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怒りの理美容師「QBはブラック企業と言うしかない!」/格差是正を求めて団体交渉を申し入れ
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怒りの理美容師「QBはブラック企業と言うしかない!」〜格差是正を求めて団体交渉を申し入れ

動画(7分)

 格安ヘアカットで急成長している「QBハウス」だが、今年の4月からカット価格が1200円から1350円に12%も値上げになった。値上げの理由として「従業員の待遇改善や人材育成を進める」としている。実際「直営店」の理美容師の賃金引き上げは実施されたが、まったく同じ形態で同じ仕事をしていている「業務委託店」の賃金は一切上がらなかった。

 8月1日午後、QBハウス「業務委託店」の理美容師たちでつくった労働組合(日本労働評議会QB分会)は、事実上の親会社である「キュービーネット株式会社」(東京・渋谷)に団体交渉を申し入れた(写真上)。そしてその足で、厚労省の記者会見に臨んだ。

 同組合は会社に対して「二重雇用解消・格差是正」を求めて2月に、東京地裁に提訴しているが、一番の問題は同じ会社に「直営店」と「業務委託店」があり、大きな格差があることだった。2003年から20年働いてきたベテランの理美容師・林広道さん(54歳/写真上)の怒りは大きかった。「QBハウスの求人に応じて入社したのに、入ったら業務委託社員とされ“ハケン”と同じ扱いだった。社会保険も賃上げもいっさいない。使い捨て状態だ。QBはブラック企業としか言いようがない。とにかくちゃんとした説明をしてほしい。それが団交を申しいれた一番の理由だ」。

 顧問弁護士の指宿昭一さんは「これは推測だが、業務委託店の従業員の数はすべて4人未満。5人以上だと社会保険に入る義務が生じる。会社の狙いは“社会保険逃れ”ではないか。この業界のリーディングカンパニーがこうした差別を温存していいのか。企業としての社会的責任がある。すみやかに是正してほしい」と語気を強めた。

 この日の団交申し入れ行動には11名が参加、日テレの取材もあった。会社側は申し入れ書を受け取り「文書回答」を約束した。しかし、これまでの会社の姿勢を考えると団交拒否の可能性も高く、組合側はますます運動を強める方針だ。(M)

提訴記事(2023.2.14)


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