たんぽぽ舎メルマガNO.2575〜安保(戦争)法制で日本は核武装に一歩近づく | |||||||
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たんぽぽ舎です。【TMM:No2575】 2015年8月29日(土)地震と原発事故情報−3つの情報をお知らせします 転送歓迎 ━━━━━━━ ★1.安保(戦争)法制で日本は核武装に一歩近づく 戦争する国は核兵器製造の潜在能力、原発を手放さない 原子力(原発)産業と軍事産業は重なり合う(三菱、東芝、日立など) 安保(戦争)法制と原発再稼働は車の両輪 渡辺寿子(たんぽぽ舎会員) ★2.今は西日本が危ない−原発事故 (『食品と暮らしの安全』2015年9月号・巻頭言より) ★3.新聞より2つ ◆「反対の声 上げ続ける」 (8月29日東京新聞「金曜日の声」脱原発+安保法案反対より) ◆「原発メーカーにも責任」 GEなど3社に賠償訴訟 口頭弁論 (8月28日東京新聞夕刊9面より) ━━━━━━━ ※9月2日(水)2つの抗議行動にご参加を! 1.第14回九州電力川内原発再稼働をやめろ!九州電力東京支社抗議 日時:9月2日(水)17時30分より18時30分 場所:九州電力東京支社(JR有楽町駅前電気ビルヂング前) 主催:再稼働阻止全国ネットワーク TEL 070-6650-5549 2.第24回東京電力本店合同抗議行動 東電解体!汚染水止めろ!柏崎刈羽原発再稼働するな! 原発再稼働は日本を滅ぼす 日時:9月2日(水)19時より20時 場所:東電本店前(JR・地下鉄新橋駅徒歩5分) よびかけ:経産省前テントひろば・たんぽぽ舎 賛同団体:東電株主代表訴訟など約122団体 ━━━━━━━ ※9/3(木)学習会にご参加を! 「安全保障法制の何が問題なのか−歴史認識、安全保障環境、 軍事をめぐる利権、核兵器の潜在的保有力としての原発」 講 師:吉沢弘志さん (市民ネットワーク千葉県政策調査室スタッフ、 「パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会」代表) 日 時:9月3日(木)19時より21時 会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F) 参加費:800円 ━━━━━━━ ┏┓ ┗■1.安保(戦争)法制で日本は核武装に一歩近づく | 戦争する国は核兵器製造の潜在能力、原発を手放さない | 原子力(原発)産業と軍事産業は重なり合う(三菱、東芝、日立など) | 安保(戦争)法制と原発再稼働は車の両輪 └──── 渡辺寿子(たんぽぽ舎会員) 1.核武装を追求し続けてきた日本 現在安倍政権は民意を無視して、安保(戦争)法制成立と原発再稼働にやっきになっ ている。この2つの政策は安倍政権の柱をなすとともに、密接なつながりがある。この2 つを結びつけているものは、戦後すぐから今日まで核武装を追求し続けてきた日本の核( 原子力)政策である。 核の利用はウランが核分裂する時に出る厖大なエネルギーを兵器に使うことからはじま り、後にそのエネルギーを発電に利用するようになった。ゆえに核の軍事利用と平和(商 業)利用は表裏一体である。戦後の日本の核(原子力)導入も、日本がアメリカとの戦争 に負けたのは原爆を持たなかったからだと考えた中曽根康弘ら保守政治家の、原爆を持ち たいという欲望から始まった。 日本の原子力の利用は最初から現在に至るまでエネルギーの確保であるとともに、核兵 器製造の潜在能力として位置づけられてきたのである。とりわけ1964年の中国核実験の成 功に衝撃を受けた佐藤栄作首相(当時)は非核三原則を掲げながら、日本の核武装の可能 性について裏では熱心に調査・研究させていた。敗戦国日本の保守層、支配層にとって核 武装は今日にいたるまで悲願なのである。 2.原子力と宇宙利用は「我が国の安全保障に資する」 原子力の憲法といわれる「原子力基本法」は原子力の研究、開発、利用を平和目的に 限っていた。過去形にしたのは、これが改悪されてしまったからである。 2012年6月自民党は政権党であった民主党に働きかけて「規制委員会設置法」の「附則 」という形で、違う法律であり、しかも上位の法律である原子力基本法第二条に第二項を 加え、(原子力は)「我が国の安全保障に資する」の文言を違法にすべり込ませてしまっ たのだ。「安全保障に資する」とは軍事的力になるということである。 2008年に政府は「宇宙基本法」というものを成立させている。それまで国会決議などで 宇宙利用は平和(商業)利用に限るとされていたのに、この法律にも「我が国の安全保障 に資する」文言を入れ込んでいたのだ。この2つの法律に「我が国の安全保障に資する」 の文言を入れたことにより、日本は核兵器製造とその運搬手段にロケットやミサイルを使 うことを法的に容認したことになった。 衛星、ロケットなど宇宙技術も原子力と同じく軍事技術そのものである。安保法制が成 立すれば偵察衛星など宇宙の軍事利用は公然と進むであろう。小惑星探査機「はやぶさ」 や無人補給機「こうのとり」などの成功で日本の宇宙技術はすばらしいと浮かれている場 合ではない。 3.核兵器製造の潜在能力としての原発 現在、高純度(軍用)プルトニウム生産炉である「もんじゅ」は再開の見込みはなく 、「もんじゅ」にプルトニウムを供給する再処理工場も完成の見通しが立たず、プルトニ ウム利用を柱とする核燃サイクルは崩壊している。核燃サイクルを根幹としてきた日本の 原子力政策は失敗した。 しかし戦争の出来る国作りをめざしている安倍政権にとって、核兵器の材料と技術を維 持するため、核燃サイクルとともに普通の原発も絶対手放したくないものである。 3・11福島原発大事故を受けて、原発を廃止せよ!の世論が高まっていた2011年9月 石破茂(当時自民党政調会長)は「核の潜在的抑止力を維持するために、原発をやめるべ きとは思いません」と発言した。原発の維持は核保有国、特に中国との対抗上、日本もい つでも核兵器を持てるんだぞと威嚇する材料なのである。 安倍政権が、電気は足りているのに、反対の世論を無視し、危険を冒し、巨費をかけさ せてまで原発再稼働に必死になる大きな理由は原子力ムラの利権の保持とともに核武装能 力の維持なのである。 再稼働とともに原発輸出もまた原発産業の維持、ひいては核武装の潜在能力の維持につ ながる。 4.アメリカは国益のため日本とインドの核武装を容認する 日本の核武装を阻止してきたアメリカはレーガン政権になって、核武装につながる高 速炉もんじゅと高速炉の再処理施設の建設を認めた。アメリカは、アメリカの管理下で日 本に核武装能力を持たせ、中国と対峙させた方が中国の核がアメリカに向けられるより、 国益に適うと判断したためではないか。 2008年アメリカは米印原子力協定を結び、NPT不参加国インドに核関連物質と技術を 例外的に輸出することを認めた。これもインドの核を中国に対峙させる狙いがあると思わ れる。アメリカが認めているのでインドはNPTに参加せず、核保有国なのに、世界中か らウランを購入できている。 5.安保法制により核兵器に一歩近づく 安保法制が成立すると日米の軍事一体化がより進み、米軍が配備する核兵器を自衛隊 が運用するようになる可能性があると懸念したが、その懸念は早くも現実となった。 8月5日、安保法案の審議で中谷防衛相は戦闘中の他国軍を支援する弾薬輸送に関し、 「核兵器の運搬も法文上は排除していない」と明言したのだ。安保法制で日本は核兵器に 一歩近づくおそれが十分にある。 安倍首相は広島の平和記念式典で非核三原則に言及しなかった。「自衛のための必要最 小限にとどまるならば、核兵器の保有も使用も憲法に違反しない」というのが、歴代内閣 の見解である。 核兵器について7月26日付朝日新聞にショッキングな記事が載った。この夏原子力技術 者を集めた国際セミナーでのこと。 長崎大核兵器廃絶センター長の鈴木達治郎が「核兵器を作るよう命じられたら従うか」 と受講者に問うと、複数の日本人がためらいもなく「Yes」と答えたという。第二次大 戦中日本の一流の科学者たちが原爆開発に携わった歴史が脳裏によみがえった。 6.安保法制と原発再稼働は車の両輪 戦争の出来る国作りをめざす安倍政権にとって安保法制と原発再稼働は一体のもので あり、車の両輪である。安保法制により戦争が現実のものとなり、日本中の原発が攻撃さ れる危険が増大する。田中規制委員長は原発へのミサイル攻撃に対する備えは審査してい ないと答弁した。川内原発の再起動が強行され、安倍政権は原発へ回帰しようとしている 。 安保法制が成立すると防衛(軍事)費が増大し、軍事(兵器)産業に多くの税金が投入 される。三菱、東芝、日立など原発産業と軍事産業は重なっている。これらの企業のもう けが、原発の維持、再稼働に回るおそれもある。安保法制と原発再稼働は日本を重大な危 機に陥れるものである。この2つを一体のものとしてとらえ、安倍政権を打ち倒す闘いを 大きくしていくことが今求められている。 参 考:『隠して核武装する日本』増補新版 核開発に反対する会編 205頁 1500円 『原発を並べて自衛戦争はできない』山田太郎著 15頁 50円 2冊とも、たんぽぽ舎で扱い中 ─────────────────────────────── ☆関連行動のご案内・ご参加下さい! 明日、8/30(日)戦争法案廃案!安倍政権退陣!8・30国会10万人大行動 午後2時より 主催:「戦争法案廃案!安倍政権退陣!総がかり行動実行委員会」 原発も、戦争も、一旦は、もうこりごりと止めたものなのに、なぜ? どうして? たんぽぽ舎も参加します。 30日(日)12時すぎには、官邸前抗議でおなじみの「財務省上」交差点付近で、 たんぽぽ舎のノボリ旗(黄色)を立てる予定です。 ┏┓ ┗■2.今は西日本が危ない−原発事故 └──── (『食品と暮らしの安全』2015年9月号・巻頭言より) 鹿児島県の川内原発1号機が再稼働し、猛毒を作らない電力供給は、1年11ヵ月で終 了。 この危険性を警告するかのように、桜島が活発化し、噴火警戒レベルが避難準備の4に 引き上げられました。 再稼働の審査に合格した原発は、川内2号機、高浜3・4号機、伊方3号機ですが、高 浜原発は福井地裁が稼働を認めない決定をしています。 九州と四国で、原発再稼働が進められているので、西日本で原発事故によるリスクが高 まっています。 ┏┓ ┗■3.新聞より2つ └──── ◆「反対の声 上げ続ける」 安全保障関連法案と九州電力川内原発の再稼働に対する抗議行動が28日夜、国会周辺 であり、小雨交じりの中、「憲法守れ」「原発いらない」などと、安倍政権への訴えが響 き渡った。 法案への抗議は学生グループ「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動 、シールズ)」が呼び掛けた。参加した横浜市の教育NPO代表、上條直美さん(51)は「 この法案を通したら戦争が近づきかねない。反対の声は上げ続けたい」と話した。 原発再稼働への抗議は首都圏反原発連合が主催。妻(62)と来た東京都世田谷区の無職 坂本功さん(69)は「原発なしで今年の猛暑も乗り切れたのだから、今こそ脱原発に踏み切 るべきだ。安倍首相の英断に期待したい」と力を込めた。 (8月29日東京新聞「金曜日の声」脱原発+安保法案反対より) ◆「原発メーカーにも責任」 GEなど3社に賠償訴訟 口頭弁論 東京電力福島第一原発の事故で、被災者を含む国内外の約3800人が、同原発の原子炉 を製造した米ゼネラル・エレクトリック(GE)と東芝、日立製作所の3社に損害賠償を求 めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、東京地裁であり、原告側は「東電だけでなくメーカー も事故の責任を負うべきだ」と主張。メーカー側は争う姿勢を示した。 原子力損害賠償法は原発事故で電力会社などの「原子力事業者」以外は賠償責任を負わ ないと定めている。原告側は、この法律は「製造者の責任を問う権利を妨げており、違憲 で無効」と主張。「3社には原発の構造上の欠陥を知りながら放置した過失がある」と指 摘。メーカー側は「3社が責任を負わなくても被害は賠償される。違憲ではない」と主張 した。 原告の1人で福島県郡山市の森園和重さん(53)は意見陳述で「低線量被ばくを強要され 続け、放射能に汚染された土地に戻れずに自殺する人も後を絶たない」と被災地の窮状を 強調。「原子炉の欠陥が指摘されながらメーカーは責任を追及されていない。利益のみを 追求し責任を逃れる理不尽極まりない現状を、許さないでください」と訴えた。 原告は福島県の34人を含む国内の約1400人と韓国や台湾などの約2400人。メーカーの賠 償責任を認めさせることが訴訟の最大の目的のため、請求額は1人当たり100円とした。 原告に元設計者も 「メーカーの責任は決定的に大きい」。閉廷後、原告らは東京・霞が関の司法記者ク ラブで記者会見した。原告の1人で元東芝の原子炉格納容器設計者だった後藤政志氏(66) は、賠償責任を否定するメーカー3社の責任の大きさを厳しい口調で訴えた。 後藤氏自身は、福島第一原発には関わっていないが、「(放射性物質の拡散につながっ た)水素爆発がなぜ起きたか。一番分かっているのはメーカー。責任がないとは口が裂け ても言えないはずだ」と声を絞り出した。 日本の脱原子力運動を支えた核化学者の故・高木仁三郎氏の妻で「高木仁三郎市民科学 基金」事務局長の久仁子さん(70)も「海外では事故のたびに安全性を見直してきた。日本 では見直しの検討さえせず、今回の事故の遠因になった。メーカーの責任を問わない仕組 みのままでは、将来の安全はない」と訴えた。 (8月28日東京新聞夕刊9面より) ────────── ☆ひきつづき、たんぽぽ舎の活動・日刊メルマガ=「地震と原発事故情報」 へのカンパを受け付けていますので、よろしくお願い致します。 郵便振込 加入者名 たんぽぽ舎 口座番号 00180-1-403856 【編集部より】 メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿歓迎。 1.「集会・デモ・講演会等のお知らせ」に関しては、平等に掲載するため 日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字 以内でお送り下さい。件名に「イベント案内掲載希望」と明記して下さい。 2.集会や行動の参加報告等に関しては600文字以内で、タイトル(見出し)及 び本文をお送り下さい。件名に「メルマガ掲載希望」と明記して下さい。 送付先は「 nonukes@tanpoposya.net 」です。 なお、お送り頂いた投稿は集会・デモ・講演会のお知らせを含めて紙面の 都合上すべてを掲載できない場合があります。 たんぽぽ舎の会員からの掲載希望を優先させていただく場合もあります。 予めご了承ください。 ────────── ◆このメールマガジンのバックナンバーは、ホームページの「新着記事」を ご参照下さい。 ◆メールマガジンをお送りします たんぽぽ舎では、「地震と原発事故情報」(メールマガジン)を 発信しています。 ご希望の方は、件名を「メルマガ受信希望」としてご自身のEメールアド レスからご氏名とともにたんぽぽ舎あてにメールを送ってください。 違うアドレスから「このアドレスに送って」ということは間違いの元と なりますのでやめて下さい。登録できしだい発信致します。 たんぽぽ舎のメールアドレス: nonukes@tanpoposya.net ◆携帯電話への送信は、容量が多いためか全文表示できない例があります。 ────────── たんぽぽ舎は、月曜〜土曜13:00〜20:00オープン、日曜・休日はお休みです。 〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797 HP http://www.tanpoposya.net/ Eメール nonukes@tanpoposya.net Created by staff01. 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