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物価高騰、人権侵害、外国人差別、戦争の危機をはね返そう!〜日比谷メーデー盛大に

動画(9分)

 物価高騰、職場での解雇や人権侵害、外国人差別、戦争の危機。働くものの環境がいっそう悪化するなか、5月1日、第94回メーデーが開催された。この日はメーデーにふさわしい5月の晴天に恵まれた。日比谷メーデーの会場である日比谷野音周辺の木々は鮮やかな緑色に染まっていた。そこに赤や青の組合旗が林立していた。コロナが開けたひさしぶりの大規模集会に参加者の表情も高揚していた。

 9時50分に式典が開始された。主催者・連帯・来賓挨拶に続いて、現場労働者からの「決意表明・訴え」があった。登壇したのは4人で4つのテーマを代表しての発言だった。「正規・非正規連帯」谷川紀子さん(郵政産業労働者ユニオン)、「外国人労働者」長谷川ウェナさん(全統一労組ピードア分会)、「組合弾圧」松尾聖子さん(全日建連帯労組関西生コン支部)、「反戦平和」菱山南帆子さん(5・3憲法大集会実行委員会)がマイクを握った。全員女性だった。

 谷川紀子さん(写真上)は非正規社員11人が原告になって「均等待遇」を求める裁判を起こし、最高裁で成果をあげたことを報告した。勝因は、非正規と正規が一緒にたたかっている郵政ユニオンの取り組みだった。

 長谷川ウェナさん(写真上)は10数人の仲間と登壇した。仕事は都内のホテルでのベッドメイキング・清掃だが、2021年2月に「コロナで経営悪化」を理由に全員解雇された。長谷川ウェナさんの怒りは激しかった。「経営悪化はウソ!必要のない解雇でした。会社は別法人を立ち上げて営業を再開しています。そして社長は逃げ回っている。私たちには組合がある、パワーがある。こんな解雇は許せません。絶対にあきらめません。応援を宜しくお願いします」。会場から大きな声援が起きた。

 次に登壇した松尾聖子さん(写真上)。「私は関西のメーデーには参加したが東京は初めて。緊張しています」。その言葉とおり、震えを押さえながらマイクに向かった。「関西生コンの弾圧は正当な労働組合活動が犯罪にされたことです。ユーチューブの動画でメチャクチャ悪いイメージをつくられたが、都合よく編集されたもので真実ではない。裁判も負けていたが、最近、無罪判決が続いた」。ここで感極まったのか「逆転無罪判決!ヤッタ!」と手を広げた。顔には涙があふれていた。「日本の司法では起訴された事件の有罪率は99%。それが勝ったんです。正当な労働組合活動は犯罪ではありません。無罪判決の流れを反転攻勢につなげていきたい。ストライキがあたりまえの社会にしたい」と訴えた。そして「悪いイメージを払拭するドキュメンタリー映画ができました。『ここから』です。関西生コン支部の本当の姿が描かれています。ぜひ見てください」と締めた。

 菱山南帆子さん(写真上)は憲法審査会の現状を報告。岸田政権は「任期中にも改憲する意思を表明している。任期は来年9月。とても危険な状況だ。5.3の憲法大集会に総結集し、あらたな戦前を吹き飛ばしていこう!」と呼びかけた。


*団結ガンバロウ!

 参加者は、そのあと銀座に向けてデモ行進を行った。メーデーのメインスローガンは「働く者の団結で生活と権利、平和と民主主義を守ろう!」である。しかし自民党政権によって「生活と権利、平和と民主主義」がこれほど破壊されている状況はかつてなかっただろう。4月29日の連合メーデーにはその自民党総裁・岸田首相が堂々と出席している。大政翼賛でいいのか、労働組合のあり方がいまほど問われるときはない。(M)

〔追記〕参加者は主催者発表で3500人だった。


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