世界に誇る食ブランドが危ない!/「これでいいのか豊洲市場移転 築地を守れ」緊急集会 | |||||||
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世界に誇る食ブランドが危ない!〜「これでいいのか豊洲市場移転」緊急集会8月28日、東京・飯田橋の東京都消費者生活総合センターで日本消費者連盟が主催する「食の安全・安心を守ろう ! これでいいのか豊洲市場移転 築地を守れ!緊急集会」が開催された。不透明に強引に進められる豊洲移転を危惧する各分野の科学者・築地で働く人・消費者の立場の市民たちが150人(主催者発表)参加し超満員になり、熱気あふれる発言が飛び交った。 纐纈美千世・日本消費者連盟事務局長の開会あいさつに続いて、中澤誠・東京中央市場労働組合委員長(写真上)による講演「豊洲市場で食の安全はどうなるー築地市場の現場から考えるー」 が行われた。中澤さんは強い語気で「築地に手を掛けた人は悲惨な目に遭っているんですよ」と述べた後、次のような講演をした。 「豊洲市場の問題点についてお話します。土地の取得経緯が不透明。 汚染対策は測定箇所を減らし、消えた盛り土や謎の地下空間など不正だらけ。追加対策後もシアン・ベンゼンの数値は上がり続け、地下水位はコントロールできない。卸・仲卸・青果の建物が道路で分断され、搬出人の動線すらできていない。 仲卸棟の床耐荷重はターレ(運搬用車両)の重さ以下の700kg。 グラスファイバーで仕切られた店舗が狭い。スロープが危険なヘアピンになっている等、建物の構造が欠陥だらけ。アクセスが悪く、駐車場も足りず、入場に時間がかかり、仕入れた品物を集積して搬出するのに混乱を起こす。卸売市場だけが移転すると、豊洲から築地場外店舗への買い回りも実質不可能。買い出し業者からは営業時間に間に合わない。築地に納入する生産者から、仕入れている小売・飲食業者まで『築地ブランド』の信頼の元で商売を続けてきた」 「築地がなくなることは、生産者・地域の店にとって危惧。豊洲市場予定地の土地そのものの地盤が弱く、災害時には道路が使えなくなり、食の流通がストップする。築地に比べて莫大な建物の運用コストに加え、汚染対策を恒久的に続けるため、年間98億円の赤字が見込まれている。築地は現在黒字。築地は国内外の買い物客・観光客に大人気。世界中のシェフ・美食家から絶賛されている。2020年オリンピック・パラリンピック時に、築地を破壊して駐車場にすることは世界から批判される」 「東京都が勝手に移転と取り壊し決め、しかもその費用は自分持ちという理不尽さに対抗するために、築地市場で働く人たちで営業権組合をたちあげました。そして農水省に豊洲移転不認可と築地市場存続の要請をしました」 本間慎・東京農工大学名誉教授(写真上)は「高濃度土壌汚染が残る豊洲新市場」という題名の報告の中で次のように語った。 「もともと石原慎太郎氏が都知事だったときに、築地市場の土地は別の使い方をすると金になるとして、代替地として、東京ガスの工場跡地で毒物汚染地として宅地などとしては売れない豊洲(六丁目)を決めた。そもそも生鮮食品を扱うような土地ではない」「今回の安全宣言は非公開でたった2人の専門会議でやった。この専門会議というのは能力がないのか、政治的圧力に弱いのか、その両方なのか。いずれにせよ、真の科学者ではない。私は科学者として、このようなやり方を許すことができない。第三者、消費者・労働者に寄り添った専門の科学者による再調査をしなければならない」 そして、シャネル日本法人社長でフランス人のリシャール・コラス氏による次のメッセージを紹介した。 「築地市場を移転すれば、銀座だけでなく、東京、さらには日本のイメージを破壊しかねないと考えています。築地を移転するなんて、ノートルダム大聖堂をパリからリヨンに移すのと同じくらいバカげています。築地が日本や東京にとってまさしくある種の『ブランド』だからです。築地は日本でも特に有名であり、すべての料理人にとって聖地のような場所です。こうした認識から、国内外から非常に多くの観光客が訪れるようになりました。実際、築地への訪問は忘れられない体験となります。また、築地には多くの日本的な価値があります。築地は日本という国を最高の形で、なおかつ『生』で見せることができる場所なのです。技術、品質へのこだわり、伝統、人々の絆、味覚、美学――そうしたものがあそこには詰まっているのです。築地が日本や東京にとってまさしくある種の『ブランド』だからです。築地は日本でも特に有名であり、すべての料理人にとって聖地のような場所です。こうした認識から、国内外から非常に多くの観光客が訪れるようになりました。実際、築地への訪問は忘れられない体験となります。また、築地には多くの日本的な価値があります。築地は日本という国を最高の形で、なおかつ『生』で見せることができる場所なのです。技術、品質へのこだわり、伝統、人々の絆、味覚、美学ーそうしたものがあそこには詰まっているのです。築地がなくなってしまえば、誰にとってもいいことはありません。日本はいま、『日本の食を体験したい』と考えている観光客を増やそうという取り組みをしています。そんなときに築地を移転するなんて、こんなひどい間違いはほかにありません」 その後、質疑応答・発言・交流が行われた。 日本科学者会議の石渡真理子(有機資源化学専門)さん(写真上)は 「専門者会議が発表した豊洲市場予定地の地下の写真を見ると明らかに地下水が上がってきている。ベンゼンは水より沸点が低く気体になりやすい。シアンが乾燥して散らばり、水銀が気体となって、それらの気体を吸い続けると大変危険。とても働ける環境ではない。そして、東京都が第三者による再調査を拒んでいることがおかしい」と語った。 仲卸女将さん会の新井真沙子さんは「築地市場で働く私たちのほとんどは家族経営、三代四代続く人情豊かな江戸っ子です。なぜ無責任なやり方をされて、冷ややかでカビだらけの豊洲市場予定地に行かなければならないのでしょうか。現在築地市場で働く4000人の若者のために、後期高齢者の私たちは豊洲移転反対と築地市場存続を訴えていきますので、是非皆さん応援してください」と声をつまらせながら訴えた。 閉会あいさつで大野和興・日本消費者連盟共同代表は 「築地のような卸売市場は小規模の生産者がフェアに生産物を出荷できる場所です。絶対に潰してはいけない。豊洲では大量生産者しか出荷できなくなるのです」と話した。 私たちの取材の中で、中澤誠さんは 「豊洲市場は現在小池都知事の「安全?宣言」に基づいて。農水省に認可申請を出していますが、まだ認可されていません。豊洲市場を認可しないように農水省に、豊洲移転を撤回するように東京都に、ひとりひとりが手紙や電話やインターネットやFAXなどで要請してください」と訴えた。(ジョニーH) ●要請先 『農水省は、食の安全と流通の安定を守る為に、豊洲市場を認可しないで』要請 * webから「農水省」「ご意見」で検索 『東京都は豊洲市場予定地安全性の最調査をし、移転撤回、築地市場存続』要請 *webから「東京都」「ご意見」で検索 Created by staff01. Last modified on 2018-09-01 14:32:07 Copyright: Default |