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フクシマは終わっていない〜脱原発テント10周年

笠原真弓

動画(7分)

 20年前の9月11日は、アメリカで同時テロがあり、たくさんの方が亡くなった。そして始まったテロへの対策戦争。それが今年、米軍の撤退という大きな変化があった。
 10年前の日本では、経産省前に脱原発テントが立った。
 そして10年たった9月11日、「丸10年『脱原発テントひろば』大集会」が、テント跡地の交差点で行われた。私も久しぶりに行った。持って行った100枚の武器見本市反対葉書がなくなったので、参加者は100人を優に超えていた。

 最初に、原発事故の時首相だった菅直人さんの挨拶。今回明らかになった汚染水のパイプのフィルターの破損の隠蔽などにも触れ、国や東電の体質を糾弾。お話の最後に農水省はそれに再生エネルギーを加えて、農水再エネ省にしたらいいと提案した。
 続いて鎌田慧さん。公害問題を解決しないでの再稼働は、あり得ないと力強く述べた。

 福島からは黒田節子さんと武藤類子さんが挨拶。黒田さんは、10年という日を振り返る。そして、あの時と何も変わっていない福島を訴えた。だが、この春から新しく「反核女たちの会」で月一回のオンライン井戸端会議を始めたと希望者を募り、さらに原発事故後の思いを込めて替歌にした『かんしょ踊り』を歌った。本当は踊りたかったのに止められたと、段を降りてから悔しがっていた。


*黒田節子さん

 続いて武藤類子さんは、今福島で起きていることとして10項目を挙げたが、中でも驚いたのは、汚染土を、農地としての再利用や盛り土にする実証実験を始めているということ。また、汚染水の放射線量をトリチウムの測れない測定機で、見学の子どもらに測らせ(見学すら安全性が危ぶまれるが)、「ホラ、安全でしょう」と言っていることだ。東電も国も、全て「安全だ」の方向に意識が変わるようなやり方をしていると鋭く指摘した。  続いて武藤さんが作詞した「ああ 福島」が歌われた。


*武藤類子さん

 たんぽぽ舎の山崎さんは「汚染水の海への放出はまだ決定していないのに、あたかもしたように宣伝されている。これは、間違った思い込みを持たせ、気がついたらそれを受け入れているという、仮想を真実にしてしまう危険なものだ」と述べた。そして「測定してから流す」と言うが、実際は測定済の汚染水に混ぜた水の量から放射線量は「このくらい」という想定で海に流す予定なのだという。これには唖然とした。


*テントを支えた仲間たちの遺影

 落合恵子さんは、淵上太郎さんのお元気だった姿を偲び、9月3日に亡くなった内橋克人さんから、経済政策は人との共生、つまり人権がらみで見ることを学んだと語った。そしてアメリカの上下院を通して9.11のデロに対しての軍事的報復に反対したのは、たった1人だけ。そのバーバラ・リーさんは、なぜ反対したのか?それは、常に正しいことをしなさいという家での教えだったと。我が国では、福島の対応でも分かるように全て放置したまま。既成事実を積み上げて行って、なんとなくみんなもその気になってしまう。なので「今の政権にバツを入れましょう!選挙に行って政権交代を」と呼びかけた。

 乱鬼龍さんが「満10年(まんじゅうねん)」ということで、みんなに配った饅頭が美味しかった。


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