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いくら何でもひどすぎる!〜「尾澤孝司さんを支える会」が新座署に申し入れ

動画(10分)

 韓国サンケン労組支援の中心である尾澤孝司さんが5月10日に逮捕されてから、まもなく5か月になろうとしている。容疑は警備員を押した(触れた)という軽微なもので、これが「暴行・威力業務妨害」にあたるとして起訴までされてしまった。韓国サンケン争議をつぶそうとする会社と警察の意図はあきらかだった。

 10月2日午後、結成したばかりの「尾澤孝司さんを支える会」の一行11名は、勾留されている新座警察署(埼玉県)に抗議文を持って「申し入れ」を行った。新座署は代表5名を中に入れて、警備課長が対応し約30分の話し合いが持たれた。代表たちは次々に追及した。「なぜ拘置所ではなく警察で勾留を続けるのか?」「憲法で保障されている労働争議、表現の自由に警察は介入してはいけないはずだ」「ちょっとした押した押さないの事件で140日以上も勾留される。一般市民にとって恐怖でしかない。大変なことだ」「家族と面会禁止をしているのはなぜか、おかしい」「いくら何でもひどすぎる」と。


*妻の尾澤邦子さん

 これに対して警察側はタジタジで、「移送しないのは拘置所が満杯だから」と言ってごまかそうとしたが、それも通じず、最後は「すべてはさいたま地検が決めたこと。事件の内容は裁判で明らかになること。私たちは関係ない」と逃げの一手だった。しかし市民たちの迫力に押されたのか、受け取らないといっていた「抗議文」を受け取った。新座署は話を聞くという姿勢は見せていた。それは、やはり後ろめたさがあるのだろうか。代表の一人は「次はさいたま地検に行くしかない」語っていた。
 交渉に加わった妻の尾澤邦子さんは、抗がん剤の後遺症を抱えて足をひきづりながらの参加だった。でも交渉を終えると「きょうは本当によかった。みなさんありがとう」と笑顔をみせていた。(M)


*申し入れ行動を終えた一行(志木駅前)

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<新座署に対する申し入れ書>

新座警察署 署長殿

  尾澤孝司さんの一日も早い釈放を求めます。

 私たちは、5月10日に新座警察署に逮捕された尾澤孝司さんを救援するために、葛飾区在住者をはじめとした多くの市民が集まって設立した「尾澤孝司さんを支える会」です。

 尾澤孝司さんは、韓国にある日本企業の子会社が労働者を解雇した問題で、これを不当として訴えた韓国の労働者を支援する運動に参加していて、逮捕されました。韓国労働者支援の運動はなんら不法なものでも、反社会的なものでも決してありません。正当な行動です。当日も、韓国の労働委員会が出した勧告を伝えにこの企業の本社を訪れたものであって、決して暴力を目的にしたものではありません。それを新座警察署は、門前の警備員に少し触れただけのことを「暴行」だと逮捕しました。さらに、さいたま地方検察庁は5月31日、「威力業務妨害」容疑を加えて尾澤さんを起訴しました。逮捕も起訴も、まったくのでっち上げ容疑による不当なものです。完全な冤罪です。

 さいたま地裁は、新座警察署に4か月以上も尾澤さんを勾留しています。さいたま地裁は、9月2日に弁護士が出した保釈請求を9月7日に却下。弁護士はすぐに「準抗告」で異議の申し立てをしましたが、それも9月9日に却下しました。理由は「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある」とのこと。こんな馬鹿げたことはありません。尾澤さんは会社に勧告を伝え、労働者との話し合いを求めようとしただけです。いったい何の証拠を隠すというのでしょうか。

 尾澤さんの妻の尾澤邦子さんはがんで闘病中です。それなのに5月21日にはさいたま県警の警察官が大勢で自宅に押しかけ、何時間も家宅捜索し、邦子さんは肉体的にも精神的にも深刻な打撃を受けました。また、高齢の孝司さんを心配し面会を求めても、いまだ許可されていません。何故なのですか? 何故このような非人道がまかり通るのですか?

 でっち上げ容疑で逮捕した警察署、起訴した検察庁、釈放も面会も認めない裁判所に、私たちは強く抗議します。不当な逮捕も、根拠のない長期勾留も、完全な人権蹂躙です。決して許されません!

一日も早く、尾澤孝司さんを釈放してください!

2021年10月2日 尾澤孝司さんを支える会

→尾澤孝司さんを支える会 TEL&FAX 03-5680-3017


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