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「愛しています顧客様〜」コールセンターの彼女たち...悪夢の職場

KT民営化10年、労働者は退出の悪夢に苦しむ

ユン・ジヨン記者 2011.09.15 19:57

一日数百回「愛しています顧客様〜」を連発するKT 100番コールセンター相談員 は、人権の死角地帯で暮らしている。

彼女らは最低賃金の基本給、20分の昼休み、非正規職という雇用形態、ゴムの ような勤務時間など、反労働的な環境にさらされている。コールセンター相談 員だけでなく、KT系列会社のKTISのKTCSの労働者もいわゆる『退出』の悪夢に 苦しむ。

KTを退出した長期勤続者は、系列会社のKTISやKTCSに退出したが、系列会社で 全て辞表を推奨される。労組を作り、権利を得ようとしても、複数労組施行に 合わせてすでに幽霊労組が設立されており、交渉要求も拒否されている。

[出処:チャムセサン資料写真]

「愛しています顧客様〜」相談員はどう暮らしているか

『1年目契約職年俸約2300万ウォン、3年目正規職年俸約2500万ウォン』

KT子会社KTISの100番コール相談員は、使用者側からこのような年俸説明を聞い て入社する。だが2000万ウォンを越える年俸はなかなか手にできない。彼女ら の基本給は90万2880ウォン。2011年40時間事業場最低賃金を少しも越えない。

もちろん手当てや食費、交通費などの賃金が含まれる。勤続手当は1年目の場合 5万ウォン、2年目以上は10万ウォンを受ける。給食費は出勤日数により毎月10 万ウォンが支払われ、通勤費として約6万8千ウォンを支払われる。それでも夜勤、 週末勤労、成果によるインセンティブを受けられなければ月賃金は110万ウォン 程度だ。

コールセンター相談員は、たいてい非正規職だ。非正規職として入社して、3年 たつと正規職に転換されるが、そのようなケースはほとんどない。劣悪な労働 環境で離職率が高く、非正規職のまま退社する職員が多いからだ。3年目同期の 24人中現在4人が残っていて、1年目同期20人中現在は3人だけが席を守っている。 新規相談員の60%以上が教育後に100番センターに配置され、6か月以内に退社 している状況だ。

高い離職率、なかなか雇用が安定化しない悪循環の構造は、劣悪な労働環境か ら始まる。昨年までは料金締め日の月末を中心に、1か月に4〜5回は昼休みが 20分しかなかった。反発が高まり、昨年12月、軍浦電話局センター長は「来年 からは昼休みをきちんと40分与える。20分の食事時間はなくなるから喜べ」と 発表した。

だが現在も彼女らの昼休みは週3日程度は40分、1か月に一回程度は50分だ。40 分を昼休みにする場合にも事実上20分は待機時間で、実際の昼休みは20分しか ないのは相変わらずだ。特に当日の昼休みの長さと提供時間は、センター長が 判断して、口頭で通知するから毎日毎日『ゴム昼休み』で肩身の狭い生活をする。

会社内に休憩場所もあり、冷蔵庫、オーブン、マッサージ機もあるが無用の長 物だ。コール状態を待機させ、すばやくトイレに行ってくること以外には休憩 時間が保障されていないからだ。殺人的な労働強度と過度なインセンティブ制 度で労働者のストレスも極に達している。基本給が最低賃金なので、あとの賃 金は加点によるインセンティブ形式で支給されるためだ。

『自分完結差し引き制度』というインセンティブ制は、10種類ほどの評価項目 により、毎月評価され、評価等級により毎月の賃金に『業績手当て』として反 映される。月間のノルマを満たせなかったり、病気で欠勤するなどの場合は、 すべて理由書の提出と減点処理で当日の賃金に反映される。1か月平均2〜3回 実施される試験の結果も等級に反映される。

そればかりか、一日のコール目標量110コールを満たせない場合、理由書を提出 しなければならず、料金周期には150コール以上の過度な目標量を設定して深刻 な労働強度に苦しむ。相談は普通1〜3分で応対しなければならず、3分を超過す るとチーム長からすぐメッセージで圧迫が入ってくる。

退出、再び退出...『悪夢』に苦しむ人々

20代で国内最大通信社のKTに入社し、20年間働いてきたA氏は、50代になって、 長期勤続者という理由でCPプログラム対象者に分類された。新設洞から恵化、 水原、烏山、光州など、いつも転勤発令と業務転換を受け、結局名誉退職を強 要され、子会社に転籍された。だが子会社を退出して3年。彼女は再び退出の 悪夢に苦しんでいる。

KTは2008年、約500人の正規職労働者を子会社の(株)KTISと(株)KTCSに契約職と して転換配置した。子会社で転籍された労働者はA氏と共に3年間雇用の保障を 受けて請願処理などの業務などをしてきた。

だがKTは6月、二つの会社の請願処理業務をまた本社に回収したことにより、子 会社で仕事がなくなった労働者に辞職を強要し始めた。特に9月は500人の契約 職労働者の契約満了日で、二つの子会社は2008年KT退職過程で約束した3年契約 期間の満了日を提示し、辞職を強要している。

希望連帯労働組合などが退出対象労働者にインタビューをした結果、辞表提出 を拒否すれば使用者側は不利益な人事発令をすると通知したという。特に一方 的な遠距離人事発令で往復通勤時間が最大6時間が必要になる労働者もいた。

また会社は対象者に辞表提出を要求し「辞表提出時は150万ウォンの慰労金支給 と退社日まで在宅勤務を発令する」と提示した。希望連帯労組は会社はこうし た形で月間10億ウォンの予算を職員退出のために使っていると明らかにした。

不当退出、劣悪な労働環境の解決のために労組を結成しても、会社は『複数労 組法』を理由に労組との対話を拒否している。希望連帯労組は6月27日KTIS側に 交渉を要求したが、使用者側は複数労組法を提示し、交渉を拒否した。KTISに 幽霊労組が存在していることで、改正労働法上の交渉窓口単一化のため、交渉 拒否の不当労働行為を問題視するのも難しい状況だった。KTCSの場合も、労組 の4次交渉要求の時、一度だけ拒否の意志を明らかにした後、黙々無返答で一貫 している状況だ。

だから『KT系列会社での偽装された整理解雇撤回と労働人権実現のための支援 対策委員会』は15日、国家人権委員会学習室で『KT系列会社労働者の労働人権 実態発表および証言大会』を開催した。

この席でチョ・テウクKT労働人権センター執行委員長は、KTが民営化した後、 10年間着実に労働人権弾圧事例が増加してきたと主張した。CP秘密退出プログラム の稼動で労働者が続々と命を絶ち、KT労組選挙介入などの不当労働行為、不当配転 発令懲戒などが行われたという。

またこの席でチェ・ジンス民主労総ソウル本部法律支援センター公認労務士は、 「今後、KTISとKTCSの幽霊労組に関する情報公開を要請し、確保した資料で、 以後の対応を再検討していく」と法的対応を明らかにした。

また産業労働政策研究所のイ・ジョンタク専任研究員は「コール相談労働者の 労働人権改善のために根本的にアウトソーシング方式ではないインソーシング 正規業務に転換する必要がある」とし「また低賃金改善と合理的労使関係形成、 監視と統制の合理的基準などをまとめなければならない」と注文した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-09-16 13:05:04 / Last modified on 2011-09-16 13:05:05 Copyright: Default

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