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「フクシマも石棺しかなくなった」〜反原発金曜行動で吉沢正巳さん

    木下昌明


 *「希望の牧場」吉沢正巳さん

動画(9分半)

 8月19日金曜日、時折、小雨のふる中で反原発抗議行動と毎月19日に行われる「総がかり行動」が重なって、国会をぐるりと囲んでの集会となった。かたや「伊方・川内の原発再稼働反対」、かたや「戦争法廃止、改憲反対」のコールが国会の闇に響いた。また議員会館前では19時半から、「沖縄への弾圧をやめろ! 知事提訴・高江・辺野古 8.19緊急行動」もあった。それぞれ日本を滅ぼそうとする安倍政権への怒りの警鐘である。

 この日、福島・浪江町の「希望の牧場」から吉沢正巳さんが軽トラックでやってきた。電光イルミネーションでかたどった牛を小型車でひいて国会周辺をぐるぐる回っていた。

 やがて国会前でマイクを握り、浪江町の現状について訴えはじめた。白い斑点がついた牛の大きな写真を広げて、被ばくした牛がふえたこと、フクシマも凍土壁が失敗して、いよいよチェルノブイリと同じ巨大な石棺で覆うしかなくなっている所まできていると。そして、「ぼくは残りの人生を330頭の牛とともに戦争も原発も許さない。安倍政権に負けてはならない。もう熾烈なつなひきです。そういう気持ちで、生きている限りたたかおうよ」と必死に訴えていた。

 その吉沢さんにテントひろばで出会ったので、私はインタビューした。石棺について。牛の斑点について。吉沢さんの被ばくはどうなっているか? 牧場の汚染はどうなっているか? 今後牛たちをどうするのか? など。吉沢さんは最後に「この生きた牛たちがフクシマの希望のシンボルなんだ」と語った。


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