報告:「君が代」強制反対・予防訴訟最高裁で不当判決! | |||||||
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「君が代」強制反対・予防訴訟最高裁で不当判決!2月9日、最高裁は都立学校の教職員が一審原告となって東京都及び東京都教育委員会を相手取り、君が代斉唱の義務がないこと、ピアノ伴奏義務のないことの確認と損害賠償を求めた訴訟(予防訴訟)について、一審判決(2006年9月21日、原告全面勝訴)を全面的に覆した東京高裁判決(昨年1月28日)を踏まえ、「上告棄却」という不当判決を言い渡した。(最高裁第1小法廷・宮川光浩裁判長・裁判官5名) この裁判は2003年10月23日に出された「日の丸・君が代」を強制した都教委通達を受け、その不当な通達の下に「日の丸・君が代」への教職員の不服従(不起立や伴奏拒否)に対して予想される懲戒処分を未然に防ぐために、2004年1月30日に東京地裁に提訴されたものである。(当初原告は228人。昨年1月の高裁不当判決後、最高裁上告人は373人。) 今回の判決では、まず、「君が代」での起立斉唱(ピアノ伴奏)の義務付けは憲法19条(思想及び良心の自由の保障)に違反しないとした。また現行教育基本法16条が禁ずる教育への「不当な支配」にも上告理由は当たらないとして判断を示さなかった。つまり、高裁同様、そしてこの間の最高裁判決同様、憲法、教育基本法判断での違法性を認めさせることはできなかった。 しかし今回、1月16日の最高裁判決(東京「君が代」裁判1次訴訟)の時と同様に宮川裁判官が反対意見(憲法判断を含め)を主張、また他3人の裁判官は補足意見を出した。桜井裁判官は「教育の現場でこのような職務命令違反行為と懲戒処分がいたずらに繰り返されることは決して望ましいことではない。」「現実に即した解決策を追求していく柔軟かつ建設的な対応が期待されるところである」と述べ、一連の判決の中で初めて意見を述べた横田裁判官も、同様の意見を述べている。これは、少なくとも裁判所内で裁判官全員が都教委寄りではないことの証明でもあった。 8年に及ぶ予防訴訟の闘いについて、共同代表の永井英俊さん(写真上)は、判決後の報告集会でこう発言した。「2003年の10・23通達以後、自分の意思で毎年不服従を続けている人が出ているのは、『予防訴訟』という大きな陣地があったからです。この闘いのやりかたを今後も教訓として生かしていただきたい。」「最高裁はここで闘いを収めようとしているかもしれないが、そうはいかない。10・23通達を撤回させるまで闘いは終わりません。」 その言葉通り、大阪にこの闘いは引き継がれるだろうし、今年の卒・入学式の闘いも目前である。(湯本雅典) *都教委への要請行動 Created by staff01. Last modified on 2012-02-10 00:04:13 Copyright: Default |