*テキスト作成 ゆか
右:土屋トカチさん
左:松元ちえさん
土屋:今晩も、原子力発電所関連の話題を取り上げます。
松元:一緒に番組を変えていく、作っていくというところが魅力なので、ぜひ放送中にでもメッセージ、質問など、どしどしお寄せください。
【ニュースダイジェスト】
尾澤さん
・大阪中之島メーデーに登場、お寺の住職。
和歌山県の高野山清浄心院は、弘法大師が開いたお寺ですが、ある住職が、現金を持ち出し、お寺を乗っ取り、従業員を全員解雇しようとしています。
人を救わなければいけないお寺が、こんなことでいいのかと、管理職ユニオン関西高野山清浄心院分会を立ち上げた、住職の並木さんは、メーデーで訴えました。
<映像:管理職ユニオン 関西 高野山清浄心院分会 名ばかり住職との戦いを訴える>
高野山でデモ行進を行い、お寺の不正、解雇と戦っています。
並木さんは、
「是非このことをたくさんの人に知っていただきたい。興味を持っていただけるだけで私たちの力になります」
と訴え、中之島メーデーの会場は大いに沸きました。
・安全な職場を目指して、職場改善事例発表会が開かれました。
5月13日、東京労働安全衛生センターで、恒例の職場改善事例発表会が開催されました。
センターでは毎年、事業場の労働安全衛生委員会や、労働組合が取り組んだ安全衛生活動の成果や、良好実践例を持ち寄って発表し、経験交流を行っています。
江戸川区にある製缶工場では、センターが提唱する職場改善のためのアクションチェックリストを作って、毎月工場構内を循環し、改善すべき点について対策を検討しています。
最近の改善事例として、スポット溶接機に手をはさむ事故が起き、その危険をなくすための改善を行ったことが報告されました。
また、3月11日の大地震では、センターでも棚から書類が落ちて散乱するという被害が起きました。
センターで働く加藤さんは、地震対策の改善事例を発表しました。
センターの飯田事務局長は、
「安全と健康、快適な職場作りはみんなの願いだ。労働組合はもっと参加型手法を取り入れ、安全衛生活動のイニシアチブを取るべきだ」
と話しています。
・「裁判所前の男」大高正二さんの裁判のニュース。
5月11日、東京地裁429号法廷、多和田隆史裁判長で、大高正二さんの裁判がありました。
大高さんは、以前レイバーフェスタに、3分ビデオ「裁判所前の男」で登場した方。
毎日、裁判所前ででたらめ裁判をマイクアピールしていた方です。
事件は昨年8月10日、大高さんは法廷ロビーで携帯電話を持っていたことを理由に10数人の職員に取り囲まれ、担ぎ上げられて門の外に退去させられました。
その時、大高さんが門扉越しに裁判所職員の頭をこづいたとして、暴行、公務執行妨害罪に問われている裁判です。
大高さんは、事件の3ヵ月後に突然逮捕、起訴され、現在も東京拘置所に拘留されています。
11日の法廷は、傍聴席が33席ありましたが、28席は埋まり、5席が報道記者席として最後まで空席でした。
大高さんの妻を含め、10人以上が入れず、外で待機させられました。
裁判は、多和田裁判長により、裁判長の訴訟指揮に抗議する傍聴人に、次々と退廷が言い渡され、大高さん本人までも退廷させて行われました。
このような裁判に非難の声が巻き起こっています。
次回公判は6月8日午後2時半から429号法廷で行われます。
大高さんは、
「私を有罪にするための裁判であることは明白です。私は死ぬまで戦います。応援してください」
と訴えています。
<裁判中のスケッチ>
こちらが退廷させられていく大高さん。
両脇を抱えられ、裁判を気にしながら退廷させられています。
そして問題になったのがここの席。
こちらが入り口だそうですが入ってすぐの、白いシートが被せられた報道記者席。
外で待っている人がいるにも関わらずずっと空席だった。
こちらが多和田裁判長。
こういう裁判長、裁判、絶対許せないですね。
大高さんの奥さんも入れてもらえなかったという。
弁護士が「空いてる席があるんだから入れてください」と言ったのに入れてもらえなかった。
土屋:6月20日にこの問題を「人権と報道連絡会」の定例会で取り上げられるそうです。
興味あるなしに関わらず、「裁判所おかしいんじゃないか」と思う人は是非行って情報を仕入れていただきたいと思います。
こういうのはいつ我が身にふりかかるかわかりませんからね。
【不満自慢 原発版】
右:ジョニーHさん
左:乱鬼龍さん
文科省の天下りがかなりひどいというメールが届いた。
文科省の学習指導要領に「原発危ないよ」と言うべきであると載っている。
でもそうでなくて、実際使っている中3の科学1分野下巻(東京書籍)94ページ。
原子力発電の所で、
「原子力発電はウランが燃料として用いられる。莫大なエネルギーを得ることができる反面、放射線が人体や作物に多量にあたると危険なので、常に厳しく監視して安全を確保する必要がある。万一事故が起きた場合、放射能汚染の防止や使用済み核燃料の安全な処理など、今後更に研究して解決しなければならない問題が残されている」
と書いている。
見事に今ひっかっかっている状態。
どういうことを今まで一般に宣伝してきたか。
安全神話問題。
「偉人たちとの授業」(23分)
< 「偉人たちとの授業」映像 >
レントゲン「みんなで放射能を測定しよう」
生徒「住宅街0.063μsv」
生徒「橋は0.08μsv」
レントゲン「放射線は色々なものから出て、量も違いがあるだろう」
生徒「原子力発電所は?」
レントゲン「測定してみよう」
男子生徒「低いよ。0.05μsv」
女子生徒「何故?発電所からたくさん出ているのでは?」
キュリー「どうですか?」
男子生徒「さっき学校で測った数値とあまり変わらない」
女子生徒「何故?」
レントゲン「原子力発電所は放射線を閉じ込めているからだ」
ナレ「発電所から出る放射線は1年間に0.05msv以下になるよう管理している」
2009年に無料配布。
他に「活躍する放射線!〜普段は見られない放射線の利用〜」
御用学者をと生徒が色んな放射線に関わる職業を紹介している。
松元:(レントゲンとキュリーは)2人とも白血病で亡くなっているんですか?
ジョニー:放射線ですね。
調べた物質、放射能にあたって亡くなってます。
本人たちは気づかないで死んでるんですけど。
ビデオでは危険とは一切言ってない。
校庭より安全なんて福島の人笑っちゃうんじゃないか。
これが全国展開された。
福島ではどうだったか。
東電福島にあった削除されたHPに載っていた資料。
H15年に開催された小中高各学校校長との懇談会。
特に高校は、「最近就職難なんで、ひとつよろしく」というような。
この頃、マスメディアには殆ど出てないが、福島原発は冷却機が壊れたなどトラブルが色々あり、止めるかどうかでもめており、そこで次登場するのは教頭先生方との懇談会。
教頭先生はPTA副会長の役。
私はPTA対策じゃないかと思う。
更に一般の方は「ふくいちモニター募集」(現在募集していない)。
年間モニターに登録すると、会1回開催につき5000円もらえる。
おみやげとか。
参加者は他の原発にも行って、
「やっぱり原発の安全性は行ってみないとわからない」
「世間が危険だと言うのは、ちゃんと見に行ってないからだ」
などというコメントがHPにあったが、全て削除。
「学校とのふれあい」
双葉中2年生が放射線測定実験。
原発に行き、レプリカで試運転などさせてもらえて、「将来希望に燃えてこういう所に勤めたい」といったことを生徒が感想に書いていた。
全て削除。
本日発売の「週間金曜日」紹介。
2ページ書いています。
乱:6.11、100万人という大きなデモがありますが、みんなで川柳デモをやろう。
一句一句持って、是非一人でも多くの参加をよろしくお願いします。
ジョニー:5月22日は「野菜デモ」。
♪
未来の大人のために 止めろ原発今すぐに
不満だぜ オー町に 汚染物質が街に
原発 こわれて
汚染物質が街に
不満だぜ オー学校に 汚染物質が学校に
砂場校庭 水たまり
汚染物質が学校に
不満だぜ オー子どもに 教師不信が子どもに
安全神話 吹っ飛び
教師不信が子どもに
不満だぜ オー原発で 汚職教育原発で
天下り裏金 根回し
汚職教育原発で
未来の大人のために 止めろ原発今すぐに
♪
【特集 子どもたちを放射能から守れ! 福島県教組郡山支部のたたかい】
福島県教組郡山支部 書記長:鈴木 浩行さん
松元:地震当日、どこにいらした?
鈴木:3月11日午後2時46分、教組会館、事務所のほうで仕事をしていた。
最初はいつものようにおさまるだろうと思った。
ところがそこから激しい揺れが長く続いた。
買ったばかりの液晶テレビをおさえた。
本棚が倒れガラスが割れ辺りはめちゃくちゃに。
書記のナカジさんが外に出ていた。
瓦が飛ぶように振ってきた。
ナカジさんがその時「原発!」と言った。
ライフラインが止まった。
やっとのことで家に帰りテレビで状況を見守っていると、12日、1号機が爆発して、電気もガソリンもない不安な毎日を過ごした。
ガソリンが入手できるようになると、少しずついろいろなことが回り始めた。
電話が通じたので、まず現場に色々発信しなくちゃならない。
そこで各分会にFAXニュース「どんとこい」を発信しはじめた。
最初はストップの連絡を入れた。
それから原発の状況がどんどん悪化してきて、3号機がプルサーマルということもわかっていたので、生きた心地がしなかった。
先生方の意識を仲間同士で近づけていったのが今までの経緯。
松元:爆発の報道を見た時、逃げようとは思わなかった?
鈴木:私は逃げようと思った。
14日3号機(爆発だったので)、15日に子どもたちを会津に非難させた。
ただ避難生活は結構しんどくて、子どもたちもまいっちゃう。
それで落ち着いてきた頃、子どもたちを戻して今は一緒にいる。
学校も始まったし。
<郡山でのメーデー映像>
「働くものの権利を守る 第82回メーデー集会
5月14日 福島県郡山市(郡山教組会館)」
田村市から避難してきた住民 郡山メーデーに初参加
「原発はやっぱり反原発。これ1本しかないと来た」
ビデオ「毎年参加されているわけではない?」
「ないです。とにかく避難所の人たちは『いつ帰れる?』『出るのはため息ばかり』と相当苦しんでいます。かわいそうです」
スピーチ「削り取った土をどこに処分するかについて何の法律や基準がなく、現在学校の校庭の一角に積み上げられ」
双葉地区原発反対同盟代表 石丸小四郎さん
石丸さんは福島第一原発から5km地点から非難した
「何の責任のない子どもたちが校庭で遊べない。
そして深く深呼吸もできない。これは何ということでしょうか。
まもなくプールが始まりますが、このプールの配水をすることができないので、今年は500箇所くらいのプールで子どもたちは泳げないんじゃないかと言われている」
ハイロアクション福島原発40年 実行委員 吉田優生さん
田村氏都路町(原発から20km)住民 現在お子さんと山形に避難中
「有機農業やっている友達も、『都路で有機農業で野菜作るなんて絶対無理だから、どこか県外にでも行って土地を見つけたら』と何回もすすめたが、『自分たちが任されていた土地を放棄することはできない』と言う。
何故そういう責務を負わされなければならないのかという気持ちもすごくある。
原発を受け入れてきた県民ということでそういう責任が私たちにはあるんでしょうか」
脱原発福島ネットワーク世話人 いわき市市議会議員 佐藤和良さん
「憲法25条を思い出してください。『健康で文化的な生活を営む』この権利が日本国民一人一人に享受されなければならない。
私たちは生きる権利を奪われようとしている。被爆者に強制的にされようとしている。
しかも犯人グループは毎日TVに出て、政権の中枢にあって、100ミリまでは安全だなんて言ってるんですね」
全国自動車交通労働組合連合会 吾妻分会委員長 阿部利広さん
「私たちの組合でも、3月15日に希望する組合員の避難を呼びかけて、山形県に一時避難をさせました。
私の家族(子ども)は今山形県に逃がしております。
しかし一旦避難させても、私はタクシーですから、年収200万以下。
こういう世界からすると、住む場所がない。雇用もない。
ということは逃げれないということなんですね。
逃げたいです確かに。だけど逃げれない」
撮影・編集 湯本雅典
松元:メーデーが室内でやっていたのは何故?
鈴木:外は放射線が高いので。
この部屋の中は0.04マイクロシーベルト/h。
松元:文部科学省から借りるんですか?
鈴木:そうですね。借りました。
外は(東京・神楽坂)0.1マイクロシーベルト。
我々からすると全く空気の(=放射線の少ない)本当にきれいなとこに来たなあと。
郡山は1.4マイクロシーベルト/h。
発表されたのが3月25日あたり。
郡山のほうは最初低かった。
ところがある日突然数値が高くなったのは、3階から1階に測定所を変えたから。
我々もびっくりして、測定器を持っている人がいたので、色々な所を測ってみようとした。
測り始めたのが3月30日。
情報がないのが一番不安だし、先生方子どもたちも不安だったので、測ってきました。
そうすると、同じ郡山でも、同じ地区、場所の中でも高いところ低いところがあることがわかった。
雨が降って下に集まるようなところは軽く9.9振り切れる。
郡山市内でも相当高い線量が出ていた。
土屋:はかるくん2では9.9までしかわからない。
鈴木:想定外の数値ということ。
土屋:今年の流行語大賞になりそうですね。
鈴木:普通の空間線量が0.04〜0.06と言われている。
おそらく室内でこの値は少し高い。
これは間違いなくこちらにも降ったから。
そして、細かいデータを集め始めた。
地上、地上より1メートル上、車の中、側溝、部屋の中、窓際、中心部などを実際測定することによってわかってきたので、先生方が子どもたちに伝えることによって、気をつけることができるじゃないですか。
皆さんもご存知なように、積算量が大事だと言われている。
我々は郡山に住んでいるので、積算量を減らさなくちゃならない。
これが大きなテーマ。
学校が始まって、校庭の土を3センチ削った。
土屋:削った土はどうなってる?
鈴木:飛散防止の樹脂を吹き付けてブルーシートを被せ、各校庭に1箇所土山がある。
松元:この山以外では遊んでもいいということになっているのか?
鈴木:文科省は3.8という数字を出しましたね。
郡山市としてはなるべく線量を抑えたいので、基準を設けています。
側溝のような所に(線量が)うんと高く出るので、除洗作業を業者にお願いしたりしている。
松元:ケルヒャーの。
鈴木:高圧洗浄機ですね。
これはうちの支部で10万弱で買ったんですが。
松元:どこを洗浄するもの?
鈴木:窓とか壁。
そういう所にもくっついているので、それを落とせば少なくなるんですよ。
今残っているのは半減期の長いものなので、それは除かないと減らないんです。
セシウムは30年ですから。
松元:コンクリートやアスファルトの所は?
鈴木:おそらくダメだろうと思いますね。
いくらか下がるが、でこぼこの細かい目に入ってますから。
私も雨が降ったら下がるかと期待していたが、雨が降っても下がらない。
松元:では子どもさんは外で遊べないが、それではストレスがたまるのでは?
鈴木:運動できる場所は体育館だが、体育館も地震でぐしゃぐしゃ。
市役所もつぶれた。
なので市の機能も一時ストップした状態。
当然市の施設も使えなくなったので、郡山市としては学校施設を優先して復旧作業に当たって欲しいとお願いした。
体育館などで時間を制限して利用することを市教委では言っている。
松元:子どもさんが今一番必要なことは?
鈴木:難しいが、ストレスを和らげるような心のケアの問題もこれから必要になると思うので、心のケアの面。
それから、これから暑くなってくるので、暑さ対策、学習環境を整備する行政の力。
それがこれからすごく大事になってくると思う。
松元:子どもさんにはまだカウンセリングは始まってないのか?
鈴木:カウンセリングも入ってはいるが、十分な数ではないのが実情。
松元:放射線の被曝に関して、お子さんだけでなく、親御さん、先生もみな被害を受けているが、今後の取り組みは?
鈴木:健康診断などの動きがないと安心が得られない。
色んな情報が入ってくるので、何が安全かわからない。
ただわかっているのは、できるだけ少ないほうがいいに決まってるということ。
健康診断など含めて早く対策を取って欲しい。
勿論組合としてもやっていくが、色んなところでやっていただくと、力が増すので。
松元:今まで組合として行動を起こして、行政や市教委の対応は?
鈴木:郡山市教委に限っては、子どもたちのことを考えて対応してくださっていると私は思う。
危機感が高かったというか。
入学式をずらしたのは郡山だけだった。他の自治体は4月6日、郡山市は4月11日。
松元:これからの課題や、私たちがどういったことが協力していけるか?
鈴木:福島市にきちんとしたデータがあったので、それをもとにした積算量ですが、3月15日の16時から上がりはじめる。
最初の何日間かの過ごし方が大事だった。
土屋:この頃TVでは御用学者が「ちょっとぐらい(放射線を)浴びても健康になれる」とか言ってた頃ですよね。
鈴木:事故があってから、最初の何日間かの過ごし方が大事だった。
松元:残念ながら過去形ですが。
<ツイッターより>
中通り会津の人間にとっては浜のド田舎の事だろ?関係ないよってな無関心がありました。福島だけじゃなく他の立地自治体の人は福島の二の舞にならぬよう今からでも考えてほしいです。
鈴木:肉体的じゃなく、精神的にもずっとある。
福島の中通の人たちも、浜通りから避難してきた人たちも、県境の人たちも皆そういう思いでいる。
運動として脱原発を強く訴えていかなくちゃならないなと思っている。
松元:政府や東電に対して思うことは?
鈴木:子どもの頃原発に見学に行った記憶がある。
こんなことになるなんて思わなかった。
どこかで安心していた部分がある。
ところがこういうことになると、じゃあ何だったんだろうということになるので、福島を教訓にしてもらいたい。
松元:しばらくすると忘れていく。
「どんとこい」の反応はどうですか?
鈴木:一方では100ミリでも安全、もう一方では(積算量を)少しでも少なく。
どちらかを信じようとするので、どちらかの情報をよりどころにする。
意見が離れる傾向がある。
私たちは子どもたちに教える立場なので、少しでも情報を流して、皆さん危機感をもってもらいたい。
関心を持ってもらいたい。
少しでもいいから危機感を持って欲しい。
全然無関心な方もいますから。
昔からの人で「大丈夫だ」と言っている人もいる。
土屋:それは郡山市内で?
鈴木:そうです。
松元:安全神話を信じたいから?それとも信じたくないから?
鈴木:それはありますね。
100ミリシーベルトを拠り所にしている所もある。
だから意識を共有し、高めれば、具体的に危険な所に子どもたちを近づかせないようにすることもできる。
そのため情報を流し、教育していってほしいというのが私たちの思い。
松元:これはどういうふうに流されているのか?
鈴木:各学校に一斉送信。
土屋:全部で何号?
鈴木:今日で106ですね。
最初60の時これで終わりだと思った。
それくらい原発が緊迫していたから。
会場:20ミリシーベルトについて、若いお母さんとか、様子はどうでしょうか。
鈴木:郡山市の中で線量が高かった学校があった。
一番最初に表土を削った学校。
そこに文科省が来て3.8について淡々と説明会をした。
保護者はどういう反応だったかというと、「とんでもない話だ」と暴動が起こるくらいの反響だった。
それを文科省は「大丈夫です」と淡々と説明する。
そこには教育委員会なども来ていたので、それを受けて、市も慎重に対応する、とした。
<「TVの報道が正式発表ではない」>
県教委が「3.8でありがたい」という立場になっちゃった。
基準が出て安心したということですね。
そういう立場でものを言ったので、それはとんでもないことだと。
基準を出してくれと要求していたから。
私らはもっと低い基準を出してくれると思っていた。
20なんて。
会場:実際どれ位の数値だと思っていた?
鈴木:5〜10だと思っていた。
現実的には5さえ厳しい数値。
郡山の大部分はそこに該当してしまう。
福島も。そうなると色んな問題が出てくるからだろうとは思うが。
会場:表土を削ってどれくらい落ちた?
鈴木:半分くらい落ちた。
まだ降ってはいるが、毎日測っているが、それほど動かなくなってきた。
ということはこれ以降はそれほど変わらないということ。
何もなければ。何もしなければ。
会場:20ミリは本来成人の値であり、お母さんたちは不安に思うし、驚きと心配がある。
会場:労働組合としての取り組みとして何かあれば教えてください。
鈴木:なかなか現場は昔あったお互い様、助け合いがだんだんなくなってきている。
ここからここまでは私の仕事、これ以外はあなたの仕事でしょ、という感じになっていて、それをどうにかしたいと私個人は思っている。
そういう職場だと、全体として動きが悪いし、何かやろうとしても進んでいかない。
力が出ない。
ネットワークとか、助け合ったり、手を取り合ったり、そういう取り組みを私たちはこれからも進めていきたいと思っている。
各分会に伝えていきたい。
そういう活動をすすめていきたいと思っています。
土屋:遠い所、お忙しいところ、本当にありがとうございました。
【雨宮処凛の月刊反乱】
雨宮処凛さん
松元:原発特集をレイバーネットTVではやっているが、雨宮さんが原発は怖いですか?
雨宮:そりゃ怖いです。
上関原発に反対する文化人の団体に賛同してたんですよ。
けど原発ではそれぐらいしかしてなくて、勿論漠然と怖いな、いやだな、などはあったが、今回のことにより反原発デビュー。
松元:これまで原発は関心なかった?
雨宮:周りには多かったんですけどね。
周りからは聞いていたが、自分で積極的に取り組んでいたとはとても言えない。
それをとても反省している。
松元:どんなところが怖いと思ってた?
雨宮:なんかあったらどうにもならない。ムリな感じ。降参。
松元:今一番心配なことは?
雨宮:いつまで続くんだこれは、ということ。
松元:現地には?
雨宮:石巻に行きました。
松元:現地の人で、「もう結婚、子どもが産めない」差別があるんじゃないか、「(被爆に理解があるから)福島の方と結婚しないと」などの声が。
雨宮:とんでもない話ですよね。
本人がそう思っちゃってる。
これは罪が深いですね。
松元:これから私たちは何をしていけばいいのか。
雨宮:デモをやりまくる。
デモは4回行きました。渋谷、野菜デモ、芝公園、ツイッター呼びかけの4月30日。
<高円寺デモの映像>
雨宮:5月7日には逮捕者が出て、デモが盛り上がってるのを抑えようとする逮捕だったらしいですね。
土屋:「今まで無関心ですみません」ってその通りだよね。
雨宮:デモ初めてって人が今たくさん入ってきているので、それはちょっとびっくりした。
デモだけだとなかなかいきなり話せないので今度大呑み会をしようと。
「原発怖いぞコノヤロー交流会」
畳100畳くらいの所で、実家が居酒屋の息子だとかを募集している。
4時間呑み放題食べ放題で2000円ぐらいでどうかっていう。
素人の乱までご連絡を。
反対でも賛成でもないけどただ話したい、こういう状況を作らないと話せない。
これは重要なことだと思う。
松元:海外でデモがあると、「行かないほうがいいよ」と言われるが日本でもそうなのか?
雨宮:え?海外でデモあるって聞いたら逆に私そこに駆けつけたい。(笑)
そのために行くってとこありますよ。
松元:もう一度イベント名を。
雨宮:「原発怖いぞコノヤロー交流会」。
あまり語られてなかったから、原発の問題って無関心な人が多かったのでは。
特に私なんて生まれた時からだし、選択是非を問われたことはない。
最初からあったから、もう話題にすらならない。
という中で、こんなに当事者だったんだと気づいてるからこそ特に若い人は参加者が多いのかなと。
松元:慎重な声もあって、「デモだけやっても止まんないんじゃないか」という。
雨宮:関わってる企業の不買運動とか、それは色んなやり方があると思いますね。
ただ、デモが起きなかったら怖かったな、と思います。
今この状況でもデモが起きなかったら、なんか終わってるというか。
海外から見切りをつけられると思いますね。
土屋:「何があっても怒んないのか日本人は」と思われちゃう。
松元:「日本人怒らないね」とさんざん言われている私。(笑)
雨宮:自分の命の話ですからね。
松元:100万人デモの話を。
雨宮:それが11日。参加します。場所は未定。
会場:本当に100万人集まるか?
雨宮:知らないけど、全国だとそれくらいいくんじゃないか。
毎日やってる人を集めても数十万。
戦後の日本にないくらいのことが起きている。
松元:京都では一週間毎日デモとか。
雨宮:いわきでも400人くらいのデモが。
松元:日本では54基あるから、各地で行動が起こらないと止められないんじゃないかと思いますね。
土屋:福島でも6月11日にデモありますか?
鈴木:やります。
雨宮:「双葉町を返せ!」「私は福島から来た原発難民です」などのプラカードを若い男性が持っていて、すごくショックを受けた。
こういう問題だったのかとそこでガツンと感じました。
自分の実家や地元に対してその町返せって言わなくちゃいけないって、とんでもないことだなと思って。
そういうのを前提としてた社会ってすごく脆弱だったんだなと初めて気づきましたね。
土屋:そういう時に大手メディアは御用学者が出てきて「放射能は体にいい」とか言って。あれ名言ですよね。
雨宮:是非子どもとか孫とか連れて移住すればいいのにね。
松元:主流メディアの報道は?
雨宮:誰も信用してないですからね。
情報格差っていうか、自分で調べられる人と、そうでない人と差がつくし、私英語全然できないので、英語できる人は海外から情報得ているじゃないですか。
そういうところですごく差がついてしまうなと思いましたね。
情報ありすぎても、厳しい感じがします。
事故直後はどれ信じていいかわかんなかった。
本当につらかったですね。
パニックになるというか。
松元:鈴木さんのように線量を測るとかできれば、あれ10何万するらしいですけど。
雨宮:えー配ればいいのに。
土屋:「はかるくんくれデモ」とか。(笑)
松元:そういうのいいですね。
雨宮:どこが作ってる?
松元:フジ電工とか。(未確認)
はかるくんweb: http://hakarukun.go.jp/
雨宮:フジ電工に要求しないといけないですね。
全員今持ってないといけないじゃないですか。
土屋:タダでくれ。
松元:携帯のように一人1個づつ持ちましょう。
雨宮さんの新しい本をお持ちいただきました。
「小心者的幸福論」の紹介を。
雨宮:3月にポプラ社から出ました。
私が小心者と言っても信じてもらえないけど、実は小心者で、小心者が小心者のまま、生きづらさをこじらせずに生きていく、ということを書いた本。
あと昨日ぐらいに、「ドキュメント雨宮革命」創出版より。
「創」で4年間連載をずっとしていて、4年間の私の戦いの記録ですね。
プレカリアート運動と出会い、派遣村、麻生邸ツアーで逮捕者、政権交代、など。
土屋:ここ数年色んなことが起こってますね。
雨宮:最後に反原発デビューと書いている4年間の軌跡。
土屋:雨宮さんありがとうございました。
松元:次回は6/2(木)午後8時。
6月11日のデモをレイバーネットTVで中継します。
是非ご参加ください。
土屋:レイバーネットTVでは、これからも大手メディアが報道してくれないようなニュースをどんどん紹介していきます。
今日の感想や次回の希望など、メールでご意見もお寄せください。
メールアドレス:
labor-staff@labornetjp.org
次回ゲストは被爆労働のことをずっと書いていた樋口健二さん。
日本の被爆労働の実態について。
6/2(木)午後8時からです。
松元:レイバーネットTVは皆様の寄付で運営されております。
ご協力よろしくお願いいたします。
土屋:今年からレイバーネットTVでは、インターネットTVの中継がしたいという団体をお手伝いする事業を始めました。
イベント中継のご相談お寄せください。
松元:ネット環境がなくてこの番組が見られない、というジレンマを感じている方は、
数人で家に集まって、みんなで見る宴会などやっていただければうれしいです。