「NO WAR」掲げた勇気ある女性/堤防に開いた小さな穴 | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバーフェスタ2024(12/25) ・レイバーネットTV(11/13) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班(11/22) ・ブッククラブ(10/12) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第96回(2024/11/15) ●〔週刊 本の発見〕第368回(2024/11/21) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/11/14) ●川柳「笑い茸」NO.157(2024/9/26) ●フランス発・グローバルニュース第14回(2024/10/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第95回(2024/9/10) ●「美術館めぐり」第4回(2024/10/28) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
「NO WAR」掲げた勇気ある女性〜堤防に開いた小さな穴伊藤千尋(フリージャーナリスト)世界がロシアのウクライナ侵略を非難する中、ロシアだけはプーチン支持に固まっています。ところがロシア国営テレビ放送の女性スタッフ、マリナさんが勇気ある行動に出ました。ニュースの生放送番組中に「NO WAR」と書いた手描きのプカードをかざし、戦争反対を訴えたのです。 ロシアでは戦争開始からすぐにプーチンが反政府行動を弾圧し、政府を批判する者を容赦なく逮捕しています。マリナさんも逮捕されました。身が気遣われます。 逮捕を見越してあらかじめ本人が作成したと思われる動画がユーチューブに流れています。マリナさんは「ウクライナで起きていることは犯罪だ。すべての責任はプーチンにある」と述べ、「国民が沈黙してきたことがこのような結果を生んだ。抗議行動に出よう。当局は私たち全員を逮捕することはできない」とロシア国民に勇気を奮って抗議することを呼びかけました。 同じ言葉を思い出します。1980年のポーランド。独裁政権下で政府の言いなりになる御用組合しかなかった時代に、港町グダンスクの造船所の女性クレーン技師アンナ・ワレンティノビッチさんが解雇されました。組合の幹部が私腹を肥やしたのを指摘したためです。彼女にクビを言い渡した上司は「あんたをクビにしないと、私がクビをきられる」と言い訳しました。 彼女は反論しました。「私はクビを拒否する。あなたも拒否すればいい。あなたにクビを告げる役目の人も拒否すればいい。会社は全員をクビにするわけにはいかない」 アンナさんは真面目で人情味あふれ、みんなの人気者でした。彼女の復職を求める抗議集会が開かれ、数百人が参加しました。このとき塀を乗り越えて造船所に入り集会で演説した36歳の失業者がいます。彼の呼びかけで独立労組「連帯」が結成されました。最初のメンバーは65人。やがて1000万人にも膨れ上がり、独裁体制を倒す原動力となったのです。労組結成を呼びかけたワレサは大統領となり、ノーベル平和賞を受賞しました。 今また女性です。彼女を孤立させてはならない。「すごいなあ」と感心するだけでなく、彼女を応援しましょう。世界が彼女に注目しているとロシア当局に知らしめることが、彼女の身の安全を保障することにつながります。 たった一人の行動とはいえ、堤防に開いた小さな穴のようなものです。やがてロシア国内を揺るがし、戦争を止め、独裁者を追放する大きなうねりになるかもしれません。私たちも一人一人が「私もマリナ」と思って、行動しませんか。 画像(写真下)はポーランドの独立労組「連帯」が生まれたグダンスクの造船所の入口です。7年前に現地で撮影しました。門に掲げてある白地に赤で「連帯」と書かれた横断幕が自主労組の印です。(3月15日・伊藤千尋さんのFBより) Created by staff01. Last modified on 2022-03-15 21:30:19 Copyright: Default |