本文の先頭へ
LNJ Logo 変質した政治を立て直すために/「共同テーブル」が第1回大討論集会
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0120hokoku
Status: published
View


変質した政治を立て直すために〜「共同テーブル」が第1回大討論集会

動画(佐高信・服部良一 17分)動画(竹信三恵子 7分)

第1回「共同テーブル」大討論集会は、「総選挙の総括と今後の政治展望について」をテーマに1月20日14時から、衆議院第2議員会館で開かれた。

◆「共同テーブル」は、立憲民主党に合流しなかった社民党、新社会党、緑の党グリーンズジャパンなどが「基本政策が一致するリベラル・革新の、多くの政党・政治団体・市民団体と日本の政治を変えるためにネットワークを強化する」と表明したことを受けて、2021年8月28日に発足した。
◆ 昨年の総選挙の結果で、自民党は議席を減らしたとはいえ、絶対安定多数を得て自民・公明・維新の改憲勢力が衆議院の3分の2以上を獲得した。一方、立憲野党は、立憲民主党の比例の大幅落ち込みもあり、厳しい結果となった。しっかりした総括から、参議院選挙の展望を開こうと「共同テーブル」大討論集会が開かれた。(報告=宮川敏一)

【開会】14:00
◆司会者 杉浦ひとみ弁護士・白石孝(NPO理事長)
健全な政治を進めるのに何が必要か? そのことを切に思っている皆さんが出席されていると思います。この10年で政治が歪められました。攻められていないのに戦争法が作られた。秘密保護法、共謀罪が成立させられた。もはや9条という板切れが大海原に漂っている状況です。当面の課題は参議院選挙ですが、地に足がついた運動を作るために変質した政治を立て直すために、皆さんと話し合い具体的指針を作りましょう。

【発起人代表挨拶】
◆佐高信さん(共同代表)

総選挙の後に自民党の選対委員長の遠藤が、「際どい選挙だったが、連合会長が共産党批判したから、危うく勝てた」と記者会見で述べた。亀井静香は「連合は自民党なんだ」と断定した。私は連合がそうなってきたこと、その連合に野党が振り回されていることに危機感がある。連合を変えていく、野党も変えていく運動を起こさないといけない。個人が組織を変えていくことも考えないといけない。皆さんの声を聞いてこの運動を進めます。

【総選挙総会と参議院選挙の方針について】
◆服部良一さん(社民党幹事長)

菅元首相の支持率下落で、野党の期待感があったが残念な結果となったことをしっかり総括しないといけない。国会内の野党共闘に立憲が来ない。そして憲法審査会では与党側に付くなど心配な課題がある。岸田首相は宏池会でリベラルだというの大誤り。日米軍事同盟基軸は受け入れられない。基地のない沖縄・日本にする。比例には、公認枠と推薦枠がある。新社会党、緑の党と手を繋ぎ、東京選挙区でも無所属統一候補を支援する。共同テーブルの枠組みを作り、ネットワークで議席を勝ち取りたい。

【共同テーブル発起人からの問題提起】
◆纐纈厚さん(山口大学名誉教授)
野党共闘を強くしよう。もっと頑張りたいと思っている。安保法制は部分的に違憲を言う人がいるが、全部が違憲だ。「敵を持たない安全保障論」はまやかしだ。敵基地攻撃は宣戦布告に他ならない。

◆竹信三恵子さん(和光大学名誉教授)

総選挙の敗北にがっかりしない。当然だったと思う。熱がなかった。何をするかが見えなくて、野党共闘だけが先行した。コロナ女性相談会に出たが、難しい話はない。生きるための声を汲まないとダメ。いきなり安全保障を言っても、明日の米がほしい実態を見ないとね。今選挙すると、女性、老人だけなら野党を支持するが、働き盛りの男性層は保守を支持している。国民を豊かにできる、稼げる産業はあるのか。グリーンニューディール政策を打ち出すべき。企業にくっついている豊かさの欺瞞を見極めないと。9条は大切です。9条の意味は軍備に金を使わないで人のために金を使うこと。9条だけでなく憲法全体が解釈改憲されつつある。国民が幸せになるわかりやすい運動のネットワークを作る。それが共同テーブルだと思う。

◆前田明さん(東京造形大学名誉教授)
与党に癒着する野党に悩みがあった。そんなとき共同テーブルを知り参加した。外国人への差別、マイノリティ、労働者差別、この10年ひどくなっている。人としての権利が奪われている。世界人権宣言には「人として認められる権利」が詠われているが日本国憲法にはない。これを人権法のキーワードと考えていくことが大事だ。

◆山城博治(沖縄平和運動センター) リモート

台湾有事で自衛隊が出動すれば、沖縄の島々が戦場になる。台湾有事、尖閣有事を煽り国民に不安を与える。沖縄県民の会から訴えている。これらは不当であり得ないことだ。あっていいはずない。「島々を戦場にしない運動」をこれから広げていきたい。

◆伊藤誠(経済学者)リモート
新社会党兵庫に私の思いを書かせていただいた。いまこそ社会主義が語られていいのではないか。欧米では、若者世代の中に社会主義を考える風潮が広がっている。日本では広がらないが。若者世代が未来に希望をもてる社会を目指す。資本主義を超える希望を共同テーブルから発信したい。

【維新との闘いの報告】
◆寺本勉(翻訳者)リモート
衆院選大阪9区で、社民党候補の大椿ゆうこさんと闘ったことを通して学んだことがたくさんあった。野党共闘で闘い活動の成果があったが、維新は強かった。維新の支持層は中間層といわれている。中間層は税負担ばかりで恩恵がない、貧困層ばかりにお金が行くという不満を持っている。維新は、分断を煽り弱者と公務員を叩いて票を伸ばした。危険なやり方だ。

【各界からの問題提起】
◆田中宏(一橋大学名誉教授)
◆羽場久美子(青山学院大学名誉教授)
◆斎藤孝一(全日農会長)
◆山口菊子(社民党東京)
竹信三恵子の話にインパクトがあった。東京選挙区で皆さんの共感の得る候補者を発掘する努力をしている。頑張りたい。
◆松原明(レイバーネット)
きょうの参加者はみたところ70歳以上。次回は、若い人少なくとも50歳以下の人に優先的に発言する機会をつくったらどうか。竹信三恵子さんの話が良かった。大事なのは言葉。きょうの集会は大変よかったが、そのままでは広がらない。その内容を「人々の心をつかむ言葉」として表現することが大事だと思う。大政翼賛会は「欲しがりません勝つまでは」という標語で戦争を遂行をした。一方鶴彬は「手と足をもいだ丸太にして返し」の反戦川柳で時の政府を痛烈に批判した。私たちの言葉が必要だ。「共同テーブル」もキャッチフレーズを大々的に募集することを提案したい。
◆福田実(新社会党東京)
東京選挙区で無所属から候補者を出したいと調整している。説得までの追い込みをしている。1、2人区は野党共闘、多数区は野党間で切磋琢磨する。改憲派を少数派にするべく頑張りましょう。
◆佐高信さん(閉会のあいさつ) 私は昨日に喜寿を迎えた。60年前の新聞記事をたまたま目にしたが、「私鉄24時間スト。利用者が迷惑受ける」の記事だった。当時からマスコミの堕落があった。若者を呼び戻すには、かれらが置かれている非正規をなくすことに力を入れることだ。

【閉会】17:00
参加者は会場いっぱいの110名だった。議論でもあったが、若い世代の参加がすくない。せめて中年層を増やしたい。選挙をやると、女性だけだと野党勝利、高齢者だけだと野党勝利。しかし、若者世代だと与党側が勝利という。若い世代に影響力ある強い呼びかけをしていきたい。非正規2100万人の人たちの豊かさ実現は必至の課題である。

「共同テーブル」HP


Created by staff01. Last modified on 2022-01-21 17:31:52 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について