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LNJ Logo <2024総選挙>最高裁裁判官国民審査:今崎幸彦裁判官(長官)、宮川美津子裁判官の「不信任」を呼びかけます
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黒鉄好です。衆院総選挙と同時に行われている最高裁判所裁判官国民審査について、私の個人ブログからの転載で、以下、みなさんに呼びかけます。

----------(以下、転載)-----------

2024衆院総選挙に関し、当ブログをご覧のみなさんに呼びかけます。

現在、衆院選とともに行われている「最高裁判所裁判官国民審査」において、今崎幸彦裁判官(最高裁判所長官)、宮川美津子裁判官の2名を×(不信任)とするよう、「ひだんれん」(原発事故被害者団体連絡会)が呼びかけています。当ブログとしても、この呼びかけに応え、両裁判官を×(不信任)とするよう、みなさんに呼びかけます。

「ひだんれん」が示した理由は以下の通りですが、原発問題に詳しくない方には若干、わかりにくいため、当ブログから補足説明を加えています。

<今崎幸彦裁判官−−ひだんれんが示した不信任理由>

福島原発事故に関して国の賠償責任を問う「いわき市民訴訟」で最高裁上告棄却決定を下しました。

<当ブログから補足>

いわき市民訴訟は、原発事故で被害を受けたいわき市民約1300人が、国と東京電力、双方の責任を問うたものです。2023年、仙台高裁は、「原発の敷地を越える津波を想定することは十分に可能であった」とし、また防潮堤の設置や重要施設の水密化(防水)対策で「重大事故が発生することを避けられた可能性は相当程度高い」と指摘。その上で、国が東電に規制権限を行使しなかったことは「重大な義務違反」としました。その一方で、「津波の防護措置は幅のある可能性があり、重大事故を防ぐことができたとは断言できない」とし、国の責任を否定する不当判決でした。

この判決を不服とし、原告側が国に責任を認めるよう求めて最高裁に上告しました。この裁判は、最高裁第3小法廷(宇賀克也判事、林道晴判事、長嶺安正判事、渡邉恵理子判事、今崎幸彦判事)の担当となりましたが、同小法廷は、2024年4月10日、原告側の上告を棄却する決定をしました。これにより、「国に責任はない」とする仙台高裁判決が確定しています。

参考記事:「門前払いとは」原告ら落胆 原発事故めぐるいわき訴訟、上告退ける(2024.4.12付け「朝日新聞」) https://digital.asahi.com/articles/ASS4C4SQQS4CUGTB00JM.html

<宮川美津子裁判官−−ひだんれんが示した不信任理由>

第一小法廷の判事で、5大法律事務所の一つ、TMI総合法律事務所のパートナー弁護士でした。「だまっちゃおれん原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜」が上告され、最高裁第一小法廷に係属しています。

「だまっちゃおれん」控訴審での東電側弁護人は、TMI総合法律事務所が務めており、東電側の弁護人も担当判事もTMI総合法律事務所ということになります。原告団、弁護団は宮川美津子判事に対し、回避(裁判官自らが、除斥又は忌避の事由があると認め、職務執行を避ける)を求めてきましたが、反応がないとのことです。

<当ブログから補足>

東京電力の代理人弁護士を多く抱えているTMI総合法律事務所に勤務した経歴を持つ人物が、東京電力が起こした福島第1原発事故の裁判に最高裁裁判官として関わることは、スポーツに例えれば「レフェリー(審判)が一方のチームのユニフォームを着てプレーに参加する」のと同じであり、重大な利益相反行為です。公正な裁判は期待できず、宮川裁判官にみずから審理から身を引く意思がないのであれば、不信任に相当する理由があると当ブログは考えます。

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なお、裁判官の国民審査では、投票用紙に「○」を付けると無効になります。不信任にしたい裁判官には「×」を付け、信任する裁判官には何も書かずに投票箱に入れてください。信任する裁判官に「○」を付けるよう訴えているサイトも時折、見かけますが、これらは誤りです。

この投票方式は、「最高裁判所裁判官国民審査法」第15条で定められています。具体的には以下の通りです。

第十五条(投票の方式) 審査人は、投票所において、罷免を可とする裁判官については投票用紙の当該裁判官に対する記載欄に自ら×の記号を記載し、罷免を可としない裁判官については投票用紙の当該裁判官に対する記載欄に何らの記載をしないで、これを投票箱に入れなければならない。

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この投票方式には、少なくとも問題点が2つあります。

1.不信任にしたい裁判官がいる審査人(有権者)だけが投票用紙に「×」を記載する一方、対象裁判官全員を信任したい有権者は投票用紙に何も書かなくてよいというシステムは、一方だけに記載の負担を求め、一方だけが楽をできるという意味で不公平である。

2.対象裁判官を、わざわざ不信任にするほどではないが、積極的に信任する理由も見当たらないという有権者にとって、「どちらでもない」の意思表示をすることができない。

改善には、上記「最高裁判所裁判官国民審査法」第15条の改正が必要ですが、当ブログは、今後もこの投票方式を改めるよう求めていきます。


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