中国:労働NGO弾圧事件、中央テレビがトンデモ報道(反論後半) | |||||||
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〔レイバーネット国際部・I〕 大変遅くなりましたが、中国労働NGOの弾圧に関する新華社のトンデモ報道に対する反 論の後半です。 前半はこちら http://www.labornetjp.org/news/2015/1450921985307staff01 この間にも、このトンデモ報道に対するさまざまな反論が出ていますが、やっぱり新華社 のトンデモ報道(http://news.xinhuanet.com/legal/2015-12/22/c_1117546098.htm) それ自体を訳さないとダメですね。年末年始、いやな仕事になりますが…。 早期釈放を求める国際署名も2015年12月30日10:15時点で、169団体、2 434人になっています。 こちら https://docs.google.com/forms/d/12pF9Ajb0NhbCZLLVOwKFx3WkzYsD1FHCxXzD9Lby7oY/vie wform 拘束されている7人の労働人権活動家はいずれも弁護士との接見さえもできていません。 ============= ◆ 広東の労働NGO事件−−−曽飛洋について知っておくべき真相(つづき) ◎ 湯歓興なる人物とは? 報道のなかでは、(拘束された一人である)湯歓興の供述が何度も引用されている。湯歓 興、ペンネームは湯建、ハンドルネームは北国。2014年8月、湯歓興は「打工族」で 活動をはじめた。利得ストライキでは、顧問として交渉に参加させるように何度も要求し たが、曽飛洋はそれを認めなかった。その後、インターネット上で別な人間との罵倒合戦 になっていたのを曽飛洋に止めるように注意されたことに不満を持っていた。後に「打工 族」を辞めた。 ◎ 仏山の「南飛雁」は「打工族」の支部組織なのか? 報道では「仏山南飛雁社工センター」などの支部組織をはじめ、広州、東カン、仏山、中 山などの地域で曽飛洋は勢力拡大をはかっていた」と報じている。曽飛洋が連行された当 日に南飛雁の責任者の何曉波も「業務上横領罪」の容疑で拘束された。何曉波は「打工族 」のスタッフだったこともあるが、そこを辞めて「南飛雁」を設立してからは、両者には 組織的な従属や協力関係があったわけではなかったし、資金的にも何らつながりはなかっ たのである。新華社の報道でも何曉波が「業務上横領罪」で拘留されたわけではなく、曽 飛洋に対する弾圧の関連であることがわかる。 ◎ 曽飛洋が労働者を支援したのは金銭目的なのか? 報道では「曽飛洋と一緒に活動したことのある人物が警察に通報したところによると、曽 飛洋は工場が労働者に支払った補償金を何度も差し止めたりピンハネをしたりして自分の フトコロに入れていた」と報じている。新華社のこのデマはあまりに粗雑である。工場が 労働者に補償金を支払うときはすべて労働者個人の口座に振り込まれるのに、曽飛洋がど うして差し止めたりピンハネしたりできるのか? それとも工場は補償金を支払うときに は、恨み骨髄の相手である曽飛洋の口座に振り込むようにしたとでもいうのだろうか? ◎ 曽飛洋が労働者を支援したのは自分の名誉のため? 報道は「毎回のストライキが終わった後、曽飛洋は大規模な祝賀会を開催し」、「カネを 工面して『労働運動の星』と書かれた額を作り、労働者が自分にそれを授与することを要 求し、その写真を撮ってウェブサイトに掲載し、『労働者たちが自発的にやったことだ』 と宣伝していた」と報じている。だが本当のところは、労働者たちは自分たちの「団結基 金」(スト基金)を使って自発的に「祝賀会」を開催し、そこに曽飛洋や他のスタッフた ちを招待した、というのが真実である。さらに、報道で言われている「労働運動の星」額 は、利得工場の労働者代表が発注したもので、資金も労働者たちの「団結基金」から出さ れたものだ。 報道では「曽飛洋は海外メディアのインタビューのなかで“打工族”はすでに中国労働N GOの“黄埔軍校”になっていると述べた」と報道されている。だがこの“黄埔軍校”と いうネーミングは『南風窓』雑誌2010年第六号に掲載された「厳し環境で生存すると ある労働NGO」の作者によるネーミングである。(※) ※「黄埔軍校」は1924年の第一次国共合作期にコミンテルンの支援で中華民国政府が 設立した陸軍士官養成学校で国共両党の軍人を多く輩出。「南風窓」雑誌は広州日報社が 発行する隔週刊の雑誌。(訳注) ◎ 曽飛洋が労働者を支援したのはよこしまな目的のため? こうも報じている。「大量の証拠が示すように、既婚者である曽飛洋はすくなくとも8名 の女性と長期にわたる異性関係にあった。彼は労働者の権利を守る活動という名目で、自 らの地位をかさにきて、彼に助けを求めた女性労働者や女性ボランティアを騙して迫り、 彼に身を委ねるようにしむけた。」 ここに至っては、新華社の恥ずべき報道は、怒りなくしては読むことはできない。報道は 担当の警官の証言を多用して「大量の証拠」と報じている。だがこの案件はまだ裁判所で 審理もされていないのである。それにも関わらず新華社はすでに道徳的判決を下している のである!このような恥ずべきレッテル貼りは、ばかばかしくて突っ込むことすらはばか られる! 原文 http://freechineselabouractivists.tumblr.com/post/135769655338/ (以上) Created by staff01. Last modified on 2015-12-30 18:31:35 Copyright: Default |