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ソウル大病院の清掃労働者、弁当闘争期

ソウル大病院は清掃労働者を認めて労働条件改善に始めろ

イ・コンマム(現場記者) 2010.07.30 11:47

「ヒュ〜 何も精神がないね」

ソウル大病院本館地下1階の職員専用食堂に大小集まって座った清掃労働者たち は、ため息を吐きだした。だが顔は笑いでいっぱいだった。

私はソウル大病院で働く清掃労働者です。毎日明け方4時に起きて5時30分には 病院に到着します。病院がドアをあける午前9時前に自分の区域の清掃を終えな ければなりませんね。夜中に積もったゴミを片づけて床を磨けば、いつのまに か8時になります。「ヒュ...」二時間ぶりに大きな息をつきます。

少しの間でも、少しの間でも眠れれば良いでしょうに、場所がありません。私 が少しの間、休める所は集めたゴミやぞうきんなどで一杯の清掃物品保管室で す。ゴミを片づけて場所を作ると、やっと座る席が出てきます。他に場所がな いからここに少しの間座って息をつきます。朝8時から9時までが公式の休み時 間ですが、いつ呼び出しがくるかもわからず、外に出て空気を吸うなど夢にも 見られません。

少し休んでいると労働組合の幹部が訪ねてきました。私はミンドゥルレ分会の 組合員です。分会長が今日の昼食は職員専用食堂にきて食べなさいって。この 前私たちが集会をしたんですけれど。ご飯を食べて、休む空間を求めて大声を 上げました。するとソウル大病院が「おばさんたちが面倒がっているからで、 職員食堂がある」と言いました。私、本当に情けない。面倒がっているって? いつ呼び出しがくるかもわからず、息もちゃんとつけないのに、どうして地下 まで降りて行ってご飯を食べるのですか。

腹が立って、そばの病棟の組合員と共に地下に降りて行きました。「ウワー、 本当に人が多いね」。入口からソウル大病院職員が列を作って並んでいます。 皆食券をもっています。われわれは弁当を持ってきました。朝半分食べて昼食 に食べるために残した弁当です。1か月に百万ウォンを少し越える月給で、毎日 3千ウォンの食券を買って二食を食べることはできません。

人たちを突き抜けて食堂に入ります。「アンニョン〜こっちにきて! ここに座っ て!」あちこちで私たちの組合員が席に座っています。「今日何人降りてきまし たか」。そばに座っていた分会長に尋ねてみました。「60人以上降りてきた」。 互いに明るい笑いを分けました。皆弁当を開いておきました。誰かは直接漬け た味噌に唐辛子を持ってきて、誰かはおいしい卵焼きをしてきましたね。今日 は皆準備してきました。

労働組合幹部がきて尋ねます。「ここでご飯食べて、どうですか?」 「ふぅ、 全然落ち着きません。皆食券でご飯買って食べるのに顔色も見て。ご飯を鼻で 食べたのか、口で食べたのかわからない」。表面では笑っていても、またすぐ 上がらなければならないという思いに心が苦しくなります。「明日も必ず降り てきて。度々集まって私たちの空間もつくろう」 「分かった」

「弁当を作るのは大変だけど、食券を買ってご飯を食べられれば良い。ここは ほんとに涼しくて良いね。私たちもこんなところで顔色を伺わず休み時間に休 めたら...」病棟に上がるエレベーターでため息混じりの話をします。そばの病 棟の組合員もこくんとこくんとうなづきます。明日も共に職員食堂に降りて行 く約束をします。

ソウル大病院清掃労働者たちは22日から職員専用食堂で弁当を食べる戦いをしている。 ソ蔚山大病院清掃労働者たちは22日から職員専用食堂で弁当を食べる戦いをしている。 公共労組医療連帯ソウル支部と暖かいご飯一食の権利キャンペーン団が7月21日、 ソウル大病院清掃労働者たちの労働環境実態を言論に知らせ、 ソウル大病院が反論したためだ。

実態調査の結果、清掃労働者がご飯を食べる所がなく、清掃物品保管室や非消 毒物室などでご飯を食べるなど、最悪の労働環境がわかった。非難の世論が起 きると、ソウル大病院は「清掃のおばさんたちは面倒がってそうしている。職 員専用食堂でご飯を食べれば良い」と反論した。清掃労働者たちの実態を患者 の保護者に伝える写真展もソウル大病院は暴力的に防いだ。

職員専用食堂は数年間、労働組合が病院と戦った末に勝ち取った空間だ。しか し、やっと98坪でしかない。ソウル大病院職員だけで3千5百人が使わなければ ならない。ここに清掃労働者も席を占めて座れということだ。病院はますます 大きくなるが、ソウル大病院労働者の休憩空間はたった一坪も平島増えていな い。清掃労働者たちの休憩空間確保闘争は、ソウル大病院労働者全体の休憩空 間を拡張する戦いだ。

一方、ソウル大病院側はあたふたと実態調査をすると歩き回っている。これは 目で見えるいくつかだけで根本的な問題は隠そうとする試みに過ぎない。必要 なものは、公式的で安定した清掃労働者の休憩空間と休憩時間の保障だ。清掃 物品の保管室や非公式的な小さな空間に扇風機一つ付けても問題は解決できない。

ソウル大病院清掃労働者の労働組合であるミンドゥルレ分会は、元請のソウル 大病院に、△食事、脱衣など休憩空間用意、△実質生活賃金保障、△休日、休 暇保障、△労働安全保障、△制服洗濯を要求している。これは元請のソウル大 病院が保障すべきものだ。清掃労働者もソウル大病院を共に作っていく労働者 であることを認めろということだ。

ソウル大病院は労働組合の正当な活動を妨害し、清掃労働者たちの実態を隠すな。 ソウル大病院が国家中央病院で、大韓民国の代表的な公共病院なら、その アイデンティティを守るために清掃労働者の労働条件を実質的に改善するために 乗り出すべきだ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-08-09 03:12:00 / Last modified on 2010-08-09 03:12:04 Copyright: Default

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