査の過程でメディアクトの事業の成果への否定的な評価は やはり提起されませんでした。また再公募審査の時には審査委員の質問自体が ほとんどないという納得できない状況がありました。メディアクトへの評価は 相変らず肯定的で、質問は提起されず、結果として何の指摘も評価もなく、無 条件に交替が前提とされる状況、これが結果として表れた公募過程の実体でし た。 事業運営者に選ばれた(社)市民映像文化機構は、再公募公示(2010年1月12日) 6日前の2010年1月6日に設立され、それ以前にメディアセンターに関する活動に は何の痕跡も探せないという点で、より一層深刻な憂慮を禁じえません。果た してメディアセンターの運営と関連分野について何の経験もない新しい運営 スタッフが、すぐ2月からメディアセンターを本来の趣旨に合わせて運営し、 その設立の意図をきちんと生かして運営して行けるのか心配です。 8年間メディアセンターを利用し、大事にしてくれた人々と共に呼吸し関係を結 びながら、メディアクトの運営スタッフである私たちもまた共に成長してきた ため、現在の状況について私たちは無念な心情を吐露せざるをえません。メディ アクトのスタッフとして、私たちは8年間、家にいる時間よりさらに長い時間を すごしたこの空間、そして家族よりもさらに長い時間つきあってきた会員と別 れなければならないこの状況を簡単に受け入れることができず、そのためにさ らにつらい気持ちです。 メディアクトのスタッフ一同は、映振委による審査の結果が8年間蓄積された経 験を原点に戻すとんでもない決定だと考えています。映振委の今回の決定は、 振興機構としての独自の役割を放棄し、これまでの成果を後退させる非常識極 まり無い選択です。このすべての事態に映振委が責任を負い、一日もはやくこ うした不合理な決定を撤回することを要求します。また映振委は今回の支離滅 裂な決定に対して映像メディアセンターを利用する会員と参加者、運営スタッ フに深く謝罪し、映像メディアセンターを正常化する措置を取るべきです。文 化体育観光部も、映振委の監督機関としての責任を痛感して、是正措置を下す べきです。 メディアクトのスタッフ一同は、今まで映像メディアセンターを利用して愛し てくれた皆さんの気持ちを忘れることなく、最後まで責任を持って一緒にやっ ていきます。メディアクトのスタッフは、今後も皆さんの支持と連帯の中で、 皆さんと共に手を取りながら進みます。状況は困難で暗鬱でも、私たちはこれ が終わりでなく、新しい開始だという気持ちで最善を尽くします。 2010年1月26日火曜日 -映像メディアセンターメディアクトスタッフ一同 ○参照:2010映像メディアセンター事業運営者公募の経過
Created byStaff. Created on 2010-01-27 19:08:59 / Last modified on 2010-01-27 19:09:04 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |