報告:福島の土を前に居直る政府〜20ミリシーベルト政府交渉 | |||||||
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福島の学校の土を前に、居直る政府。このままでは、福島県民は黙ってられない! 5月2日、第2回「子ども年20ミリシーベルト基準の撤回を求める政府交渉」が参議院議員会館でもたれ、350名が結集した。(主催:グリーン・アクション、フクロウの会、美浜の会、国際環境NGO FoE Japan) *写真=福島の土 前回の交渉(4月21日)では、文科省、原子力安全委員会の担当者はまったく返答ができず交渉にならなかった。今回は、福島県の代表が福島市内の小学校の校庭の表土を持参し、政府は真剣に福島の子どもたちのことを考えて欲しいとのぞんだ。 交渉は、文字通り「年20ミリシーベルト」基準を15歳以下の子供たちに適用するのかのみをめぐって、福島からの代表を先頭に粘り強く進められた。(対厚生労働省:45分、対文部科学省、原子力安全委員会:2時間) 厚労省の担当者は、「放射線管理区域には子どもたちを置くべきではない」としながらも、「政府の決定に口をはさむことはできない」と、逃げの姿勢であった。 *写真下=詰め寄る福島の代表 文科省は、「20ミリシーベルトは、健康上問題ない」と居直った。原子力安全委員会は、「年20ミリシーベルトは許容できるものではないとしている」としながらも、「3.8マイクロシーベルト/時(文科省が算出した、年20ミリシーベルトを毎時であてはめた数値)までは、モニタリングが重要」と返答するのみで、具体的な除染の必要性は認めなかった。しかし今回、文科省と原子力安全委員会との間での「20ミリシーベルト」をめぐる若干の意見のずれが表面化した。(文科省は、「20ミリシーベルトまでは、許容できる」としている)これは、厚労省との間でも言えることで、「大人と子供は当然違いがある」と国会で述べた細川厚生労働大臣の発言と文科省の考え方の開きも表面化している。 今回の粘り強い交渉は、その背景に福島で昨日「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」が結成されたこと、「20ミリシーベルト」基準抗議のネット署名がわずか9日間で53193名集中したことなどの闘いの大きな前進に支えられたものだ。福島の闘いは、福島の地にとどまらず全国化しつつある。今回は、闘いをさらに大きなものとする可能性が感じられた交渉でもあった。(湯本雅典) Created by staff01. Last modified on 2011-05-03 10:16:58 Copyright: Default |