『連合』の正社員中心の労組から無視されている中小企業の労働者や非正規労
働者、そして無権利状態におかれている外国人実習生を組織して、原則的な労働
運動を行っている地域ユニオン『ユニオン北九州』(全労協加盟)に対し、6月
28日午前福岡県警が「ガサ入れ」を行いました。
福岡県警は組合事務所や委員長、副委員長、役員の自宅に押し入り、パソコン
やUSBメモリ、スマホ、名簿などを押収しました。
「ガサ入れ」の理由として福岡県警は
「日鹸運輸敷地内への不退去による建造物侵入容疑」
を言いました。
日鹸運輸は、トラック運転手の社員に対して、違法な「破損した荷物の弁償」
を請求してきた企業です。
弁償金の支払いを拒否した社員に対する暴行事件が起こった
ユニオン北九州は労働組合として、社員に対する弁償金要求の禁止、暴力事件
の真相究明、暴力を受けた社員に対する補償と職場復帰を日鹸運輸に求めてきま
した。
そのために行った社前集会と申し入れ文書の手渡しを、福岡県警は「不退去による建造物侵入容疑」だ
と決めつけました。
これが不法侵入だとするなら、労働組合の活動は不可能になります。
私は旧郵政ユニオン、郵政産業労働者ユニオンの組合員として二度ストラ
イキを行った事があります。
たった一人で行ったストを、ユニオン北九州は総力を挙げて応援しました。お
かけでストを貫徹できました。
その恩返しのため、私はユニオン北九州の行動の支援を行ってきました。
ユニオン北九州は正式な手続きを踏んで、法に従って行動してきました。それ
を私は見ました。
ユニオン北九州は、何ら違法な行為はしていない、と断言します。
私は本気で怒りを込めて、福岡県警の不当な弾圧を糾弾します。
以下はフェイスブックのユニオン北九州の投稿の転載です。
(ここから)
https://www.facebook.com/unionkitakyushu/
昨日、朝9時前から、組合事務所·本村委員長宅·副委員長宅·執行委員宅に、午
後1時過ぎから書記長宅に家宅捜索が入ってガサしていきました。
昨年12月17日日鹸運輸の親会社ジールに申し入れした際、不退去だったという
建造物侵入容疑を理由とするガサです。
申し入れ行動をしたのは半年以上前の話です。
組合の当日のface book の画像をみても明らかですが、この時、「申し入れの
前に参加者と意思統一する。すぐ終わって、申し入れ書をわたしたら帰るので待
っていて」と言ったら、ジールの部長はおとなしく待っていて、その後、その通
りしたのです。もめるようなこともなく、よぱれて来た警察官も遠まきにしてい
ました。「出ていけ」と言われたのに居座ったというようなことも一切なかった
訳です。
「今ごろになって何を?」と聞くと、捜査員は「どうしても分からない所があっ
てですね…」と、しどろもどろ。
労働委員会審理開始を前に、会社側が会社に有利になるように警察権力を利用
して労働委員会審理への印象操作を図るとともに、争議から手を引くよう組合に
圧力をかけた。あるいは、福岡県警公安3課自らの意思で、日鹸運輸をはじめ争議
職場への抗議申し入れ行動を展開する組合潰しを目的に家宅捜索に踏み切ったと
も考えられます。
組合事務所には総勢12名。各宅には6〜8名の捜査員が入りました。組合事務所
は正午過ぎに終わって、パソコン、スマホ等データ資料3箱抱えて出て行きました。
他各宅で、同様にパソコン、スマホ他データ資料を持って行きました。
なお、当該組合員宅にも午前中2名の捜査員が現れ、午後も署で長時間事情聴取し、
組合活動について根掘り葉掘り聞いたそうです。警察公安は彼の住所を誤って令
状を取ったため家宅捜索できず、何も押収できなかったようです。けっこうヘマ
なのですね(^^)d
とはいえ、組合活動は大きな損害を受けています。取る者もよう取ったで、組
合開設当初の弾圧時は押収物といっても書類中心だったと思いますが、今回はパ
ソコン·スマホまるごと押収。
委員長·書記長他家宅捜索を受けた全員がパソコン、スマホを押収されたので連
絡ができなくなってしまいました。日鹸運輸をはじめ各争議解決·各職場交渉のた
めに積み上げてきているデータを取られ、パソコンも、日々のスケジュールを記
した手帳、ノート、組合員連絡先名簿まで簒奪されたため、組合活動には大きな
支障が出てきます。
午後、家宅捜索を受けた全員が各署で長時間事情聴取を受け、12月17日日鹸運
輸抗議申し入れ行動に何ら違法性がなかったことを主張してきました。本村委員
長は約4時間?捜査員が調書を書ききれないほど膨大な演説をしたとのこと。
夕方〜夜、急遽、反弾圧対策会議(仮称)を召集し、情報の集約と今後の対応など
話し合いました。(^^)d