米国労働運動 : 「私たちは人間だ、ロボットではない」アマゾンでストライキ | |||||||
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〔解説〕「レイバー・ノーツ」誌8月号はアマゾン社での抗議闘争がトップ記事である。4月の翻訳記事で紹介したミネアポリス近郊のシャコピーの物流センターとシカゴ市の配達センターの動きを紹介している。シャコピーでのストライキを紹介した部分は省略して、シカゴでの取り組みを翻訳した。(レイバーネット日本国際部 山崎精一) *毎月1日前後に「レイバー・ノーツ」誌の最新記事を紹介します。 アマゾン社、ドイツとアメリカで抗議活動*「私たちは人間だ、ロボットではない」ストするアマゾン労働者 アマゾンの今年最大の売り上げ日「プライムデー」7月15日・16日は米国やドイツでストライキや抗議行動に見舞われた。抗議行動はある程度調整されていて、アマゾン社の倉庫が一番忙しく、同社がマスコミの注目を浴びている時期に集中していた。 ドイツでは産別労組ベルディが賃金を巡って2日間のストライキを行った。7つの事業所で2000人がスト参加したと組合は主張している。 一方アメリカではミネアナポリス近郊シャコピーの物流センターの少人数の労働者が職場放棄した。シカゴの配達センターでは労働者たちが要求を掲げて会社側に詰め寄った。オレゴン州ポートランド市では二つの倉庫に対して労働者と地域の支援者たちが抗議行動を行った。 同時に全米8つの都市で、アマゾン社が移民税関捜査局と結託していることを非難する抗議行動が移民権利団体によって取り組まれた。移民関税捜査局が強制退去させようとしている移民たちを探すのに利用しているデータベースはアマゾン社が提供している。 ニューヨーク市での抗議集会はアマゾン社CEOジェフ・ベソ氏の8000万ドル超高層マンション前で開催された。 ●ミネアポリスからシカゴに ミネアポリス市シャコピーの労働者の闘いに続いて、シカゴ市配達センターの労働者たちも7月16日に行動に立ち上がった。仲間からの要求を調べ、3つに集約した。空調の設置、医療保険、仕事の忙しいプライム週の間は時給を18ドルにすること。 午前2時30分、休憩時間に夜勤労働者30人が管理者事務所に押し掛けて要求書を提出した。激しいやり取りの後、センター長との交渉が確約された。「今日の目標は要求内容を決める権限のある人と会うことを約束させることだった。」と行動に参加したテリー・ミラーさん(仮名)は言う。「センター長と会えることになったので最良の結果だった。」 交渉の後、労働者代表たちは職場に戻って夜勤の最後まで働いた。交渉に参加しなかった人たちもしきりに交渉のことを噂していた。「会社側に対応させるだけの力を私たちが持っていることを皆分かったと思う」と配達物を仕分けているミラーさんは語る。「交渉の後、皆私に経過を聞こうとしてくる。みんなから注目される存在になったんだ。」 アマゾン社の荷物の流れの中で配達センターは最後の段階である。シャコピーなどの物流センターで梱包された荷物が配達センターに届く。そこでは荷物が仕分けられトラックに積み込まれる。このような配達センターは各都市に数多く設けられて、即日配達を可能にしてきている。 シカゴのこの配達センターでは通常の時給は15ドルである。プライム週については奨励金として残業については18ドル支給することを所長は約束していた。また多くの労働者は医療保険の給付対象になるのに必要な労働時間を働いていなかった。 配達センターの壁や屋根は金属でできていたので非常に暑かった。物流センターでは2012年に高温作業が問題となったので空調をいれるとアマゾン社は公表していた。しかし、その他の施設では空調は整備されていなかった。 ●飲み水を確保 またこの配達センターでは以前に、集団行動によって冷たい飲み水を獲得していた。「配達センター全体で水が飲める場所が二、三か所しかなく、いつも濁っていたので誰も飲まなかった」とミラーさんは言う。労働者たちは飲み水を要求する署名を集め、全体の四分の一に当たる140人がサインして、提出した。 効果はてきめんだった。管理職たちは直ぐに飲料水を買ってきて、その夜勤の内に全員に配った。数週の内に奇麗な飲料水設備が完成し、飲料水ボトルが配られるようになった。 この勝利の後、オーガナイザーたちはこの闘いの経過と勝因を説明した資料を作って仲間に配布した。「すごい反響で、他の問題にも取り組もうという提案が出てくるようになった。」とミラーさんは説明する。 シカゴのオーガナイザーたちはシャコピーのストライキから勇気をもらって闘い、今度は他のアマゾンの労働者たちを勇気づけたいと願っている。 「私たちがやっていることを聞いて、自分たちもやってもらいたい。やればできることを示したので、何もしないで諦めるのではなく何かやってみて欲しい。」とミラーさんか語っている。 Created by staff01. Last modified on 2019-07-30 13:46:21 Copyright: Default |