報告：「原発ゼロへのカウントダウン inかわさき2014」集会＆デモに1200名が結集

3月16日(日)10:30から、川崎市中原平和公園において、「原発ゼロへのカウントダウン」集会が開催され、15時からはデモ行進が実施されました。主催は市内の諸団体で構成された同実行委員会で、３回目となる今回の参加者は全体で約1200名。フクシマ原発事故は未収束で問題は未解決、したがって川崎市民は国内外の仲間とも深く連帯しながら、より運動を強化・拡大していくことを確認し、夕暮れまで「原発ゼロ」の声を街中に響かせました。

午前中から会場では29団体のブースがならび、展示・模擬店・交流・相談の場となりました。参加団体は、福島原発かながわ訴訟を支援する会、脱原発かわさき市民、原発メーカー訴訟原告団、「福島の子ども達とともに」川崎市民の会、みんなで決めよう「原発」国民投票、ノンベクレル・マルシェ(放射能測定済み食材販売)、希望のつばさプロジェクト、ｅシフト(川崎市民アクション)、電気代一時不払いプロジェクト、川崎医療生活協同組合などです。天候にもめぐまれ、様々な立場の市民・団体が集まり、「脱原発・反核の砦」となりました。

他方、中央ステージのプログラムは次の通りです。①ミュージック：乱打夢の和太鼓、島昭宏とthe JUNPSのロック、「うたごえ」の合唱など、②ゲストトーク＆リレートーク：高桑千恵さん(原発反対刈羽村を守る会)、村田弘さん(福島原発かながわ訴訟原告団)、松本友子さん(元福島住民・現信州大学学生)、洪申翰さん(台湾緑色公民行動連盟)など、③集会アピール採択：下に引用。その後、中央ステージでコールの練習をして、15時過ぎに「原発ゼロへの行進“誰でもデモ”」が出発しました。

さらに17時30分から、デモ解散地点近くにある中原市民館において、フクシマや海外ゲストを囲んだ「No　Nukes　Meeting」を開催しました。

話題提供者は松本友子さんと洪申翰 (ホン・シェンハン)さんで、参加者は約30人。松本さんは、原発事故によって避難することになり、今も家族が離れ離れになって生活。現在は信州大学２年生で、原発問題に限らず、広く社会問題に関心があるといいます。洪さんは、台湾緑色公民行動連盟(GCAA)事務次長で、29歳の反核活動家。第四原発問題と国民投票、そして今年の13万人デモを中心に報告。

質疑応答では、松本さんの「家族が東電で働いている友人が多く、どう＜脱原発＞を訴えればいいのだろうか」という問題提起をめぐって議論になりました。また洪さんに対しては、「なぜ台湾では大規模デモが組織できるのか」という質問が出され、幾多の困難を克服してきた反対運動の歴史と教訓をめぐって議論となりました。今後も「原発ゼロ」の世界をめざして、奮闘していきたいと思います。

＜原発ゼロへのカウントダウンinかわさき集会アピール＞

安倍自公政権は2月25日に、エネルギー基本計画案を決めました。それは、原子力発電を重要なベースロード電源と位置づけ、核燃料サイクルを推進するという、福島第1原発の過酷事故などなかったかのような計画です。事故の原因も明確になっておらず、いまだに事故収束のめどさえついていないというのに、原子力規制委員会が認めれば、原発の再稼働を進めるとしています。また安倍総理は成長戦略の一環として原発の輸出を強力に推し進めています。

たとえ、事故が起こらなくても、原発からは常に放射性のガスやトリチウムを含む放射性の水が放出されています。安倍総理は福島の原発事故はアンダーコントロールの状態にあると世界に向かって表明しました。しかし、高濃度の汚染水の海への流出は続いており、福島の事故炉からは1日当たり2億4千万ベクレルのセシウムが放出されています。川崎市の下水汚泥焼却灰に含まれる放射性セシウムは、現在でも1kg当たり400ベクレルもあります。私たちは確実に内部被曝しているのです。

私たちは
・命を削る被曝労働に頼る原発の維持を謳うエネルギー基本計画には断固反対します・国内を核汚染するだけでは足りずに、海外まで核汚染の手を広げようとする原発輸出を許しません・東電と政府は再稼働へ向けた作業を止め、原発被害者の全面救済と事故収束に向けて全力を投入することを要求します・プルトニウムの抽出により核兵器開発の道を開く核燃料サイクルを阻止します以上を宣言して集会のアピールとします。

2014年3月16日　原発ゼロへのカウントダウンinかわさき集会　参加者一同

【主催者web】http://www.genpatsu-zero.com/
【主催者ＦＢ】https://www.facebook.com/genpatsuzero
【集会＆デモ写真】http://blogs.yahoo.co.jp/tocka_jikkoi/64968194.html
報告：佐藤和之(佼成学園教職員組合)　