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「姉を侮辱するのはやめて!」梅村発言への怒りが広がった国連大学前集会

堀切さとみ

動画(8分)

 5月21日 入管法改悪反対の集会が、東京・国連大学前で行われた。狭い歩道にもかかわらず、7000人が集まった。今日初めて参加したという大学生。梅村議員の発言に我慢できなかったという人。参加者の強い意志を感じた。

 入管改悪阻止に尽力する二人の弁護士が並んで登壇した。駒井知会弁護士は「難民を人間扱いしない国が、市民を人間扱いできるか。人間否定か、人間尊重か。この国は岐路に立たされている。廃案一括だ」と力の限りに叫んだ。

 指宿昭一弁護士は「連休明けは『絶対廃案にしなければ』と思っていたが、今は違う。阻止できるという確信に溢れている。こんなにたくさんの人たちが声をあげる状況を、想像できただろうか。勝利は目前。でも力を緩めたら勝ち取れない。力を尽くして頑張ろう」と、檄を飛ばした。

 ウィシュマ・サンダマリさんの二人の妹さんは、姉の屍の上にしっかりと足をつけて立っているようにみえた。ポールマニさんは「姉は入管に殺されたのだ。梅村議員は、姉が詐病だとかハンストしたとか、事実と違うことを言うだけでなく、支援者に責任があるかのような発言をした。姉を侮辱するのはやめてください。責任があるのは入管です。支援者ではありません」

 入管制度に苦しむ人たちを描いた小説『やさしい猫』の作者、中島京子さん(上写真)もスピーチした。小説はフィクションだが、事実をもとにしている。スリランカ人男性と日本人女性の結婚は、ビザが欲しいための偽装結婚だと入管が決めつけるシーンがあるが「同じような発言をする国会議員がいて、怒りに震えた。外国人は嘘をつくという偏見が、入管や国会の根底にあることが、本当に恥ずかしい」と訴えた。
 また六月にはNHKで小説がドラマ化される予定だが、改悪案が通ってしまったら、どんな思いでそれを見ることになるのかと声をふるわせた。

 その『やさしい猫』を心の支えに生きている、ナオミさん(上写真)。料理人のスリランカ人の夫は、いつ強制送還されるかわからない。「国家にとって好ましくない外国人って何ですか?私にとってたった一人の、かけがえのないパートナーです。好ましいか好ましくないかなんて、入管に決められたくない」

 参加者はあらゆる世代、様々な国籍の人たちがいた。渋谷の大通りを、長い長いデモの列が途切れることなく続く。大学生の女性は「ツイッターで知って、ずっと参加したいと思っていた。外国人の友達がいる。同じように生活しているのに差別されるなんて、日本人として悔しいし恥ずかしい」と話した。
 そんな若い世代を前に、それでも国会は「外国人は嘘をつく」と言うのだろうか。


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