本文の先頭へ
LNJ Logo 現場のたたかいが必要〜東海林智さん講演「非正規労働者の実態と16春闘の課題」
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0213hokoku
Status: published
View


現場のたたかいが必要〜東海林智さん講演「非正規労働者の実態と16春闘の課題」

    伊藤彰信

 「最低賃金はいくらにしたらいい?」と聞いたら「2000円」という答えが返ってきた。午前中に女子中学校でワーキングプアの話をしてきた東海林さんが、こう切り出した。「皆さんは1500円の要求を掲げているが、若い人はそれでは低いと考えている」と、2月13日に開かれた労運研の研究会に参加した40人に対して投げかけた。

 毎日新聞記者の東海林智さんは「労働は商品ではない」「一部の貧困は全体の繁栄にとって危険である」というフィラデルフィア宣言を確認した後、安倍政権がいかに労働を商品にし、非正規労働者をつくりあげてきたか話をすすめた。

 セーフティーネットはなくなり、働いても働いても生活が苦しく、子どももつくれず、労災や病気になったら放り出される、非正規労働者の悲惨な実態を紹介した。そして、非正規労働者の無期雇用への転換をやらざるをえなくなっているが、無期雇用になっても処遇は変わらない「限定正社員」にしていく。その一方で、「同一労働同一賃金」(実際は「均衡待遇」)を謳い文句に正社員の労働条件が引き下げて「限定正社員」に移行していく可能性もある。そして、残業という概念がなく24時間会社のために働く「正社員」という構図を描いている。安倍政権にとっても、出生率アップ、時給1000円、同一労働同一賃金などと言わざるを得ないほど、アベノミクスは危機的な状況である。

 このような状況を打ち破り、労働者の権利と労働条件を獲得していくには現場のたたかいしかない。連合も中小・非正規労働者の賃上げが必要と言っている今がチャンス。安倍政権の甘い言葉に騙されることなく、分断を乗り越え、仲間を増やして、人らしく働くために声を上げていこうと訴えた。

 (詳しくは「労運研レポート」3月号で報告します)


Created by staff01. Last modified on 2016-02-17 23:37:43 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について