米国労働運動 : 解雇と闘うハワイアン・ヒルトンの労働者たち | |||||||
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【解説】観光が主要産業のハワイで、新型コロナ感染のためにホテル観光業は大きな打撃を受けている。多くのホテルは営業を再開しつつあるが、一部の従業員を一時解雇したまま、縮小営業している。ホテルとレストラン労働者を組織している全米縫製繊維産業・ホテル・レストラン労働組合UNITE HEREローカル5の取り組みを報告したレイバーノーツ誌8月号の記事を翻訳した。一時解雇された労働者を職場復帰させる方法と手続きは労働協約で定められている。UNITE HEREはコロナ感染による一時解雇が恒久解雇にならないよう、リコール権の延長を求め闘っている。(レイバーネット国際部 山崎精一)
*毎月1日前後に「レイバーノーツ」誌の最新記事を紹介します。 解雇と闘うハワイアン・ヒルトンの労働者たちアイナ・イグレシア (UNITE HERE ローカル5組合員・ダブルツリー・ホテルのフロント勤務)2021年7月19日
子供と孫を育てるシングル・ファーザー フロントで働いていると「ヒルトンホテルが私たちを永久に解雇すると言ってるよ!」と同僚が飛んできて言った。ヒルトンホテルのCEOが投資家たちに対して「パンデミックが終われば、世界中のヒルトンはより少ない従業員で運営する」と発表していたのだった。 私は血の気が引いた。「そんなことはできないはずだ!」ところがその同僚によると、 労働組合との労働協約では一時解雇された場合に呼び戻される権利(リコール権)は2年間あるが、それを延長することを経営側は拒否したのだ。昨年にパンデミックが始まってから一時解雇された労働者たちは、あと10ヶ月以内に呼び戻されなければ解雇されてしまう。 ホームレスになる危険 2020年3月にハワイでコロナ感染が始まると、ヒルトン・ホテルはヒルトン・ハワイアン・ビレッジとダブルツリー・バイ・ヒルトン・アラナ・ホテルを閉鎖するという手紙を2000人の従業員に送りつけた。私たちはパンデミックが過ぎ去り、1カ月もすれば仕事に戻れると思っていた。しかし、何ヶ月経っても何の連絡もなかった。1年以上経った今、ヒルトン直営ホテルはようやく再開されたが、2000人の内、呼び戻されたのは一部だ。残りの人たちは不安を抱えたままだ。 「私はシングルファーザーで、子供と孫の面倒を見ています。毎晩、将来のことを考えて心が折れそうになっています。ホームレスになる人の話をニュースで聞いていますが、次は自分の家族がホームレスになるのかと心配です」とダブルツリー・ホテルのレストランで働くアール・コウノさんは語る。 メンテナンス部門のエンジニアたちも仕事を取り戻すために闘っている。ダブルツリー・ホテルにはパンデミック前には8人いたエンジニアが今は3人しかいない。つまり、呼び戻された人は、仕事量が2倍になっている。 Zoomでの交渉 リコール権が延長されれば、一時解雇中の従業員は、仕事を取り戻すために闘い続けることができる。客が戻り満室になれば仕事に戻れる可能性が高い。UNITE HERE ローカル5 が組織する他のホテルではリコール権の一年延長を既に勝ち取っている。 モダン・ホノルル・ホテルのバーテンダー、ジェイソン・マクスウェルさんは仲間を組織して延長を要求して、勝ち取っている。「経営側とZoomで交渉したときは、40人ほどの労働者が参加しました」と語る。「交渉は何時間も続きましたが、それは私たちが職場の安全問題などを持ち出したからです。経営側はパニックになり、Zoomを途中で打ち切りました。また、パンデミックの最中に経営陣が適切な安全手順を実施しているかどうかを確認するために、客にビラを配り、安全点検を行いました。経営陣は私たちがホテル構内に入るのを阻止しようとしましたが、組合は毅然とした態度でビラ配布活動を続けました」。 仕事を戻せ! 労働者は失業しても失業手当で悠々自適に暮らしており、仕事に戻りたくないのだ、という誤ったイメージが存在する。しかし現実には、私たちは苦しんでおり、なんとしてもホテルの仕事を取り戻したいのだ。 Created by staff01. Last modified on 2021-08-01 15:37:05 Copyright: Default |