米国労働運動 : 公益のための団体交渉を目指して労働協約改定交渉を協調して闘おう | |||||||
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【解説】レイバーノーツ誌3月号は「公益のための団体交渉」という新しい考え方を紹介している。この戦略は労働組合が地域の様々な団体と共闘して、人種差別、気候変動、教育、人権などの地域の課題と共に取り組む。これまでの労働組合の社会運動、政治運動との関りと異なるのは、社会的課題を団体交渉の課題として取り上げる点である。そのための具体的な武器として、地域の労働組合の労働協約改定期限を統一して、その改定交渉とストライキを同じ時期に行うことにより労働組合の力を地域で強めようとしている。(レイバーネット国際部 山崎精一)
*毎月1日前後に「レイバーノーツ」誌の最新記事を紹介します。 公益のための団体交渉を目指して労働協約改定交渉を協調して闘おうシシリー・マイヤートクルズ(ロサンゼルス教職員労組委員長)グレッグ・ナマカー(全米サービス従業員労組ローカル26委員長) *教育労働者など1万人を組織する六つの労組が共同ストライキを準備している ミネアポリス市とセントポール市 パンデミックが3年目に突入する中で、労働者の立ち上がりの波が労働運動を揺るがし、世間の注目を集めている。この波は、かつてないほど重要な時に起こっている。COVID19により毎日何千人もの命が奪われ、社会的セーフティネットは限界に達し破れようとしており、超富裕層が記録的な額の富をため込んでいる今、より大きな闘いに、より多くの人たちを結びつける方法を見出すことが急務となっている。 2022年に労働運動は上昇局面を迎えている。2021年に立ち上がった全国の労働者と労働組合の勢いを利用して、新たな課題に挑戦することが可能である。そのための重要な戦略が「公益のための団体交渉」BCG(Bargaining for the Common Good)モデルで、労働者と地域社会が共有のビジョンのもとに団結するような組織化を追求するものである。 私たちの2つの労働組合、ロサンゼルス教職員組合UTLAと全米サービス従業員労組SEIU ローカル26は、全米第2位の学区の公立学校教育労働者と、中西部の大都市圏のビルサービス労働者という、全く異なる労働者を代表している。両組合の組合員は異なる仕事に従事しているが、企業社会とそのエリートという共通の敵を持っており、勝利のための共通の戦略を持っている。それは、公益のために闘う運動を通じて、人種・住宅・気候変動問題での正義を求める闘いと、組織労働者のストライキの力を結びつけるものである。 労働協約のための運動の大切さだからこそ私たちは、労働運動やその他の正義を求める運動の仲間たちとともに、「公益ための団体交渉」BCGネットワークを結成している。 私たちの労働組合は、他の多くの組合とともに、2022年と2023年に期限切れを迎える労働協約の改定交渉を迎えている。この改定交渉の成功は、組合員の賃金や労働条件だけでなく、より広範な地域とそのニーズをいかに実現できるか、によって測られると考えている。 最近の「公益のための団体交渉」運動を通じて、公立学校の移民の生徒の保護を勝ち取り、人種差別との闘いに老人ホームの管理者を参加させ、公営住宅を求める人たちと教育労働者が共闘して市に住宅を要求してきた。これらの運動は必ずしも勝利に終わったわけではないが、労働者階級全体のために闘う上で重要な一歩を踏み出したと言える。 この地図を見よう2020年、BCGネットワークは全国の労働協約の期限切れを可視化するインタラクティブな地図ツール(http://www.bargainingforthecommongood.org/mapping-landing/)を発表した。このツールの目的は、地方、地域、全国の労働協約がいつ、どこで切れるかを確認し、地域運動の日程や計画を調整する機会を組合活動家やコミュニティ・オーガナイザーなどに与えることである。 この地図は、労働者や地域社会の人々がそれぞれの労働組合や組織の枠を超えて、団体交渉権がない、あるいは弱い州でも、民間部門でも、激しい経済混乱の時にでも、一緒になって集団的行動を計画するのに役立つ。 ミネソタ州のミネアポリスとセントポール両市では現在、幼稚園から高校までの教育機関を含む複数の部門で1万人以上の組合員がストライキを準備しており、民間と公共部門の6つの組合の間で調整、計画、資源の共有が進められている。 カリフォルニア州では、労働組合と地域組織が一緒になって、人種差別と住宅問題での正義を求める闘いと労働組合の協調した協約改定闘争と組織化に同時に取り組むために数年先までの共闘計画を練っている。 情報更新に協力を新しい年を迎え、BCGは労働組合、組合のリーダーやオーガナイザーに働きかけて、地図ツールに掲載されている労働協約の期限切れ情報を更新し、さらに2022年と2023年に迎える期限切れの労働協約を追加掲載するよう呼び掛けている。地図の初版に掲載された多くの労働協約は、2020年と2021年に期限切れを迎え、再交渉されている。 更新データを送信してもらいたい。 2022年に向けて、労働運動全体で協力して攻勢に出よう。労働者とその地域社会がその要求を実現できる社会を求めている。しかし、そこに至るには、この危機の局面で私たちが何をするか、そして私たちの力を地域で、各産業で、課題毎にどのように構築するかにかかっている。私たちの闘いは本質的にすべて連動している。勝つために共に行動する準備をしよう。 Created by staff01. Last modified on 2022-03-10 00:06:01 Copyright: Default |