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ありえない!事実とまったく違う証言に思わず失笑〜尾澤孝司第3回公判報告

尾澤邦子

 11月22日(火)さいたま地裁で、尾澤孝司さんの第3回公判が行われました。

 公判に先立ち、「尾澤孝司さんを支える会」が、事前に刑事3部の金子裁判長宛てに提 出していた質問書の回答を受け取りに行きました。裁判所事務局の責任者は「裁判長に渡 しました。文書での回答はしません。今まで通りです」とのこと。

 質問は『1.傍聴整理券の交付は、他の裁判所でも通常30分前なのに何故1時間前なの か。理由と根拠を示してください。2.「公判を大法廷で行ってください」と何度も申し 入れを行っているのに変更されません。また、明確な回答もありません。理由と根拠を示 してください』というものです。理由と根拠を質問しているのに、裁判所は、まったく答 えませんでした。

 12時から行われた事前集会では、関西生コン労組の西山さんや、JHU被解雇者労組の山 口委員長などから激励の発言がありました。

 公判開始1時間前の12時30分に傍聴整理券を求めて並んだ人は、50人を超えていました 。傍聴席は、証人の遮蔽壁により裁判長から見えなくなるからという理由で16席を空席に し、28席。またしても傍聴の権利を妨害され、傍聴できない人がありました。憲法82条で 裁判の公開の原則があるにもかかわらず、傍聴できない人をつくりだしている裁判所の対 応は、憲法に違反しているのではないでしょうか。

 28人の傍聴者は、貴重品だけ持って他の荷物は全部預け、厳重なボディーチェックを受 けて、法廷へ。ずいぶん待たされました。1時間前に整理券を交付する意味がどこにある のかと思いました。

 遮蔽壁と16席の空席は、どういう意味があるのかと、傍聴制限のための措置に、怒りが わきます。公判冒頭で、弁護士から「尾澤孝司さんを支える会」からの要請書を基に、裁 判長に審議のあり方について要請を行いました。裁判長は、法廷については「この法廷( 中法廷48席)を使う」、整理券交付については「ご要望は聞きました。変更予定はない」 と答えました。理由も言わないあまりのひどい対応に、声も出ませんでした。

 証人は、8年前からサンケン電気の警備を担当しているとのこと。韓国サンケン労組の ことも、「支援する会」のことも、よく知っていました。5月10日、尾澤さんが逮捕され た日、その鈴木証人は「午前7時頃サンケン電気社内の巡回を終えて警備室に戻った。7時 半頃、門前に設置されている防犯カメラのモニターを見ているといつもと様子が違うと感 じたので門前に行った。尾澤氏と上司の高山さんが密着して、高山さんが何か言われてい た。警備室に戻り、管理本部の副本部長がいたので報告した」と話していました。そして また門前に戻ったとのこと。

 門前での業務について「尾澤氏に押されている高山さんを補佐し、尾澤氏を敷地外に戻 した」と言っていましたが、弁護士から「高山さんに押されたから尾澤さんは歩道上に戻 されたんですね」と聞かれると、「いや、押したわけではなく、敷地外に戻っていただい た。尾澤氏は自主的に戻った」と証言しました。「??」ありえません。前を向き合って 押し合い、密着状態でいて、自主的に敷地外に戻るなど、ありえません。事実と全く違う ことを話したことで、思わず失笑した傍聴人らに対して裁判長は「退廷させますよ」と脅 しました。これは、公正・公平な裁判と言えるのでしょうか。

 次回第4回公判は、11月30日午後1時半から福田警備員、第5回は2月27日で、埼玉市民 の会の松平直彦証人、第6回は4月26日で、韓国民主労総副委員長で韓国サンケン労組のキ ムウニョン証人、第7回は5月17日で被告人質問、第8回は6月20日論告求刑、最終弁論です 。これらの公判も中法廷でやろうとしています。

 傍聴人や被告、証人への予断と偏見を許さず、大法廷で、公正・公平な裁判を要請して いきたいと思います。「韓国サンケン労組を支援する会」では、「無罪判決」要求署名を 継続中です。ご支援・ご協力をお願いいたします。


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