韓国:「韓米FTA、民衆的観点の報道が公営放送の役割」 | |||||||
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「韓米FTA、民衆的観点の報道が公営放送の役割」[現場インタビュー](3) - チェジェフンKBS本部対協局長 特別取材チーム/ 2006年07月13日15時22分 台風報道を理由に、全国言論労働組合(言論労組)は11日の全面ストライキを暫 定留保するという立場を発表した時、少なからぬ失望感もあった。しかし13日 に全面ストライキに突入し、災害報道によるストライキ動力への憂慮があるこ とや、当初先導闘争に出ると言っていた言論労組の意志が多少色あせたという 面もあるものの、日毎に韓米FTA第二回交渉の報道に対する不満が増すことを 思えば、たいへんなストライキに違いない。 全面ストライキの一日前の12日、KBS労組事務室を訪ねた。現場組合員の話を 聞きたかったからだ。KBS労組事務室に入る前、KBS新館のロビーには、KBSの 社報とKBS労組機関紙が並んで置かれていた。これだけでも異色だが、さらに 異色だったのはこの日、二つの情報誌の見出しが対照的だったことだ。色と紙 質から「やはり金をかけるといいものができる」という思いも。 KBS労報は当然「言論労組全面ストライキ13日に突入」の記事がトップを飾っ た。反面KBS社報は「災害放送はKBSの最も重要な責務」という記事をトップに した。そうでなくても全面ストライキの台風の目に登場したのが「台風エウィ ニア」だったことを思うと、単純な記事と見るにはあまりにも政治的に思える。 KBS労組の組織率は、他事業場と比べて飛び切り高い。言論労組の組合員 1万6千人のうちKBS労組組合員だけでも4300人だ。それにもかかわらず、KBSの 韓米FTA報道の水準は非常に至らない。 この日、KBS労組事務室で会ったチェジェフン対外協力局長は、KBSの報道につ いて率直かつ淡泊に言い出して、以前KBSスペシャルで放送された二回の韓米 FTA報道に対しても痛恨の言葉も忘れなかった。 チェジェフン対外協力局長は「客観的な視点から事実を知らせることも重要だ が、基層民衆の視点からその事実を解釈することが公営放送の役割だ。今回の KBSスペシャルのように一貫しない報道は、明らかに問題がある」とし「一貫 した視点を保つ刻苦の努力が切実だ。労組機関紙や組合員教育などで知らせ、 認識の範囲も広がっている。一貫した声で韓米FTAの弊害を知らせる報道をし ていく努力が必要だ」と明らかにした。 一方、KBSスペシャルは去る6月6日「FTA 12年-メキシコの明と暗」と、9日の 「韓米FTA -危機なのか、機会なのか」など、韓米FTAに関する報道を1ヶ月に 二回放映した。しかしこの二つの番組は、韓米FTAへの報道態度が違っており、 ホームページ掲示板などで視聴者からの抗議が提起された。 以下はチェサンフン対外協力局長のインタビュー全文だ。 組合員の韓米FTAに対する危機感はどの程度か? 韓米FTAへの言論労働者の危機感がどの程度なのかを計ることができないが、 投票率と賛成率に現れているように危機感は高まっているようだ。もちろん、 一日のストライキで放送に支障が出るわけではないが、言論労働者が社会的な 案件でストライキをするのは初めてなので、かなり影響は大きいと予想される。 韓米FTAは、KBS、MBCなどの公営放送を掌握するなどで公共性を破壊し、言論 労働者の生存に直結する問題だからこれを知らせていく作業は必須だ。 動力に対する恐れがあるが、どうか? 動力が落ちるのは確実だ。台風のために全面ストライキを延期すると全組合員 を対象とするストライキができず、動力に対する恐れがあった。だが、第二回 交渉の期間中、放送労働者のFTAの意思を交渉チームに知らせなければならな いという差し迫った状況で、全面ストライキを強行することになった。動力の 急減に対する対策や代案は用意できなかった。しかし意味はある。 KBSは韓米FTAをどのように扱ったのか KBSは、KBSスペシャルというコーナーで、韓米FTAについて二回放送した。特 に、イガンテクPDの「メキシコの明と暗」は放送局が初めて韓米FTAの影響を 知らせた。これに対する視聴者の反応も良く、現在は教育広報資料に使われて いるという。しかし、先週放映した「危機なのか機会なのか」は、これまで民 衆的な視点から韓米FTAをながめようとした努力を薄める放送だったと思うし、 労組の立場でも憂慮が広がっている。視聴者からも問題提起が相次ぐほど、製 作者の視点そのものに憂慮があった。 しかしこうした放送があるのは、全面的に使用側の責任だ。現在KBS使用側と 労組の間が悪化の一路をたどっているが、こうした問題提起のための声明書を 通して使用側に抗議していく。また、同じ番組で違う視点の放送があるのは望 ましくない。一貫した視点を持たなければならない。客観的な視点で事実を知 らせることも重要だが、基層民衆の視点からその事実を解釈することが公営放 送の役割なので、一貫した視点を保つ刻苦の努力が切実だ。労組機関紙や組合 員教育などで知らせており、認識の範囲もさらに広がっている。だからストラ イキもできた。一貫した声で韓米FTA報道をしていく努力が必要だ。 労使関係が悪化の一路と言うが、理由は何なのか? すべての責任はチョンヨンジュ社長にある。信頼を基礎に対話をすべきだが、 このような信頼を押し倒してしまった。KBSと視聴者のためにも望ましいこと ではない。KBS労組は構造調整反対、評価補償制などの競争システム反対を主 な懸案に採択している。しかし、相変らずKBSは新自由主義的で反共霊的な政 策を推進している。これに対するKBS言論労働者の闘争には何も答えようとし ない。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2006-07-20 05:07:24 / Last modified on 2006-07-20 05:07:26 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |