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「行政殺人を止めろ!」勤労能力評価を被害遺家族が人権委に陳情

誤った勤労能力評価のために強制労働に追いやられた受給者が死亡

カル・ホンシク記者 2014.10.29 17:16

▲28日人権委前の記者会見で誤った勤労能力評価で死亡したチェ氏の妻クァク・ヘスク氏(中央)が発言している。[出処:貧困社会連帯]

国民年金公団の誤った勤労能力評価で基礎生活保障受給者が死亡するという事件について、 遺族と市民団体が国民基礎生活保障法の改善を要求する陳情書を国家人権委員会に提出した。

バス運転手だった故チェ・インギ氏(60)は2005年、会社の定期検診で心臓の血管の異常が発見され、大動脈を人工血管に変える置換手術を受けた。 2008年また同じ手術を受けた。 その後チェ氏は数千万ウォンの医療費に耐えられず基礎生活保障受給申請をした。

手術後、チェ氏の状態は労働には無理があったが、1月の勤労能力評価で働けるという判定を受けた。 国民年金公団は条件付き受給者になったチェ氏に 「働かなければ生活保護を受けられない」と督促した。 そのためチェ氏は政府の「勤労貧困層就職優先支援事業」に参加し、2月から家の近くのアパート地下駐車場で清掃の仕事を始めた。

そのうちチェ氏は5月に働いている時、ひどく足がはれて高熱が出て倒れ、病院に運ばれた。 チェ氏は6月にまた倒れて入院し、人工血管部位の感染が深刻化して8月に亡くなった。 その間、国民年金公団の職員がチェ氏に電話で「なぜ働かないのか」と督促した事実が知らされ、問題になった。

そのためチェ氏の夫人のクァク・ヘスク氏と反貧困運動連帯体の民衆生活保障委員会(以下 民生保委)は10月28日、 この事件は誤った基礎生活保障制度による「行政殺人」だと規定し、 制度を運営・施行する保健福祉部長官、国民年金工団理事長、水原勧善区庁長、雇用労働部長官などを被陳情人とする陳情書を提出した。

クァク氏などは陳情書で誤った勤労能力判定で家族を失った遺族の精神的、物質的損害を賠償し、 再発防止対策を樹立することと、基礎生活保障制度の改善を要求した。

陳情書の提出に先立って開かれた記者会見で、 彼らは受給者を強制労働に追いやる基礎生活保障制度を糾弾する声を高めた。

健康な世の中ネットワークのキム・ジョンスク活動家は 「故チェ・インギ様が『勤労能力あり』の判定を受け、就職成功パッケージを修了した後、就職に至るまで当事者に対する考慮が全くなかったことがあまりにも衝撃的だ。 これは明白な殺人」とし 「歩く時限爆弾のような胸部大動脈患者を『勤労能力あり』と判定したのは専門家の医療関係者と担当公務員の質の悪い意図的殺人だ。 どうして当事者が問題を提起したのに、これが考慮できないのか」と糾弾した。

クァク・ヘスク氏は「まだ夫が死んだことが信じられない。夢のようだ」とし 「夫が突然職場で倒れ、死亡に至るまで、市庁、区庁、保健福祉部はみんな 『自分の所管ではない』、『(市長、区庁長とは)会えない』という言葉を繰り返した」として憤激を放った。

付記
カル・ホンシク記者はビーマイナーの記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-10-30 04:18:34 / Last modified on 2014-10-30 04:18:35 Copyright: Default

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